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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4523215015226
感想・レビュー・書評
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ドイツ映画
渋谷BUNKAMURA ル・シネマにて鑑賞詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日仏で鑑賞
3.0 -
戦地で夫が行方不明になり、女手ひとつで生きのびるために売春をしたり新しい恋人を得たところに、死んだはずの夫が帰ってくる・・・というのは、女だけに求められる貞操観念を土台にした、世界中どこにでもあるメロドラマ。この映画がユニークなのは、たとえ夫が帰ってきてからも、自分の力で能動的に戦後社会を生き抜こうとするヒロインの姿勢が揺るがないどころか、ますますくっきりとなっていく点だ。
マリア・ブラウンは、夫への愛に忠実でありながらも、当の夫が不在となり純粋な愛だけが残ったからこそ、有能なビジネスウーマンとして行動力と経済力を得、自らが欲望するときに男と寝ることができる能動性を手に入れることができた。「戦後に強くなったのは女とストッキング」なんてうそぶきながら男にふりまわされる女しか描けなかった日本映画にくらべたら、このヒロインのなんと新鮮で輝いていることか。だが夫が肉体を備えて彼女の人生に再登場したとたんに、彼女の人生は突然暴力的に断ち切られてしまうしかない。
この映画はドイツの戦後社会の矛盾と重ねて批評されてきたようだけど、社会の矛盾を、パワーを獲得したひとりの女性の人格の分裂に象徴させ爆死で終わらせてしまうなんて、マリアがとても魅力的な人物であるだけに、がっかりさせられる。愛情と性と経済力が一体であるべきだなんて女の人生を縛るイデオロギーにすぎないと思うし、それを戦後社会の矛盾と絡めて論じること自体、どっか男バイアスかかってんじゃないのか。その点では、同じ監督の『ローラ』の方が私は好き。性的に能動的な女性に重ねて資本主義社会における「モラル」や「愛」の問題を問うというやり方には同じ疑問を感じるけれど、こちらの方では、体制の従順な遂行者から反体制へ、そして既得権益の共有へとゆれうごく役人を中心に、すべての者たちが矛盾をのみこみながら生きていくことになるからだ。社会を批判するには自分自身も矛盾を生きているひとりであることを自覚しなければね。そして最近ハンナ・アーレントを演じたバルバラ・スコヴァが素敵。 -
戦後西ドイツの歩みを、一人の女性に象徴的にたくしている。西ドイツのメンタリティーを描く上で、これほど卓越した作品は他にないとおもう。主人公は米兵とある種の恋仲になるが、夫にもあくまで忠実。夫とはドイツなのか?
そして経済的な安定を享受する主人公。ラストは衝撃だ。しばらく見たくない。 -
戦後のドイツの復興の中、たくましく生きる女性マリアを描いた作品。
これも大学時代になんとなく映画館で観て大きな感銘を受けた作品です。
R・W・ファスビンダー監督の代表作にあげられてるようです。
主役のハンナ・シグラがとても美しくて。
赤色の使い方が素敵。
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