グアンタナモ、僕達が見た真実 [DVD]

監督 : マイケル・ウィンターボトム  マット・ホワイトクロス 
出演 : アルファーン・ウスマーン  ファルハド・ハールーン  リズワーン・アフマド  ワカール・スィッディーキー  シャーヒド・イクバル 
  • 東北新社
3.42
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4933364611406

感想・レビュー・書評

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  • ごくごく平凡なイギリス在住の青年たちがパキスタンに帰郷した時に立ち寄ったアフガンでアルカイダと間違われて2年以上もの間、グァンタナモに拘留されるお話。

    あまり、話題にもならなかった映画ですよね。知りませんでした。知りませんでしたのはこのグァンタナモでの彼らに対する拷問の数々。ゼロダークサーティでの拷問のシーンを思い出しましたが、こちらは厳然たる事実なんですよね。
    こんなことって本当にあるの?とのみの感想ですが、本当にあるのですよね、インタビューには拘留されていた青年達3人ご本人がでています。

    そして、イギリス作成のこの映画、アメリカでは上映されなかったのかな?そんな感じ(これは事実かどうか知りません)
    911以降の狂ったアメリカを垣間見ることができた作品です。
    観終わって残った疑問は、、、、結局疑いはどうやって晴れたのでしょうか、やはり残された家族がイギリス政府などに働きかけたのでしょうか?そこらへんが不明だったので、少しモヤモヤが残りました。

    でも、一度観るべし映画です。

  • 多くの罪もない人間が、国という大きな組織によって監禁、拷問される。自分のあまりの無力さに涙しながらも毎日同じ苦しみを味わい続ける。もし私が彼らだったら?自分に問いかけてみる。きっと制震に障害をきたすだろう。我々は普段十分すぎるくらいのモノに囲まれ、ほとんど何不自由ない生活を過ごしている。これが日常だ。しかし日本という国境を越えれば、テレビや新聞といった媒体を通さないことで、その「日常」は他国にとってみれば「非日常」であることに気づかされるだろう。
    結婚式を行うため、パキスタンに集まったアシフら4人。彼らはパキスタン系イギリス人だ。ある日、彼らは若さゆえの好奇心からか、隣国アフガニスタンへと向かう。そこで彼らが目にしたものは、パシクタンとは全く異なる環境だった。空爆が頻発し、とうとう4人はアメリカ軍に拘束され、アルカイダの一員としてグアンタナモ米軍基地へと送られてしまう。

    監督は「イン・ディス・ワールド」でベルリン国際映画祭・金熊賞を受賞したマイケル・ウィンターボトム。彼は今回、この映画のモデルとなった三人とできるだけバックグラウンドが似た俳優を起用したり、時折実際のニューズ映像を混ぜ込んだりして、限りなくリアルを表現しようとした。また彼は三人にインタビューをするのだが、かれらは時々笑顔を見せても目は必ずしも笑ってはいなかった。やはり2年半もの勾留生活は思い出すたびに辛く思い、アメリカに対するいくらかの怒りを感じているのだろうか。しかし、それも彼らが数年ぶりに家族に会えた瞬間、本当の笑顔に変わる。アシフは言う。「この出来事を通じて、自分は一歩前に進めた」と。私は、このセリフを聞いたとき、彼の純粋さを見た気がした。
    自分はくまでも正しいと信じるアメリカ。虐待を極めて人道的と見なすアメリカ。自身の力の強さを誇示しようとするアメリカ。そういった裏の"アメリカ"をこの映画によって、広く人々に伝えた点で、とても大切な作品と言える。そして私は、本作をもっと多くの人々が見て、さらにそこから何かを感じ、考えてほしいと思う。

  • 良い映画なんだろうけどドキュメンタリーはどうも飽きていかん。

    ストーリー
    パキスタン系イギリス人の青年アシフ、ローヘル、シャフィクはパキスタン旅行中に米軍の侵攻による隣国アフガニスタンの悲惨な状況を耳にする。そこで彼らは自分達の目で確認したいと国境を越えるが、戦闘に巻き込まれた上にタリバン兵と間違われ、捕虜としてアメリカ軍に拘束され収容所に入れられてしまった。しかも英語を話したせいで、国際テロリストとしてキューバの米軍基地グアンタナモへ送られてしまい…。

  •  正義に酔っ払った悪の所業、グアンタナモ。
     グアンタナモ米軍基地に強制収用された無実の青年たちのノンフィクション映画。
     殺しや労役を強いないナチスといった感じだった。非人道的な捕虜の扱いと、無実の人間を収容し続けた杜撰な捜査。「自分たちさえ良ければ良い」。そういうテロリストと大差のない思想が、軍人たちの言動に根付いている。
     事の発端は9.11。ツインタワービルを破壊したアメリカ同時多発テロだ。当時のアメリカ合衆国大統領、ジョージ・ブッシュ大統領は激昂。徹底的な反撃を「正義」の名の下に行うことを宣言した。主犯であるウサマ・ビンラディンを捜し求め、アフガニスタン戦争、イラク戦争を行う。これはその過程にあった事件だ。
     誰も彼もが正義に酔っ払った。それが事の真相だろう。完全無欠のアメリカがテロの被害を受けるという一大事件に、誰もが平常心を失った。一度も傷つけられたことのないものが初めて傷を受け衝撃を受けるように。だがその衝撃はあっという間に怒りに変わり、大暴れをし始めた。正義の名の下に「敵」を完膚なきまでに叩き潰すことに躍起になった。「正義」を標榜し、徹底的な攻撃を望んだ。この事態に最も冷静でいるべき人間が、進んで正義を唱え奮起したのも問題だったのだろう。「熱狂した大衆のみが操縦可能である」というが、煽動する側まで一方向に雪崩れ込んでは世話ない。
     「怒り」は簡単に「正義」を欲し、飲み干した後、酔っ払って「悪」を行使する。「人道」や「倫理」、「人権」は正義という名のアルコール成分のせいで頭から消し飛ぶ。正義を免罪符として振り翳し、罪を犯し悪に染まる。「悪」を裁く力が「正義」だと言うが、「正義」に呑まれない人間が果たしているだろうか? こいつは酷い目にあっても良い人間なんだ。そう思った瞬間、「人権」を尊ぶ感情は消え失せる。酒は呑んでも呑まれるな。正義も同じだ。「正義」という感情に呑まれた瞬間、人間は「悪」に変わらない化物になる。ならば取れる選択肢は二つだ。「正義」に呑まれない努力をするか、「悪」になってでも正義を行使し、その責任を取ること。前者はともかく、後者ができるものが圧倒的に少ないのではないか。アメリカ軍人たちを見て、そう感じた。
     しかし日本も例外ではない。警察や検察は取り調べの可視化に非協力的だ。この映画のアメリカ軍人と似たようなテクニックを使っているからだろう。彼らにもまた、正義に酔っ払った代償を払う覚悟がないのだろう。

    キャラクター:☆☆☆☆
    ストーリー :☆☆☆☆
    世界観   :☆☆☆☆☆
    テーマ   :☆☆☆☆☆
    映像    :☆☆☆☆
    台詞    :☆☆☆☆

  • タリバンに間違えられた若者たち系。「疑わしきは罰せよ」に巻き込まれた彼らの災難たるや。

  • テロ容疑者の収容所での様子をドキュメンタリー風に描く。気持ち悪くなりますが見るべき映画

  • キューバ・グアンタナモにあるグアンタナモ米軍基地。

    2001年ころからは、タリバン容疑者の収容所としても使用されており、
    日常的な拷問や圧迫訊問が問題視されている。

    その状況をドキュメンタリー風に撮ったフィクション。


    結論から言えば、
    日本人は、この映画を、見なければならない。

    グアンタナモについて、私はよく知らなかった。
    そして、この映画を見た後、そのことを深く恥じた。


    映画というは他のメディアと同じく、製作者の意図が入り込むもので、
    もちろん「この映画に映っているものが真実だ」とは言えない。

    でも、もしこんな拷問や尋問が今でも繰り返されているとすれば、
    それを知らないことは、同じ時代を生きるものとして、なんという無責任であるか。

    見なければならない。

    この一言につきる。

    是非、是非、見てほしい。
    大きいTSUTAYAなら置いてると思います。

  • 当事者へのインタビューと再現ドラマで構成された映画。
    ブッシュの起こしたテロ戦争の真実。
    彼らは戻れたが、収容施設に入れられた他の多くの人々はどうなったのか…

  • こあい
    怖すぎる

    アメリカが黒っつったら白いもんでも黒になっちゃいそうで

    過敏になってたのはわからないでもないけど
    かといって悪モンをでっちあげようとすることに何の意味が

    制裁のデモンストレーションに使いたかったのかな

    ドキュメンタリだけど映画としてホッとさせられるのは
    再現VTRの役者が揃って男前な点かな



    (2006/THE ROAD TO GUANTANAMO)

  •  

  • 結構前に見たの忘れてました
    別に真似したわけではありません。

    内容が壮絶すぎてひきました…
    やっぱりここまでやる理由も
    疑心暗鬼なんでしょーか?
    それとも超越した何か?
    人間が一番恐ろしいよねって思った

  • 必ず、帰るんだ

    無実の青年たちは、テロリストとして2年以上も拘束された。
    絶望的な日々の中、希望を捨てず戦い続けた彼らが、自由を掴むまでの真実の物語。

  • 映画としては、飽きがくるけど。
    目をそむけてはいけない事実なのでしょう。

  • 戦争もテロも、市井の市民には同じこと。

    ちょっと足を伸ばして出かけた先で、戦争に巻き込まれ、テロリストに間違われ収容され拷問を受けた若者達。
    仲間のうち一人は巻き込まれた時点で行方不明。

    これは再現映像だけど、実際に起こったことなんだよね。
    テロリストという前提で過酷な尋問をされ、拷問され、拘束され。
    3人は幸い生きて戻れたけど、中には同じような状況でそのまま命を落とした人もいるかもしれない。
    アメリカは自由だ人権だと普段言ってるけど、実際はどうも。

    これは、この戦争に限ったことではなく、きっと今までにもあったことなのだろうと思う。
    例えば拷問をする方も、戦争でおかしくなっているのだろうか。
    でなければ人が人にあんなことできないよなぁ。

  • 辛い・・・
    ひとのおそろしさ

  • パキスタン系英国人が初めてパキスタンへ、そしてお隣アフガニスタンへ。この流れは実はかなり一般的なものですがあまり知られておらず、それをこれだけリアルに描いただけでも意義があるのに、グアンタナモまで暴くのだから凄い。(2006 パキスタン アフガニスタン アメリカ※キューバ内)

  • 次第に胡散臭さに気付き、内部告発などもあり"タリバン収容所"のグアンタナモも問題性をマスメディアも取り上げるようになってきたが、でも、いまだに収容されている人がこんなにもいるのか、と深い憤りを感じた。20代のちょっとした冒険心と無鉄砲さと、そして本当の戦争を知らないいわゆる平和の国の洗礼を受けたイギリス人の若者4人。アラブ系というだけで、タリバンの戦士と間違えられ3年ちかく拘束された事実を映画化したものだ。テロにはテロで返す、というアメリカの本質をまざまざと見せ付けられる復讐劇を見せられてるような気分になった。CIAやFBIの拷問は茶番以外のなにものでもない。茶番過ぎて呆れるが、この茶番を演出している国があることも知らなくては・・・。

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