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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988104044525
感想・レビュー・書評
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以前もちょっと愚痴ったけど、この映画はめちゃくちゃ面白いのにレンタル店なんかにほとんど置いてないってどういうことだよ。。
NHKのクローズアップ現代の岡本喜八特集が2015年。『シンゴジラ』が2016年で、あれだけ話題になっててその中でも岡本喜八は重要な役割だったのに。
昔の日本映画が若者に敬遠されがちなのはわかるけど、今観てもめちゃくちゃ面白いのに、色んな人の目に触れないのはほんとに勿体ない。
岡本喜八作品については、東宝の先輩黒澤明との比較で考えるとけっこうわかりやすい気がしている。
黒澤さんの持ち味は、代表作『七人の侍』なんかで言うとアクションのエンタメ性+重厚なドラマ性。黒澤さんがあまりやってないのがコメディで、岡本喜八作品は基本的にコメディ作品。コメディ要素が大きな柱になっている。
『用心棒』『椿三十郎』は黒澤の中でもコメディ要素が強いけど、それにしても沢村いき雄、小林桂樹、伊藤雄之助が面白いので、喜八組と当然カブる。ダシールハメット的なものをやったのは岡本喜八の『暗黒街の対決』の方が『用心棒』よりも先なので、黒澤さんも触発されたんじゃ?とか。
さて『斬る』。英語版タイトルは『Kill!』なのがカッコいい。クライテリオン版のパッケージデザインもめっちゃおしゃれ。
まず冒頭、高橋悦史さんが主役!!この時点でもう面白い!もう勝ち!(町山智浩&春日太一の『日本のいちばん長い日』の解説で、鼻の穴をイジられてて爆笑したw)
そしてもうひとりの主人公は当然、モヤこと仲代達矢。モヤがモヤーッとしてる役だから最高!
ここも比較すると、黒澤作品の仲代さんはミフネが凄すぎるからそれに比肩するようなライバル役で、ニヒルでクール。
対して喜八作品の仲代さんはモヤっとしてる、昼行燈でトボけているキャラ。『殺人狂時代』とかね。(ちなみに喜八作品への仲代さんの参加は11本で、1位タイ。黒澤作品には5本)
じゃあ喜八作品におけるニヒルでクールなキャラといえば誰なのか。そりゃーやっぱり俺たちの岸田森!森サマでしょう!
『斬る』は記念すべき初参加作品。以降、中後期の喜八作品にはほぼ出てますね。『赤毛』とかでも基本的にキャラは同じだったような。
お話は、原作が山本周五郎。時代劇でよくあって面白いのは、日本の忖度文化な点。要するにトカゲの尻尾切り。それに主人公たちが抗っていく。
若侍たちに対して経験豊かな強い侍がサポートするという構図は、やはり山本周五郎原作『椿三十郎』と同じ。
先日工藤栄一の『大殺陣』を観たのでバランスを取るためにこれを観たけど、為政者側に対抗するのは同じ。こちらは高橋悦史が農民出身のキャラなので、より「民」の話になっている。
『大殺陣』の武士の言葉はほんとに難しくて全然わかんない!それに対して『斬る』は、完全に現代の言葉使いで吹いたw
ラストの話の収束がけっこう無理矢理で、星由里子は結局どうなった?ってとこもありますが、途中がすごく面白いのでOK。
喜八っちゃんの笑いはちょいちょい下ネタを入れてくるから良い。これも黒澤さんには無い要素。
下ネタでも直接的に描写しない(『大菩薩峠』の杵!)。だから下品になってなくて、粋です。モダーンです。4ビートのズージャーです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
黒澤明っぽくはある
確かに名作感は黒澤のほうにある
侍になりたい男
侍をやめた男
金のため侍として働く男
それぞれに背景があり
立場が入り交じりながら
悪党の駒になりながらも
悪党と戦っていく
妻を身請けしたいリーダーは死ななくても良かったのでは…と思う -
今まで観ていなかったことを後悔するぐらい、大傑作の時代劇。コミカルさもある時代劇は「椿三十郎」が頂点かと思っていたが、女性を描くという意味ではこちらの方が断然上。流石岡本喜八らしいダイナミックな演出で、ウェスタンを観ているような錯覚に陥る(特にラストの女郎たちを引き連れて去っていくシーンは「シェーン」より感動的)。俳優陣では、高橋悦史と岸田森が抜群に良く、認識を改めた。高橋悦史がこんなコミカルな演技が出来るとは思っていなかった。仲代達矢・東野英治郎は安定感ある上手さ。
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日本映画専門CH。ハイビジョン。
エンターテイメントの見本。飄々とした仲代さんが新鮮。
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