秒速5センチメートル [Blu-ray]

監督 : 新海誠 
出演 : 花村怜美  近藤好美  尾上綾華  水橋研二 
  • コミックス・ウェーブ・フィルム
3.78
  • (75)
  • (70)
  • (68)
  • (23)
  • (5)
本棚登録 : 551
感想 : 86
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  • / ISBN・EAN: 4560107150313

感想・レビュー・書評

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  • 2006年公開。


    実写かと見間違えるほどの
    美しいアニメーションで彩られた恋愛ドラマ。


    「最近切ない話に飢えてるんやけど
    なんかオススメない?」

    な〜んて言われたら
    黙ってコレ薦めてます(笑)



    小学校卒業と同時に離ればなれになった
    遠野貴樹(タカキ)と篠原明里(アカリ)。


    お互い転校が多くて
    グランドよりは図書館が好きで、

    神社で猫と戯れ
    マクドで本の感想を言い合うのが好きだった二人。


    お互い意識しているのに
    好きな気持ちを伝えられない二人が
    切なくて切なくて
    なんとももどかしいのです。


    そんな彼らの話を
    1時間で3つに分けたストーリーとして、
    これ以上ないくらい
    綺麗で
    儚い映像として
    丁寧に見せてくれます。




    桜舞い散る
    坂道の通学路。


    夕暮れ時の
    オレンジに染まった教室。


    大きなストーブのある待合室で食べる、
    手作りのお弁当と
    あったかいほうじ茶。


    粉雪舞い散る桜の木の下で
    儚さの意味を知った
    初めてのキス。


    自転車置き場での
    偶然を装ったまちぶせ。



    アニメーションにしたことによって
    キラキラとした
    一瞬の煌めきや、
    哀しさの色を
    映像に閉じ込めることに成功した
    稀有な作品なんじゃないかな。



    ほとんどが夜の風景の中で描かれる
    第2話「コスモナウト」の
    決して報われることのない恋が印象的。

    そしてそれに気付いてしまう者の
    狂おしいほどの胸の痛みに
    個人的に共感しきりでした(>_<)



    そんな自分に
    ホラ、いいから泣いてしまいなと迫る(笑)
    極めつけは、


    社会人となった
    貴樹と明里の二人の告白から
    唐突に流れ出す
    山崎まさよしの名曲『One More Time One More Chance』。


    二人の過去を高速で振り返っていく
    怒涛のフラッシュバック映像。


    そして映像にピッタリとシンクロした
    破壊的なまでのその歌の威力に
    なすすべもなく
    涙のダムは決壊することでしょう(T_T)




    まぁ
    なんだかんだ言っても男の方が
    未練たらしい生き物なんだっていうことに
    改めて納得でした(^_^;)


    遠距離恋愛や
    忘れられない人がいる貴方なら
    号泣必至の
    アニメーション映画の傑作です!

    • koshoujiさん
      円軌道の外様、コメントありがとうございました。
      この作品、なかなか素敵なアニメですよね。
      秒速5センチメートルがサクラの舞い落ちる速度な...
      円軌道の外様、コメントありがとうございました。
      この作品、なかなか素敵なアニメですよね。
      秒速5センチメートルがサクラの舞い落ちる速度なんて、
      これを見るまで知らなかったですし、映像の美しさも印象に残っています。
      話は変わりますが、朝井リョウ君の作品を四作ほど読んで、
      彼は才能の塊のような人だと分かりました。
      お時間があれば、「桐島」ほか、味読のものも是非お読みになってください。
      2013/02/20
    • 円軌道の外さん

      koshoujiさん、
      コメントありがとうございます!

      自分もこれを見て
      新海誠監督の凄さを知ったし、
      やはり男の方が弱い...

      koshoujiさん、
      コメントありがとうございます!

      自分もこれを見て
      新海誠監督の凄さを知ったし、
      やはり男の方が弱い生き物だってことをつくづく思い知りましたね(苦笑)(^_^;)


      始めから終わることを予感していたとしか思えない
      明里の言葉が胸に刺さります(>_<)
      (貴樹に頼らず、これからは強い自分でいることを決意していたのかな)


      朝井リョウは
      koshoujiさんがそれほどまでに買っているなら(笑)
      必ず読んで
      そのハマった理由を
      是非とも確認してみたいと思います(^_^)v

      オススメありがとうございます!


      2013/02/23
  • 新海誠が監督、原作、脚本、絵コンテ
    第三章から成り立っている映画。
    映画から、小説も描かれている。


    第一章の桜花抄が好きな人が多いかな?私もそうです。二人が再会したシーンに泣きました。第三章までひっくるめて好きです。綺麗な作品です。


    渡せなかった手紙。飛んで行ってしまった手紙。
    この手紙が、彼女たちの実際の距離と心の距離を一緒にしてしまったのかな?手紙を失くさなければ、手紙を渡していれば、結末が変わったかもしれない。

    けど、現実でもあの時、ああしてれば、今が違ったかもしれないと思う事はたくさんあると思います。現実じみ
    ていて、とてもいいです。

    男と女の感覚の違いを表していて、明里が手紙を見つけて、その時思い出したにも関わらず、貴樹は美しい思い出にずっと、とらわれています。


    キャッチコピーはどれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか。です。

    • 円軌道の外さん

      ぶんさん、はじめまして!
      関西出身で東京在住、
      読書は勿論、映画と音楽と猫には目がないプロボクサーです。
      本職のボクシングの試合が...

      ぶんさん、はじめまして!
      関西出身で東京在住、
      読書は勿論、映画と音楽と猫には目がないプロボクサーです。
      本職のボクシングの試合があり遅くなりましたが
      フォローありがとうございました(^o^)

      僕もコレ、当時劇場でたまたま観て
      がっつりハマりました(笑)
      切なく胸を打つストーリーは勿論ですが、
      キラキラとした一瞬の煌めきや、 哀しさの色を閉じ込めたその映像の美しさに
      かなり衝撃を受けたのを覚えています。
      それにしても終わった恋愛を後に引きずるのは
      やはり男性の方が多いのかな~。
      当時いろいろ考えさせられました(笑)(^^;)

      またオススメの本や映画ありましたら
      教えていただけると嬉しいです。
      ではでは、これからも末永くよろしくお願いします!

      あと、コメントや花丸ポチいただければ
      必ずお返しに伺いますので
      こちらにもまた気軽に遊びに来てくださいね。
      (お返事は仕事の都合によってかなり遅くなったりもしますが、そこは御了承願います…汗)

      ではでは~(^^)

      2015/09/24
  • 小学校の卒業と同時に離ればなれになった遠野貴樹と篠原明里。二人だけの間に存在していた特別な想いをよそに、時だけが過ぎていった。 そんなある日、大雪の降るなか、ついに貴樹は明里に会いに行く……。 貴樹と明里の再会の日を描いた「桜花抄」、その後の貴樹を別の人物の視点から描いた「コスモナウト」、そして彼らの魂の彷徨を切り取った表題作「秒速5センチメートル」。叙情的に綴られる三本の連作短編アニメーション作品。

    言葉にしない美学が体感できる素晴らしい作品。文章の作品は言葉で語らざるを得ないけれどもアニメーションで心境やこれからの変化を語ることが出来るのでアニメーション作品でこそ形容できる描写をしっかりと見せているのだと思います。思春期の敏感なアイデンティティは喉元を通り過ぎてしまうと思い出すことも難しいほどに繊細で雪が一瞬見せる結晶のようなものですけど、そんな感情のノスタルジーを感じることができる作品でした。

  • ずーっとオススメされてて、
    ずーっとみたかった作品。

    オススメしてくれてた人は本当にピュアな人で、その人の根幹に触れた気がしました。
    すごい影響力だなあ。うん…。


    どうしようもない距離と時間を実感しました。
    ファンタジーのような現実におこりうること。

    声優さんたちの声も震えているような切ない声で、心のすそをぎゅっとつかまれた気分。
    真正面から抱きしめられてないぶん、うまく振り払えないかんじ。

    BGMもすごくきれい。

    とってもピュアで、ぎゅっとしたら雪みたいにとけてしまいそうな世界観。

  • 男子受けはするが、女子受けはしない作品。でも映像はすごくきれいだし、山崎さんの曲は最高!

  • 最後に「no more chances!?」(主題歌がone more time, one more chance)と思いましたが、それは、甘酸っぱいなんかを通り越して秒速5キロメートルで突き刺さる悔しさ。

    僕には手にとるだけの機会があるはずで、その機会の分だけ自らの喜びとして、言葉でも心でも広げたいと改めて意にしました。

    そんなこんな言いつつ、ヒロインが読んでいる小説がトルーマン・カポーティの『草の竪琴』(表紙デザインまで完璧でしたね)であったことに最も感動いたしました、私です。

  • 新海監督はずっと前から男女の心模様、雨と晴れ、都心と田舎、比較するような描写が好きなんだなと思った。

    自分自身が男の子の気持ちになったり、見ているうちに今度は女の子の気持ちになったり。

    切なくも、儚い。
    もう、戻れないことが刻まれる。

  • 観た当時は話生々しくてえぐいなあ…だったかな…

  • 何となく観たくなって、久々に観た。なんか、良いよね✨

  • 3部構成、背景画を凄く贅沢に使っている
    うーん、この話をアニメで作る意味があまりよく分からない。
    1話目は栃木の女の子に新宿から電車で逢いに行く話
    2話目は種子島に主人公が引っ越してからの話
    3話目は1話目の2人のその後
    だと思う、山崎まさよしの極が印象的
    メイキング見ると背景はPhotoshop
    動画部分も大半はPhotoshop
    1話目のロケハンは夏

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著者プロフィール

1973年生まれ、長野県出身。
2002年、ほとんど個人で制作した短編作品『ほしのこえ』でデビュー。
2016年『君の名は。』、2019年『天気の子』、2022年『すずめの戸締まり』公開、監督として国内外で高い評価と支持を受けている。

「2023年 『すずめの戸締まり(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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