毛皮のエロス~ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト~ [DVD]

監督 : スティーヴン・シャインバーグ 
出演 : ニコール・キッドマン.ロバート・ダウニーJr 
  • ギャガ・コミュニケーションズ (2011年10月17日発売)
3.56
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感想 : 45
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4571147371569

感想・レビュー・書評

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  • この監督の『セクレタリー』が大好きで次作にあたるこちらもずっと観たかったのですが、こっちのほうがちょっと難解だと思いました。

    まず、ニコール・キッドマンがため息が出るほど美しい。
    ちょっとロリータな体でワンピースを着こなす姿に目が離せなかった。ラストシーンの挑むような眼はぞくぞくした。
    ロバート・ダウニー・Jrは最初に顔の布を取ったとき、どんなお顔なのかなー、と思ったら...『スターウォーズ』のチューバッカじゃん!いやー全然許容範囲っすよー。チューバッカ好きだもん。(お前が拒否られるわっ)
    眼と口以外は毛で覆われているんだけど、みつめるだけでニコールを発情させてしまうという眼力(^^)

    表社会に出てない、人が目を背けるような、でも確実に‘ある’世界というのはなんでこんなに魅力的なんだろう、と思いました。

  • フェティッシュで蠱惑的、鏡の国のアリスのようなダークなメルヘンを思わせる映像美。

    なんとなく、サウデックの作品を思い起させる世界観に思える。ニコール・キッドマンの瞳の色に合うターコイズブルーからエメラルドグリーン、そしてマゼンタからバーガンディー。画面を彩る微細な色の組み合わせが、素晴らしく魅惑的。

    異形の者や死体の美しさに惹かれ、タブーとされ蓋をされたものを「勇気を出して」開けてみる。そして「普通である」とは一体何なのか?戸惑いながらも、段々と自分を解放していくダイアンと、それに付き合い切れずに翻弄される家族たち。ライオネルの紳士的で蠱惑的な優雅さと、「普通」である愚鈍で醜悪な人々の対比。

    「普通」とは見なされない者、異形の者たちの持つ、引き裂かれるような痛みが水面を漂うように微かに感じられる。儚く不安定で脆い、だからこそ美しいその世界観に静かに浸っていたくなるような映画だった。
    住む世界を間違えていたことに気づいた悲劇を乗り越え、最後は家族との諸々の問題にも決着を付けて、本来の彼女に戻ったということなのだろうか?

  • 20世紀の女流写真家、ダイアン=アーバスへのオマージュ。

    夫の写真助手を勤めるダイアン。
    子どもの頃から厳粛に育てられた彼女、
    フリーキーな物事への興味を隠しながら育ってきた。
    近所に越して来たマスクを被ったライオネルに強い好奇心を抱き、
    次第に心惹かれてゆく.......といったストーリー。

    艶かしいシーンは控え気味だった様な気がするが、
    全体的にエロティックな空気感が終止あった気がする。
    やや「前衛的」と言えばいいのでしょうか?
    どことなく、ニコール=キッドマン演じるダイアンの出で立ちも、
    ロリータっぽいというか。髪型のせいでしょうか?

    ライオネルの住居の美術には驚かされる。
    風変わりなオブジェや壁面の塗装。
    まるで西洋からくりの様だ。

    兎に角、美術には息をのむ!!
    広告カメラマンの夫が写真撮るシーンもそうだし、
    当時のファッションを捉える事が出来るのも面白い。
    個人的に凄く好みだった。

    コアな部分まで偏愛を出していなかったのが、
    いい意味でも観やすかったかと思う。
    ストーリにあまり重みが感じられなかったが、
    演出と主演女優でいい具合にカバー出来ていると思う。

    考えてみたら、多毛症のライオネルを剃毛するシーンって
    かなりエロティックな行為だ。

    それにしても、冒頭部分からヌーディスト村のシーンだなんて、
    度肝をつかされた。

    大人向けのメルヘン映画です。

  • 映像の中の青色が、真珠の耳飾りの少女ばりに美しい。

  • アーバスは裕福な家庭で厳格に育てられてきましたが、ある時、眠っていた己の変態性を触発され、日常生活を捨て、偉大な写真家へと脱皮したという解釈ですね。ニコール・キッドマンが穢れなさとエロスを併せ持つヒロインという役どころを巧みに演じました。長女がストーリーに絡むような演出は不要でしょう。原題のfur ですが、毛皮の他に、毛や獣という意があります。暗喩ですね。

  • フリークスや特殊趣向を持つ人物を撮り続け、自身も次第に心の均衡を崩し自殺をした女性カメラマン、ダイアン・アーバス。

    「良き娘、良き母、良き妻」という皮を被り続け鬱屈した人生を送り続けるダイアン。ある日アパートの上の階に、顔や体を異常なまでに隠した男が現れたことでダイアンの抑圧され続けていた倒錯的趣向が解放される。清楚だった衣装や化粧が男と逢瀬を重ねるにつれ華やかに、のちに淫靡さを漂わせていく過程は女性視点からはとても目の保養でした。

    多数のフリークスが登場するので苦手な方は注意。
    私は少し苦手でした。ダークファンタジー的な演出と、謎の男とダイアンのティーンのように初々しいくも苦い恋は女性なら好きな人は多そうです。私はダイアンの旦那さんや子供のことが気になってどうにも感情移入ができなかったです。ちょっと自分勝手すぎると思いました。でも人生をかけて自分の伝えたいものを発信し続ける人間とはこれぐらい身勝手でないと息切れしてしまうもの。ダイアンは間違いなく自分らしく生きた女性で少し羨ましく思いました。

  • 映像がとても芸術的で、全てが美しくて素晴らしい。これこそが映画という作品。

    そして、ダイアン演じるニコール・キッドマンの好演。少女のような純粋さで美しい。そして、清楚で礼儀正しく育ちながらも、セクシャリティな部分では、生まれ持っての奇形フェチ。

    素敵な夫や可愛い子供や裕福な家庭に恵まれながらも、自分の世界に違和感を感じながら生きてきたダイアンは、多毛症の毛に覆われたライオネルの風変わりな世界のほうが、自分にしっくりくることに気付いてしまう。

    不倫ではあるけれど「これが普通である」とか「こうあるべき」とかいう物事の成否を超えた部分での、他人には理解できないだろう、掻き立てられる興味。それが、「自分らしさ」であり「自分だけの生き方」なのだろう。

    最後に写真家ダイアンは、ヌーディストとなる。

    何度でも見返したい映画。

  • ニコール・キッドマン、いい女優だなぁ。
    「パニック・ルーム」然り、「ドッグヴィル」然り。(「アイズ・ワイド・シャット」なんていうアレな映画もあったけれど。)
    翠の眼。腰の細さ。夫も子もいるのに、少女のような風貌。無垢という言葉すら浮かぶほど。
    それが変態性を内側から暴かれていくのだから、堪らない。
    こういう役選びができるのが、名女優。

    邦題はくだくだしいが、タイトルは「ファー」つまり「毛皮」。
    「誘惑」とつけたのは、いまひとつ。
    「毛皮の誘惑」ではなく「毛の誘惑」でもいい。
    ヌーディストに近づくプロローグはさておき、登場時、夫を立てる優等生。
    ディアンと呼ばれるときは妻。ダイアンと呼ばれると少し創作的自我が疼く。
    疼く対象は、錆びたパイプとか、穴とか。(「イレイザーヘッド」みたい。)
    ここには性的不満足やイカモノ志向も見過ごせない。
    パイプの毛の詰まり。
    犬の毛が詰まっているんじゃない、と同じアパート上の階の新居者(「エレファントマン」に似た不気味なマスク)に電話。
    毛に埋もれた鍵……不思議の国のアリス的。
    アリス的にブルーにおめかしして会いに行ったのは、ライオネル。
    彼は多毛症、畸形小屋で見世物にされていたことも。(「スター・ウォーズ」のチューバッカ、狼男。)
    語り合う。
    ダイアンには露出壁があり、あなたを窓から見て尋ねたいと思ったわ。
    顔に痣のある少年の記憶。
    朝帰り。「また来い、撮影がまだだから」
    やがて家族ぐるみの付き合いになり、夫は複雑な感情に。
    畸形の集うパーティに。家にお招きも。
    死の前、頼まれて、身体中の毛を切っては剃る。
    裸になって当たり前のように性行為を。
    彼の死後、撮影行為は高まり、畸形、ヌーディストへ。

    他。
    ダイアン・アーバスといえば、「シャイニング」に影響を与えた双子の写真だ。
    決して伝記ではない、創作。
    「あなたの秘密を教えて」という夫婦のやりとり。
    奇特な被写体、ではなく、被写体に向き合う本人の意気、といったものがある。
    だからこそ若くして死なざるを得なかった。
    本気でポートレイトを撮り、向き合うことの過酷さ。

    その後ユーチューブで調べたら、なんと森田童子がダイアン・アーバスについて語る音声が!
    アーバスの自殺、窓から見える自由の女神、ミレーの晩鐘。
    全体のための大きな神ではなく、個人にとっての祈りの対象だったんだ、という話。

  • ニコールキッドマンが可愛い。

  • ニコル、いつまでも美しい、と思ったけど、
    12年前の作品だったんですね。
    綺麗でした。ロバートも。

    旦那が可哀想だった〜。秘密裏にするなら、
    まだしもあんなにオープンに‥。
    わたしにもわかりますよ、ふたりの なんとなく。

    奇妙なものに惹かれるディアン。
    ライオネルと付き合ううちに、
    徐々に抑圧されてたものを脱いでく。

    ライオネルは彼女をよく理解してたんだね。
    後追いしかねない彼女に、
    作品を作り続けるよう残す。宿題をこなす彼女。
    そこにはもう美しい妻、優しい母はいない。
    ひとりの女‥。アーティスト。
    目覚めた、ディアン‥。

    彼のエアクッション?
    生前の彼の息が吹き込まれてる。
    愛おしそうに、彼を嗅ぐ。
    ここで、ディアンの愛がわかる。

    インテリアやら、屋敷やら、
    ひとつひとつがしつこいくらい
    気取ってて、こだわってて、美しい。
    髪の毛のコートは頂けないけど。

  • ダイアン・アーバスと言う女流写真家にささげた作品らしいのだが、物語自体はフィクションでこれを最初に知らないと、もしノンフィクションであれば人としてどうなの?と感じてしまう。「誘う女」同様にこういった作品のニコールは本当に妖艶さがある。

    好奇心の塊らしくどのシーンでも「驚き」という言葉が辞書にないように感じる。考えてみればニコールのそういった表情やしぐさが頭に思い浮かばない。

    「毛皮のエロス~ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト」
    https://www.youtube.com/watch?v=OLCn9ka2T5I

    う~んマンションの上下の部屋で家庭を持つ主婦が不倫ってどうかと思う。しかしこの主人公に不倫などと言う言葉自体が存在しないように思える。やはりすべてが好奇心に覆われている。

    一方その好奇心の塊に興味を持たれたのが、多毛症で全身が毛むくじゃらの誰…アイアンマンじゃんwwロバート・ダウニーjrが最後になるまで素顔を見せずに演じている。まぁ~こんな愛情があるのか?と思いつつも自分の両親に紹介するってどこかずれているような気がする。まぁ~フィクションなんで仕方がないか

  • keep taking photos.

  • 「その下の彼自身に夢中だった」


    1958年、ニューヨーク。
    36歳のダイアン・アーバス(ニコール・キッドマン)は、ファッション・フォトグラファーの夫アラン(タイ・バーレル)のアシスタントとして何不自由ない生活を送ってはいたものの、言い様のない居心地の悪さと不安を抱えていた。
    そんなある日のこと、アパートの前に止まったトラックから引っ越しの荷下ろしをする光景を窓から眺めていると、ダイアンの目に謎めいた男の姿が飛び込んできた。夏だというのにコートを羽織り、目の部分だけあいたマスクを被って、マフラーを巻いている。その男は、隣に越してきたライオネル(ロバート・ダウニー Jr.)だった。
    それから2週間、ライオネルの異形の姿に激しく心を奪われたダイアンは、彼の日常生活の物音からますます興味を募らせていく。そして、水道管を手掛かりにライオネルと交信することのできたダイアンは、ある夜、アランから貰った手付かずのカメラ、ローライフレックスを手に、ライオネルの部屋を訪ねようとする。
    しかし、部屋の前までは来たものの、ドアノブに手をかけることができない。次の夜も、また次の夜も、ライオネルをカメラにおさめることが出来ず、黙って自宅に引き返すダイアン。
    そしてある日、ついにライオネルの秘密に触れる日がやってくる。ライオネルの部屋に招き入れられたダイアンは、全身ライオンのような毛に覆われた彼の姿に、運命的とも言える欲望をかき立てられるのだった。

  • その下の彼自身に夢中だった



    FUR: AN IMAGINARY PORTRAIT OF DIANE ARBUS

  • 良い。ニコール・キッドマンの衣装好きだな。ライオネルのおうちロマンチック!!寝室のブルーも素敵。見惚れるような映画。夫が髭を伸ばしてディアンの愛を繋ぎ止めようとするのが可愛い。可愛らしいラブストーリー。RDJはこういうイノセントな役も似合う。

  • ニコールキッドマンが本当にきれい。
    異形の者等、普通の人が目をそむけたくなるような世界が
    描かれるので、画面としてはギリギリ気持ち悪くなりかける。

    普通の人とは違って、そういう世界に興味がある自分を
    開放していくにつれ、ディアナ(ニコール)の表情が
    生き生きと、でもどこがギラギラとしていく。

    ライオネル(多毛症の男・ロバートダウニーJ)のいる部屋に
    向かう青い壁に囲まれた狭いらせん階段が素敵。
    長女役の子もキレイだったけど、他に出演作はあまりない様子


    「不思議の国のアリス」と「美女と野獣」と「チャタレー夫人の恋人」をモチーフに取り入れていると思った。

  • ライオネルの部屋へと続く螺旋階段が美しい。

    もう何度か観ないと理解できない。
    きっとまたいつか観る映画。

  • 「大人の美女と野獣」とでもいいましょうか。写真家ダイアンアーバスがモチーフになったお話。

  • 何と言うか、とてもしっとりといい映画だった。線が細い儚げなニコールのコケティッシュさについ見とれてしまう。通奏低音、人それぞれこの世界の何に美しさを見出すのか、愛すとは如何なる事であるのかを問い掛けてくるような美しい映画です。

  • なんて卑猥な映画なのかしら…
    とちょっと思ってしまうようなタイトル。

    ニコールキッドマンの美しさに見とれ
    装飾品の美しさに心奪われ
    被写体達の美しさに驚き
    一瞬を切り取り瞬間を永遠にする写真に感動する。

    自分とは違う何かに対して嫌悪ではなく
    少しの好奇心と少しの感動を持って接していけたならば
    こんなにも素晴らしい世界が体験できるものなのか。

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