ゆきゆきて、神軍 [DVD]

監督 : 原一男 
出演 : 奥崎謙三 
  • GENEON ENTERTAINMENT,INC(PLC)(D) (2007年8月24日発売)
4.14
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本棚登録 : 267
レビュー : 51
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988102387433

感想・レビュー・書評

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  • 元々不安定であり最前線での経験でおかしくなってしまった人が、自らの信じる正義を全うしようとする。
    この映画を元に政治理念をどうこう言う事は出来ないが、戦争の真実の一端が見える。
    フィクションの反戦映画とは全く違う怖さを感じた。

  • まあ、なんとなく噂は聞いていたんですけれども…見ごたえのあるドキュメンタリーでした…

    ヽ(・ω・)/ズコー

    この時代の六十代の人はなんというか今の時代の六十代とは違う感じ…頑固で融通が利かなくて…だけれども迫力があってすげぇ…とこんな感想しか言えぬ青二才の僕は思います…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    今ではもう戦争を経験した世代がかなり少なくなっている…ってまあ、これは仕方がないことなのですが。このDVDを見て戦争とは本当に悲惨なものだ…という感じを少しでも感じられたら後世に生きる我々はたとえ政治上で何があっても戦争だけは起こさない! と胸に誓えるのかもしれませぬ…

    今現在の日本はなんだか戦前のような空気に包まれつつありますが…秘密保護法とかね…現総理もこのDVDを見るべし!!

    などと言うことは僕の口からは言えませんが…まあ…見たら考えが変わるかもしれませんネッ! おしまい…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • ★粘着質対粘着質★主人公の奥崎謙三の、戦争を総括しようという粘り腰はすさまじい。皆が隠そうとすることを暴こうとする。面と向かって罵倒し、突然切れて殴りだす。近所にいたらとても迷惑だし、一線の越え方が常軌を逸ししているが、不器用ということだけはよく分かる。「白豚」「黒豚」と言って、「自分はやっていないが」と注釈を付けながら、何人もの元兵隊が戦地で人肉を食べていたことを話すのも衝撃だった。確かに昭和50年代にはまだ、傷痍軍人を街中で見かけた。戦争は遠い昔ではなかったんだ。これに付き合って映像にまとめた監督、カメラマンの辛抱強さもすさまじい。

     しかしこんな人がどうやって生計を立てていたのだろう。いまやリチウムイオン電池で脚光を浴びるGSユアサだが、当時は町の中小のバッテリーや相手の商売で、奥崎が「YUASA」のジャンパーをずっと着ていたのが印象的だった。

  • 1987年 日本

    監督 原一男

    奥崎謙三


    何なんでしょう、この映画は、凄すぎます。
    奥崎謙三って言うちょっとこわーーいお方のドキュメンタリー。
    こわーーいって言ってもこの時代ならこんなもんかな?

    かつて所属していた連隊の残留隊で部下射殺事件があったことを知り、真

    相を探るために当時の関係者のもとを訪ねまわるお話。

    たぶん、このおじさんの言うてること、やろうとしてることは正しいんだ

    ろうけど、手段がねぇ。
    いきなり対象者を殴りつけたり、口調も高圧的だし。
    でも、ふと感じたのは突然殴り合いが始まったり、口調が荒くても周りの

    人が動じてないってこと。
    時代、、、なんでしょうね。
    今ならありえない。

    そして、上官と間違えて息子を撃ってしまって懲役くらったようなこのお

    じさんに対して、警官が「先生」って呼びかけてるのが超不思議。

    他の出演者の方々はベース口が重い。
    それは戦地で辛い思いをした人、みんなに言えることであって日本の戦争

    体験記がほとんどないことと同じ。
    人肉食すなんて、噂では聞いていたけど、やっぱり衝撃的。

    くじびきで殺すなんてのも信じがたいし、、、
    酷い話で口を開きたくない気持ちもわかるけど、私たちは知らなければな

    らないですよね。

  • 宅配レンタル>何となく前々から気になってて見てみたかった作品。やっと見れた。
    1987年公開。ドキュメンタリー。どこまでがほんとにドキュメンタリー?なのかが少々疑問にも残るけど。
    なかなかの衝撃な内容でした…でも一概には理解し難いというか何というか…。戦争を知らない世代だといまいちピンと来ない所もあったりする訳だが。
    この奥崎謙三という人物の信念に基づいた行動も凄いけど、どうなんだろうなぁ…上官に対する戦争責任への追及はなかなかできる事ではないけれど、感情的になってしまうせいか?直ぐに暴力に走ってしまうのはいかがなもんかと(^^;)。。先の戦争に関わった最終人物を突き詰めれば昭和天皇にも責任があった事は否めないとは思う訳で。でも考えが偏り過ぎてないかなぁ…ある意味、奥崎さん自身も戦争被害者。激戦地ニューギニアにいき、生死を彷徨う程の壮絶体験をしただろうし、精神も病んでしまうだろう。亡くなった戦友への無念を晴らすべく…だけれど、それを行ったとしても気持ち的に晴れた部分はあったのだろうか。。
    しかし彼の行動は突飛というか大胆というか…矛盾点もあったような…奥さんが大変なんだろうなぁと(^^;)。。潜入ルポみたいでした。見た直後は凄い映画だなぁとは思ったけど中立的に考えた方が良さそうかもね。
    戦争体験された話は生々しい内容でした。

  • 映画っていうか・・ドキュメンタリー映像。
    キチガイっていえばキチガイだけど、ピュアなんだろう。ありのままって生き方は。
    だけど私はこの奥崎って人間はマイルール自己満足で生きていて腹が立つ。
    暴力は戦争だよ。
    天罰とか論点ずれてる。
    最後のヤマダさんが、うちの亡くなった祖父とかぶった。
    話したくないのは、当たり前じゃないか。

  • 6/6~14の一週間強の日程にてMoMAで開催されることになった久々の日本人監督単独での回顧上映企画は原一男監督に焦点を絞ったもの。原一男監督を知ったのはもちろん「ゆきゆきて、神軍」(1987) を通してであったが、昨年Japan Societyで開催されたJAPAN CUTSでの「ニッポン国VS泉南石綿村」(2018) の上映に合わせて訪米されたときにお会いできたこともあり、ぐーっと身近な方になっていた次第。その時はその場で販売されていた本を買ってサインの列に並んでみたりとミーハーぶりをしっかり発揮したりもした(苦笑)

    ところが今回はその上映日程詳細が発表さるるずいぶんと前から感知していたにもかかわらず直前になっって夜間・週末の仕事が入ってきた。なんたる口惜しきことか…。それでも予約を済ませチケットを手にするところまで段取りを整えていたのはその初日本作の上映に合わせて監督後夫妻(奥様小林佐智子氏はプロデューサー)に加え、ゲストとして原監督を「ソウルメイト」と称するマイケル・ムーア監督が登壇する予定となっていたため。日本との電話会議を終えて急いでMoMAにたどりつくと終幕間近ではあったが、ドアセキュリティに無理を言って入れてもらうとまさにエンドロールが始まるタイミングでセーフ!会場はマイケル・ムーア監督の知名度もあってかSOLD OUT満員であったが、退出した人の席に座って目的のQ&Aセッションに立ち会うことができた。

    マイケルからの映画タイトルに関しての問いかけに対し、小林プロデューサーの受け答えが印象に残る。

    「奥崎氏の使う『神軍』という言葉がまず最初にあり、その硬い、厳しい響きを伴う言葉に対してなにかやわらかなやまとことばを当てたかった。それゆえ『ゆきゆきて』という言葉を当てたのです。」

    で、英語タイトルはなぜそうなったのか?という部分に対しては「当時お世話になっていた大御所の方にお願いしたのでそこにはあまり口ははさめなかった次第で…」とちょっとはぎれ悪く…(笑) どちらにせよ「やまとことば」のニュアンスを英題に含めるのは無理だったのであきらめたということだったのでしょう。


    その四日後に再鑑賞の機会を得る。今回は三度めの鑑賞で奥崎氏のもつ純粋な人間としての部分ばかりが突き刺さり、彼の唐突で暴力的な行動は何割かの衝動に駆られたものであったとしてもその割合は少ないのだろうな…とい感覚に襲われた。この感覚はきっと鑑賞回数を重ねるために強くなってゆくのだと思う。

    彼の著書、今でも手に入るのかな…

    おっと、やばい思想になってきた、この辺までにしとこう(苦笑)

  • 何度見ても強烈な作品。個人の中の歴史の感覚と、国の歴史の感覚の違いみたいなところを感じる映画でもあるし、戦争中に行われた犯罪に近づいていく過程はミステリー映画のようにも見える。そして奥崎さんが激昂するたびにどうしてもツボに入っちゃう・・・(笑)

  • タイトルの「ゆきゆきて」の部分はなんと意地悪く、それでいて(それゆえに?)胸を締め付けることだろうか。こういう短絡的な連想が危険なことは百も承知だが、腫物扱いされる奥崎の姿は『ランボー』で描かれるベトナム帰還兵のそれと重なる。「誰も真実なんか暴いてほしくないんだ、なんでそっとしておけないんだ、何も40年近く経ってそこまですることないじゃないか」。そういう声はある意味では正しく思えるし、暴力的に犯人捜しをする奥崎の姿勢がエゴイスティックに映るのも確かだ。一方で、戦争体験という濃密な過去に縛られ、過去に隠された真実を暴くことを旗印にして進み続けるしかない神軍=奥崎の姿をドンキホーテのごとき長く孤独な戦いの記録のように見ることもでき、そこには人間についての大切な何かが語られているようにも思えるのだ。その大切な何かを、濃密な原体験もなく信念もあやふやな僕のごとき若輩者はなかなか理解することができず途方に暮れているわけだが。仮に分かったとしても口に出すことなんて出来ないんだろうけれども。

  • 戦争体験抜きにしても、奥崎謙三て人は常に外に敵を作ることでしか、自分を保てないのかもしれない。ただその軌道を逸した行動であぶり出される真実はエグい。

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著者プロフィール

1945年6月、山口県宇部市生まれ。東京綜合写真専門学校中退後、養護学校の介助職員を経て72年、小林佐智子と共に疾走プロダクションを設立。同年、『さようならCP』で監督デビュー。74年、『極私的エロス・恋歌1974』を発表。セルフ・ドキュメンタリーの先駆的作品として高い評価を得る。87年、『ゆきゆきて、神軍』を発表。大ヒットし、日本映画監督協会新人賞、ベルリン映画祭カリガリ賞、パリ国際ドキュメンタリー映画祭グランプリなどを受賞。94年、小説家・井上光晴の虚実に迫る『全身小説家』を発表。キネマ旬報ベストテン日本映画第一位を獲得。05年、初の劇映画『またの日の知華』を発表。2018年、23年ぶりの新作『ニッポン国VS泉南石綿村』を公開。

疾走プロダクション
1972年、小林佐智子プロデューサー、原一男監督が設立した映画製作・配給会社。『さようならCP』(72年)、『極私的エロス・恋歌1974』(74年)、『ゆきゆきて、神軍』(87年)、『全身小説家』(94年)、『またの日の知華』(2005年)を製作・公開発表。公開された作品はいずれも高い評価を得ており、ブエノスアイレス、モントリオール、シェフィールド、アムステルダムなど、各地の国際映画祭でレトロスペクティブが開催されている。

「2018年 『ドキュメント ゆきゆきて、神軍 増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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