彼岸花 [DVD]

監督 : 小津安二郎 
出演 : 佐分利信  田中絹代  有馬稲子  久我美子  佐田啓二  高橋貞二  桑野みゆき  笠智衆 
  • 松竹ホームビデオ
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988105055353

感想・レビュー・書評

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  • 「親に相談も無く結婚を決めるなんて、それで良いと思っているのか!俺は式には出んぞ。」
    って言う気持ちは分からなくもないがこういった親にはなりたくない。
    だができれば子供も親に気を遣ってくれればなー

    *「秋刀魚の味」とセットが一緒だった

  • 娘の結婚相手を勝手に決める父親(佐分利信)に対し、娘(有馬稲子はお美しい)は「自分の幸せは自分で探す」と断固として対立する。

    小津安二郎の映画で、結婚をめぐって父と娘の心がすれ違い描く作品はいくつかありますが(「麦秋」「晩春」「秋刀魚の味」など)、父娘に価値観が鋭く対立するのは珍しいかもしれません。

    彼女の妹が「封建制の塊よ」と批判するように、この父親には全くをもって共感できないし、今の時代では見かけないタイプ。そんな彼が最後に軟化していくのですが、それでも「遅い!」っ感じですね。

    そんな堅苦しい物語のなかで、一服の清涼剤となるのが浪花千栄子と山本富士子が演じるユーモラスな母娘でした。

    BS松竹東急「よる8銀座シネマ」にて。

  • 佐田啓二と佐分利信の確執がもっと見たかった。
    田中絹代の母役は文句なし。

  • 昭和のオヤジに
    しっかりと手綱を握ってる妻。
    時代が変わっても変わらない娘。

    でも、婿の初対面は、無いだろ。
    流石に突然過ぎる。
    昭和のオヤジじゃなくても反対だ。

    結果オーライだろうけど、
    婿は納得いかないなぁ。

  • 小津カラー作品1本目という位置づけ。

    ただし自分の中では1)佐分利信2本目、2)有馬稲子2本目、そして3)山本富士子1本目という位置づけ。

    佐分利信は「お茶漬けの味 」(1952) から6年、中年度もすっかり増し年頃の娘をもつお父さん役もすっかりハマるようになっている。中村伸郎、北竜二を他の二頂点とする「魔のトライアングル」改め「間のトライアングル」については、この時点ではまだその実力を若干甘くみており、後続の作品でどんどんエスカレートしていく様子までは想像できていなかった。不覚。

    有馬稲子については数年前に同じ映画館で鑑賞した「東京暮色 」(1957) での鬱々とした役どころに惚れ込んだのが最初。その後木下惠介監督作品である「惜春鳥」(1959) というカラー作品でまたもや彼女に心を奪われていた次第。「東京暮色」からはたった1年後、20代後半の華やかさ満開の彼女が本作で登場。しかも相手役は「惜春鳥」と同じ佐田啓二!テンション上がるのは避けられず。

    そして満を持しての山本富士子。当時の美人女優ランキングには当然のごとく入っていた彼女の作品を一度も観ていなかった理由はよくわからない。ただ経歴をみて1963年に所属映画会社と契約上の騒動を起こし、その後映画界から締め出される形となっていたことを知ると、Five Japanese Divasの企画で選外だったのもそれが一端だったからかもという想像にたどり着く。本作では見事に京都弁を操っていたのでどこの出身かと気になったが、大阪出身ということでああやっぱりという感覚。よどみない京都弁を久々に聞いて、やっぱりこんな語り口調の人は要注意とガード高め直した次第(笑)

    以上が3つの位置づけ。

    あ。

    浪花千栄子さんを忘れちゃいけない。どこでみた人かの結論が出ないまま映画が終わってしまったが、その後のググりでスッキリ。意表をついてのホーロー看板の人でした…、「オロナイン軟膏」。本名が「南光」だったので仕事を受けたという都市伝説的口伝は一生忘れない自信がある(笑) 

    ホウキのシーンは観客席の皆さん、お笑いにならはりませんでした。
    あー、ほんにもったいないこって(笑)

  • この作品は1958年公開、今から約60年前。当時の父親像や結婚観と、その変容に狼狽える父が見事に描かれているのは確か。しかし、今、婚約者がいる女性、結婚を現実のものとして認知する女性が見たら果たしてどうか。佐分利演じる父親にシンパシーを感じるだろうか?。◇私は感じないと思うし、娘に対してこんな振る舞いはもはやできないと感じている(まだ娘は学生だが)。それは自分の結婚時の振る舞いを反芻すれば当然の帰結。そういう意味でこういう家族像は過去の社会像と感じずにはいられない。◇なお、リマスターの出来は素晴らしい。

  • ただただおもしろかった。佐分利信の紳士的でいて頑固者で情けない感じとか、有馬稲子の妙な色っぽさとか、浪花千栄子のうざったさとか、高橋貞二のボンクラっぷりとか、可笑しい点がいっぱい。
    そんな中、田中絹代による菩薩のような母親が要所要所、話を引き締めている感じで、よかった。ちゃんとしている女親は寛大であり偉大なんだな、と思った。
    結婚式に父が出席することを知った時の田中絹代の喜ぶ姿に、なぜかやたら感動した。

  • 小津作品は東京物語に続き二作目。
    当時の映画の一般的な特徴なのか小津作品のみなのか知らないが、人物が話している場面はズームアップする・無表情なのかね。

    子の結婚に対する親の様々な思い。主人公の気持ちの揺れ動き。「真鍮を金にするんだよ」という言葉が印象的だった。

    結婚は当人だけのものじゃないんだなあ、と自分を顧みつつ再確認。

    父親の矛盾や、常務と社員のやりとりなど微笑ましい。

  • 世間一般的な建前と自分の本音との矛盾をあぶりだしている映画だった

    会社でも家でもエバっている昭和の亭主関白な父
    自分のあずかり知らぬところで勝手に進んでいることに腹を立て、いつまでもスネている父
    よそさまの娘に言う建前と自分の愛娘に対する本心が矛盾しまくりな父

    そんな父にイライラしていたので
    奥さんにぴしゃっと言われるシーンは気持ち良かった

  • 私は小津映画に出てくる佐分利信を見るたびに「こういうのっそりした男になれたらな」と思うのであるが、その佐分利信が娘の結婚に周章狼狽して、猛然と反対するさまを見て「ああ、佐分利信も普通の男なんだなぁ」とむしろ安心したのである。今回は若い女の子たちよりも、やはり田中絹代がいちばんよかった。あと、次女役の桑野みゆきがとってもチャーミングであった。
    そしてなんといってもしんみりするのが結婚式のあとに行なわれた同窓会で笠智衆が詩吟をやるところである。中学校時代の同窓生たちが過ぎ去った青春や壮年時代をかみしめながらじっと詩吟に聴き入るところは本当に切ないものがあった。

  • 小津安二郎監督 1958年作品

    佐分利信たちの同世代は 娘たちが結婚する時期を迎えつつある。
    中村伸郎の娘の結婚式に 佐分利信が祝辞を述べることから
    はじまる・・・
    中村伸郎の娘は 恋愛結婚であった。

    その結婚式には 三上(笠智衆)は、参加しなかった。
    三上の娘が、家を出ていて 行方知らずになっていて、
    人の幸せな姿をあまり見たくない という理由だった。

    三上は 佐分利信に 娘が バーの女給をやっているので
    見てくれないかと 頼まれるが・・
    佐分利信の娘 有馬稲子の 結婚問題に頭を悩ましていた。
    会社に突然 若者(佐田啓二)が訪問してきた。
    「娘さんと結婚したい」という申し出だった。
    突然の話に 寝耳に水 という感じで、怒りがおさまらなかった。

    家父長制の崩壊の兆しが ヒタヒタと迫っているのだ。

    浪速千栄子と山本富士子の 母娘も 
    娘の結婚に対して
    熱心に勧める母親がいた・・・
    浪速千栄子のしゃべくりのテンポが快適である。
    山本富士子も話すスピードが速くて畳み掛けるようである。
    二人の間では、暗黙の了解のようなものがあって、
    心が通じているのである。

    佐分利信は 結婚には反対であるとはっきり表明する。
    妻である 田中絹代が従順さを突き破って
    『あなたは自分で決めないときがすまない。
    矛盾だらけよ。』と、佐分利信を批判する。
    佐分利信はたじろぎ『人生は矛盾だらけだ』と・・・
    言い逃れる。

    山本富士子と有馬稲子は、結婚に対して互いに助け合うという
    協定を結んだ・・
    それで、山本富士子は 佐分利信に相談して
    「好きな人がいるのに 親に反対されているのをどうしたらいいのか」
    と相談したら
    「好きな人と結婚すればいい」と佐分利信は言う。

    山本富士子は 策略にかかったといい・・・
    有馬稲子に結婚の許しが出た という・・・・
    佐分利信は 山本富士子の策略にだまされたカタチで、
    物語は進んでいくのである。

  • カラーで美人が三人出て華やか。時代も戦後の安定している
    ときで安心して明るい気持ちで観られた。
    小津監督の赤(作中の)は有名だが、私にはグリーンも目について
    そのコントラストがさながらクリスマスカラーのようだった。

  • カラー作品。小津映画の美しさが際立ちますね。軽い気持ちで見るのがもったいなく感じた作品でした。

  • (1958年作品)

  • 商社の重役平山には、年頃の娘節子がいた。会社に一人の男が現れ、節子と結婚したいという。親に何の相談もないと、結婚に反対する平山。
    友人たちも年頃の子供を抱え、同じような悩みを抱えていた。

    小津安二郎監督の作品には、なんだかほっとするところがある。
    平凡で退屈だと感じる人もいるだろうけど、日常さえドラマになってしまう。

  • 初めての小津安二郎作品。

    映画の内容は結婚を控えた娘とその親、それぞれの視点とすれ違いがコミカルに描かれるというありがちなものだが、ビリー・ワイルダーのような練り込まれた脚本とウィットに富んだ会話劇がお見事。日本特有の"含み"の文化や、不器用さが面白おかしく描かれている。

    特に主人公である父親の素直になれない頑なさが客観的な視点で淡々と描かれるところは良い。他人の娘のことなら冷静に考えられるのに自分の娘になると感情的になってしまうあたりの描写は笑える。と同時に唸らされる。良かった。

  • 小津安二郎の初カラー作品。

    ストーリーは娘が父親が薦めるお見合い相手ではなく、
    会社の同僚と結婚したいことが判明して、
    父親が不賛成、母親がフォロー。
    最後は小津作品らしく、幸せを匂わすシーンで〆られます。

    結婚相手の佐田啓二、早まりすぎー!
    恋人にも黙って、父親の会社に行って「娘さんもらいます」って。
    娘も「最初にお母さんに相談するからもうちょっと待って」
    って言ってあるのに…。
    もともと父親は、恋愛結婚大いに結構の寛容な人だし、
    そこは両親の顔を立てるべきだったでしょ、佐田さん!
    (そうしなきゃ物語が始まらないのだけれど)


    父親役、佐分利信の抑揚のない演技がとっても苦手だったが、
    何作か見ていく内に、味わい深く見えてきました。
    結婚にひとりだけ駄々をこねる信さん。
    山本富士子のトリックにコロっと騙されてあたふたする信さん。
    かわいいです。

    有馬稲子さん、山本富士子さん綺麗です。
    どの作品にも出没するおじさん3人組。
    ちょっと紛らわしいです(笑)

  • ちょっと古臭いなあという感じはあるが、引き込まれてからは目が離せなくなる。

    <あらすじ>
    大和商事会社の取締役平山渉と元海軍士官の三上周吉、それに同じ中学からの親友河合や堀江、菅井達は会えば懐旧の情を温めあう仲。それぞれ成人してゆく子供達の噂話に花を咲かせる間柄でもある。平山と三上には婚期の娘がいた。平山の家族は妻の清子と長女節子、高校生の久子の四人。三上のところは一人娘の文子だけである。その三上が河合の娘の結婚式や、馴染みの女将のいる料亭「若松」に姿を見せなかったのは文子が彼の意志に叛いて愛人の長沼と同棲していることが彼を暗い気持にしていたからだった。その事情がわかると平山は三上のために部下の近藤と文子のいるバアを訪れた。その結果文子が真剣に結婚生活を考えていることに安堵を感じた。友人の娘になら理解を持つ平山も、自分の娘となると節子に突然結婚を申し出た青年谷口正彦に対しては別人のようだった。彼は彼なりに娘の将来を考えていた。その頃、平山が行きつけの京都の旅館の女将初が年頃の娘幸子を医師に嫁がせようと、上京して来た。幸子も度々上京していた。幸子は節子と同じ立場上ウマが合い彼女の為にひと肌ぬごうと心に決めた。谷口の広島転勤で節子との結婚話が本格的に進められた。平山にして見れば心の奥に矛盾を感じながら式にも披露にも出ないと頑張り続けた。結婚式の数日後平山はクラス会に出席したが、親は子供の後から幸福を祈りながら静かに歩いてゆくべきだという話に深く心をうたれた。その帰り京都に立寄った平山は節子が谷口の新任地広島へ向う途中、一夜をこの宿に過して、父が最後まで一度も笑顔を見せてくれなかったことを唯一の心残りにしていたと、幸子の口から聞かされて、さすがに節子の心情が哀れになった。幸子母娘にせきたてられて平山はくすぐったい顔のまま急行「かもめ」で広島に向った。

  • 若かりし有馬稲子がキュート!
    頑固親父めー

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著者プロフィール

日本の映画監督(1903~1963)。日本映画を代表する監督の一人。サイレント映画時代から戦後までの約35年にわたるキャリアの中で、原節子主演の『晩春』(1949年)、『麦秋』(1951年)、『東京物語』(1953年)など54本の作品を監督した。ロー・ポジションによる撮影や厳密な構図などが特徴的な「小津調」と呼ばれる独特の映像世界で知られる。親子関係や家族の解体をテーマとする作品を撮り続けた。黒澤明や溝口健二と並んで国際的に高く評価されている。

「2024年 『小津安二郎発言クロニクル 1903~1963』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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