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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988111285218
感想・レビュー・書評
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内田百閒の著作などは全く不案内だが、泥棒を撃退する方法や一坪バラックのエピソードは良かった。
ただしそれ以外は先生をヨイショする弟子たちの???なストーリー。
何となく、素性の知らない宴会を延々と見せられているような気がして落ち着かなかった。
※何処かで感動できるシーンがあるかもと期待していたが、結局最期まで宴会芸と師を崇拝する弟子たちの洗脳劇…。 -
1993年の作品 黒澤明 脚本・監督
松村達雄(先生)が すばらしい・・・。
ここまで、味のある 先生を演じたのがすごいが、
それをとった 黒澤明も ほめたい。
「人間のぬくもり」という ものを 所狭しと とらえた。
先生と学生・・・『師弟関係』というのはいい。
こういう映画を残しておくのは いいことだ。
映画 って いいなぁ。
松村達雄は1914年生まれというから
この映画ができたのが 1993年。
なんと 78歳なのである・・・(とても、78歳と思えない)
それが、60歳前から演じるのであるが・・・
松村達雄が 本当に『円熟』している時期なんですね。
2005年になくなるので、91歳まで生きた。
先生が 学校を辞めるところから始まる・・・・
男子学生ばかりの学校。
印象に残るのは・・・目を開けたまま眠る学生
それは、高山(吉岡秀隆)の父親である高山(井川比佐志)。
高山息子は 『先生は辞めても先生。金無垢先生』という。
先生とそれを慕う学生・・・
学生が社会人になっても 何かと先生のところに集まる。
『先生』というイメージ・・・
そんなのが私の高校の先生にはあったなぁ。
学生;所ジョージ、井川比佐志、・・・寺尾聰。
先生の『ユーモア』が『ユーモア』として、存在する。
なぜか、今の世の中に『ユーモア』 がなくなってきていると思う。
泥棒よけ・・・
立ちションベンよけ・・・。
鹿肉をふるまう時の 馬肉を加える話。
どっと・・・笑える。
先生の60歳の誕生日
先生がいう『ついに本物のジジイになった時だ。』と・・・
馬鹿鍋をつつきながら・・
先生の話す雰囲気がいい。
先生は言う・・・
『暗闇が怖いと思わないとは、想像力がたりない。』と。
空襲で焼けて 3畳の部屋に
鴨長明 『方丈記』になぞらえて・・生活する先生。
先生と奥さんでの二人で
雨の降る日や 雪を見る雰囲気がいい。
お月様 が出たら・・・
『でた、でた 月が・・・』と歌う先生。
摩阿陀会・・みんなで・・・先生の誕生日を祝う。
門下生が 『まあぁだかい?』といい
先生は 『まあだだよ』という・・・
あたらしい家ができて 飼っていた猫の
『ノラ』が 行方不明になったときの・・・
先生の狼狽振り。
摩阿陀会が、17回を迎え 先生も77歳。
やっと ホントの老人になったという 先生。
バースディケーキを持ってきてくれた
子供たちに 先生は言う・・・
『好きなことを見つけなさい。大切なことを見つけなさい。
大切なもののために努力しなさい。』という・・・。
いつまでたっても、先生なのだ。
まあだだよ・・・
じつにかわいい 先生なのだ。
黒澤明は この先生に どんな思いを託したのだろう。
(補足)
まあだだよ は、内田百閒をベースにした物語になっているが
実は 黒澤明監督自身の 体験も盛り込まれているという。
映画界においては 『天皇』ともいわれた・・・
60歳を過ぎてから 日本ではなく海外に 活路を見出そうとしたが
トラトラトラで 挫折。
それは、先生が ノラをなくして ほとんど何もできない状態になった
ことを、情けがっている・・。
77歳の時には 先生は 60歳のときはチンピラだった
と振り返る。
影武者で カンヌでグランプリをとった時と風景が似ているという。
88歳11ケ月で内田百閒はなくなったが
88歳11ケ月で、黒澤明監督は 『まあだだよ』をとり始めた。 -
黒澤監督の遺作。監督が自分自身のお葬式を映画の中で挙げようとしたのかなーと思ったり。『夢』の「水車のある村」で笠智衆が語っていた、葬式は本来祝うべきものって話をふと思い出した。内田百閒の晩年をモチーフにしてるんだけど、これ間違いなく監督自身と重ねて撮ってるんだろうな。黒澤監督の周りには監督を尊敬している人はたくさんいても、この映画の教え子たちのようにフレンドリーに軽口を叩いて接してくれる人はほとんどいなかったんだろうし、寂しかったのかもしれないなあ。
何かの特番で見た、ラストシーンの夕暮れの絵の前に座って、物憂げにそれを見つめる監督の姿が印象的だった。結果的に生涯のラストカットになった夕陽に照らされながら、監督は何を思っていたんだろうなぁ -
特筆すべきは内田百閒先生の「師匠力」とでも呼ぶべき特殊能力。多人数の弟子に徹底的に崇められ、感謝され、担がれる。本作は内田百閒先生が教え子たちにチヤホヤされる様子をただただ描き続けるという不思議な映画です。
松村達雄の飄々とした演技は素晴らしく、さすがは名優です。内田百閒の諧謔あふれるセリフや貼り紙は愉快で、たしかに周囲に常に人を惹きつける魅力がありますね。
地のまま演じたと思われる所ジョージの自然な芝居も良かったです。 -
内田百聞と彼の元教え子達との交流を描く。
なぜかこの映画と『寝ずの番』がごっちゃになっていました。改めて見てみたら全然違う映画だった。
内田百聞という人間のあまりに独特な感じとそれ故に人を惹きつける感じがよく伝わってくる。
なのだが、別に好きな映画ではなかった。『寝ずの番』の方が好きだなぁ。 -
TVにて
孫まで連れての内田百間を囲む会.よっぽどいい先生だったんだろうと人柄が偲ばれるが,その人柄があまり伝わってこなかった.映画は黒澤明にしてはとてもゆっくりしたテンポで,ユーモラスに描いている.でもあまり流行らなかったというのもわかる. -
世界の黒澤、1993年の最後の作品。内田百聞役の松村達雄のなりきり演技が素晴らしい。内容は、大先生とその取り巻きの交流物語。中でもノラ(猫)のエピソードが一番面白かった。特に自分を皮をはがれた因幡の白兎に例え、行方不明になったノラのことを心配してくれた人たちを大黒様と呼び、延々と歌を歌うのだが、奥さん役の香川京子が黙々とをカラになった盃に酒を継ぎ足すシーンが印象深い。可愛げのある愛される年寄りになること、それが高齢化社会を迎えた日本の老人への黒澤からの最後のメッセージなのか。
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じじいの映画だった。
大往生を遂げたであろう映画監督の作品でこれほど遺作らしい遺作もなかなかないんじゃあないかと。そのタイトルが『まあだだよ』って。いちいち皮肉をきかせているのもまたすごい。 -
ここのところ寅さんの旅がスローペース気味なのは否めない。やっとたどり着いたのが9作目、おいちゃんが松村達雄に入れ替わっちゃった頃。そんな中本作を通して松村達雄氏の真髄を鑑賞することに。
正確に言うと寅さんブームの前にさだまさし原作の映画「解夏」にてお会いしていたのだが、奇しくも鑑賞後にその住職が彼であったことに気づいたようなお恥ずかしい次第であった。10作目から毎回彼に会えるとなるとこれまた楽しみ、近々エンジン再始動をあらためて誓う。
黒澤が90年代に撮りたかったもの、伝えたかったこころがここにある。
観終わった後にはビール飲みたくなること間違いなし(笑) -
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内田百聞先生が、かわいい。本当にこんな人だったのかな?顔は怖いのに(笑)Wikipediaで調べたら、主役の方の演技は内田さんの遺族からそっくりだと、太鼓判。
「ノラや」を読んでないので読んでみたい。所ジョージさんが若い。あと、北の国からのじゅんが出ます。
楽しそうな人たち。 -
原作は読んだことないんですけれども、よい作品だと思いました!! まあ、正直起承転結がしっかりしていない感じがして、所々眠くはなりましたが…
ヽ(・ω・)/ズコー
所ジョージさんに注目していたんですけれども、バラエティ番組などで見る彼そのもの、といった感じがして特に感想はありません…。 ←え?? 社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
先生が非常に味のある感じがして良かったですね! 最後の方の…セリフは年齢を重ねた者にしか言えない重みある、熱いセリフでしたね…感動しました。
ヽ(・ω・)/ズコー
といった感じで感想らしい感想など思いつかなかった僕ではありますけれども、これはおそらく原作を読んでいないせいかと存じます…。というわけなので、原作を読んでから再チャレンジすればきっと感慨深い気持ちと共にこの映画を観終えることができるでせう…さようなら。
ヽ(・ω・)/ズコー -
内田先生が可愛い。夢中。先生の存命を祝うパーティーに出てくる歌が素敵。おいっちに。枯れ専の人は必見。
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まあだかい。東京焼盡。ノラや。
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こんな映画もたまにはいいな
観終わってほのぼのした気持ちになる
『ノラや』をぜひ読んでみたい -
黒澤明の遺作にして、私にとっての初クロサワ。内田百閒先生が愛おしくてたまらなくなる。初めて観たのは高校生の時だけど、クロサワ映画がこんなに人間を愛しているなんて知らなかった。
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なんとも評しがたい・・・・・とは、すでに論尽くされているのでしょう。
黒澤で観るか、内田で観るか、というところでしょうか。
「残しておきたかった」ということでしょうか。
違う自分もいるのだぞ、ということだったのでしょうか。 -
初めて観たが結構好きだった。
冗長とも思える誕生日会の様子や歌を歌うシーンも、なんだか懐かしいような新しいような気持ちになって思わず見てしまった。
ストーリーとしてとか、映画論的にという話はさておき、
酒が飲みたくなり、鍋が食べたくなり、タバコが吸いたくなり、雨の日の葉っぱの匂いを思い出し、庭が欲しくなり、鳥の声に耳を傾けてしまう、そんな映画だった。
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