サンダーボルト [DVD]

監督 : マイケル・チミノ 
出演 : クリント・イーストウッド 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
3.26
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本棚登録 : 49
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988142571120

感想・レビュー・書評

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  • 1974年公開のアメリカ映画。
    男が惚れる映画としてマニア受けのする作品だけど、
    僕にとっても中学生の頃に初めて観て衝撃を受けて以来、
    本当に忘れられないフェイバリットムービーのひとつです。

    現金輸送車から奪った50万ドルの隠し場所をめぐり、かつての相棒レッドから逆恨みを買い、なぜか追われる身となったサンダーボルト。サンダーボルトはレッドと殴り合いの決闘の末濡れ衣を晴らし、新たに手を組んだライトフットを加えた4人で再び同じ手口で銀行破りを決行しようとするが…。

    脚本及び監督は「ダーティーハリー2」の脚本がクリント・イーストウッドに認められ、
    本作が晴れて監督デビュー作となった「ディア・ハンター」「天国の門」「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」のマイケル・チミノ。

    若いブクログユーザーには阿部和重と伊坂幸太郎が共作した小説「キャプテンサンダーボルト」の元ネタになった映画と言ったらピンとくるかな。


    60年代後半~70年代前半のアメリカ映画に顕著な
    アメリカンニューシネマの香り漂う枯れた質感の映像。
    色濃く感じられるベトナム戦争後の疲れ病んだアメリカの空気感。
    親子ほど歳の離れた男二人の絆を彩る、詩情溢れるアメリカ西部の情景描写。
    クライムムービーでありながら
    青春映画やロードムービーの側面を持つ、一風変わった犯罪映画でもあります。


    真っ青の空の下、どこまでも続く小麦畑の中を牧師姿で一目散に逃げ出すクリント・イーストウッド。

    そんな田舎町を砂煙を上げ、
    不死鳥が描かれたポンティアック・ファイヤーバード・トランザムで駆け抜けるジェフ・ブリッジス。

    何かが始まりそうな、
    この不穏でどこかコミカルな冒頭シーンだけで
    掴みはオッケー!(笑)

    20ミリ機関砲で金庫を破壊して現金を強奪する、
    ぶっ飛んだ手口の強盗として名を馳せたサンダーボルト(クリント・イーストウッド)と
    ひょんなことからサンダーボルトを助け旅を共にすることになった、
    人懐っこくてお調子者のライトフット(ジェフ・ブリッジス)の年の差コンビが本当に絶妙な味わい。

    当時まだ40代前半だったイーストウッドは佇まいがとにかくカッコいいし、
    かたや20代前半のジェフ・ブリッジスのキュートで初々しいこと(笑)!
    この映画を僕が忘れられない理由のひとつに
    子犬ような人懐っこい彼の満面の笑みがあるのです(笑)
    (本作の役所はムードメーカーであるため「なんとかなるさ」って顔で常に笑ってます笑)
    演技の面で言えば完全にイーストウッドを食っていました。

    クールなサンダーボルト、一番年下でお調子者のライトフット、
    短気で喧嘩っぱやいレッド、ちょっとおバカなエディと
    4人組強盗団のキャラがそれぞれ立っているのも見ていて飽きないし。
    鉄工所で油まみれになって働いたり、アイスクリーム売りをしたり、建築現場や清掃員をしたり、
    強盗に必要な資金集めのために
    それぞれに汗を流してバイトをするおっさんたちの姿も笑えます(笑)
    (レッドを演じたジョージ・ケネディの嫌なおっさんっぷりにもニヤリとできます笑)

    そして制限時間内に行わなければならない緊迫感のある強盗シーンは手に汗握るし、
    ジェフ・ブリッジスのセクシーな女装シーンも見所です(笑)


    紆余曲折を経て大金をせしめ、
    夢だった白いキャデラックに颯爽と乗りこむサンダーボルトとライトフット。
    しかし、アメリカンニューシネマの定石どおり、
    犯罪者を描いた物語がハッピーエンドで終わるハズはなく、
    中学生だった僕は
    なんともほろ苦いラストに激しく胸を打たれ、
    ハートを持っていかれたのでした…( >_<)


    「俺たちに明日はない」「明日に向かって撃て」「イージーライダー」「真夜中のカウボーイ」「スカーフェイス」「男たちの挽歌」など
    数々の印象的な『死に様』を描いた映画の中でも本作は、
    「大きなことを成し遂げた」と子供のように誇らしげに語るライトフットの姿と共に、
    本当に忘れられないラストシーンなのです。


    ★『サンダーボルト』予告編↓
    https://www.youtube.com/watch?v=m7KVPZcDoLo&feature=youtube_gdata_player

    • kwosaさん
      峰不二子といえば、アニメ『峰不二子という女』はご覧になりました?
      1stルパンに連なる系譜で、ギャグなしの悪党ルパン一味という感じが最高に...
      峰不二子といえば、アニメ『峰不二子という女』はご覧になりました?
      1stルパンに連なる系譜で、ギャグなしの悪党ルパン一味という感じが最高にクール。
      賛否両論あるようですが僕は大好き。
      とりあえず第三話までだけでも見る価値ありです。
      音楽は 菊地成孔。
      ルパンの劇伴は大野雄二しかありえんやろ! と思っていたらこの人がいた!!
      2015/05/31
    • 円軌道の外さん

      kwosaさん、ここにもありがとうございます!
      あっ、それ、まだ未見です( >_<)

      そう言えばマリアンヌ・フェイスフルは
      峰...

      kwosaさん、ここにもありがとうございます!
      あっ、それ、まだ未見です( >_<)

      そう言えばマリアンヌ・フェイスフルは
      峰不二子のモデルって言われてますよね。
      僕にとってマリアンヌ・フェイスフルは、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーの恋人のイメージが今でも大きいです。
      16の時にストーンズにハマって、
      ストーンズ関連のいろんな本やビデオ観るたびに
      マリアンヌが出てくるので、学生時代は『この美人さんはいったい何者?』っていつも思ってました(笑)

      『あの胸にもういちど』以来39年ぶりに主演した主演映画『やわらかい手』もいい映画でしたよ~(^^)
      (なんと風俗嬢を演じてます笑)




      2015/06/11
    • 円軌道の外さん

      kwosaさん、おかえりなさいませ~(笑)(^^)

      恥ずかしながら『峰不二子という女』は
      今初めて知りました!
      僕はガンダムも...

      kwosaさん、おかえりなさいませ~(笑)(^^)

      恥ずかしながら『峰不二子という女』は
      今初めて知りました!
      僕はガンダムも1stガンダムしか認めないように(笑)、
      ルパンもやはり、あのシリアスでハードボイルドな1stルパンが一番好きなんで、
      それ、絶対気に入るハズです(笑)

      菊地成孔と言えば
      UAとコラボした『CURE JAZZ』に一時期ハマってました!
      (UAには絶対ジャズが似合うと昔から思ってたので、当時ヨシきた!って飛びつきましたよ笑)

      中身はスタンダードジャズのカバーとオリジナルも収録されてて、
      妙に心地良いんスよ(^^)




      2015/06/11
  • TVにて
    小学校の黒板がもっと早く見つかっていれば良かっと思わずにいられない.最後死ぬ時まで楽しいことだけを夢見ているような,ジェフ・ブリッジスのどこか憎めない愛嬌のある演技が良かった.

  • B級映画であることは、間違いないとは思いますが、クリントイーストウッドが好きです。それなりに楽しめました。

  • 1974年公開のアメリカ映画.BSにて視聴.
    クリント・イーストウッドとジェフ・ブリッジスが組んでその他二人と銀行強盗を企てる.計画はどこか大雑把.銀行の金庫は機関銃で穴を開ける.なんだかとてもB級.

    けれど,この映画の監督はマイケル・チミノ.彼のデビュー作.これと第二作の「ディア・ハンター」,同一人物の作品だとは思えない.共通点はベトナムだけか.

  • 金庫を大砲で破壊して金を盗む男サンダーボルトと、新たにコンビを組んだライトフットという若者。彼らのヤマを狙って、悪党が割り込んでくる。二人のアウトローをコミカルに描いたアクション。

  • B級的、コメデイ的に意図的に作った映画?
    仲間のもめ方やもめる理由はどうも幼稚
    銀行強盗の方法もどうかと・・・
    最後の落ちも出来すぎ

  • [1974年アメリカ映画、TV録画鑑賞]<<再鑑賞>>
    7月22日(水)午後1:00〜2:56 BSプレ

  • 「午後のロードショー」にて。クリント・イーストウッドはすでに十分老けているが、ジェフ・ブリッジズは若いなぁ。なかなかこの2人のバディは新鮮。作戦成功でやっとお金を取り戻したと思ったら、最後に悲劇が…。ちょっと泣けた。

  • 楽観的で地味なところ、友情の形が良かった。

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