十戒 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

監督 : セシル・B・デミル 
出演 : チャールトン・ヘストン  ユル・ブリナー  アン・バクスター  エドワード・G・ロビンソン 
  • パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン (2012年3月10日発売)
3.77
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本 ・映画 / ISBN・EAN: 4988113756792

感想・レビュー・書評

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  • 大人の教養として一度は観ておきたい映画である。
    もちろん、芸術作品としての評価ならば、『十戒』以上の傑作映画はほかにいくらでもあるだろう。しかし、『十戒』には芸術作品という枠を超えた圧倒的な存在感がある。大仰な言い方を許してもらえば、『十戒』は、中東に起源を持つ一民族が、過酷な迫害によって多くの同胞を失いながらも、魂の拠り所である聖典を子孫に語り継ぎ、数千年の時を経て映像化に成功した、いわば歴史的文化遺産なのだ。

    『十戒』は旧約聖書の出エジプト記を題材としている。エジプトで奴隷として虐げられていた古代イスラエル民族が、神の啓示を受けた預言者モーゼに率いられてエジプトを脱出し、40年の放浪の末に約束の地・カナンにたどり着くまでの物語である。十戒とはモーゼが神から与えられた十項目の戒律のことであり、旧約聖書の核心にあたる部分である。

    映画として有名なのはモーゼが海を割る奇蹟を起こすシーンだ。当時の映像技術を駆使して撮影されたこのシーンは、同時代の観客の度肝を抜いたことだろう。ただし、現代人はこのシーンにはあまり期待しない方がいい。CGを見慣れている目に、この時代の特撮技術が稚拙に見えてしまうのは仕方がない。それよりも、ロケ地の村人全員をエキストラとして雇い、文字どおり総動員して撮影されたという民族大移動のシーンの方が、はるかに圧巻だ。実写ならではの迫力は、さながら動く宗教画といった趣きがある。

    娯楽作品なので、完全に聖書に忠実というわけではない。モーゼとエジプト王妃の愛憎関係や、ヨシュアの恋愛などは、観客サービスとしての創作だろう。最大の創作は、モーゼの行為を「地上に自由をもたらすために」と拡大解釈した点だ。いうまでもないが、旧約聖書の時代、人類はまだそこまでの俯瞰的視座を獲得していない。

    意図的な拡大解釈が行われた背景、ハリウッドで聖書の映画化が許可された理由…。さまざまな事情を察したうえで、なおかつ敬意をもって鑑賞したい、大人むけの作品である。

  • モーセ役のチャールトン・ヘストン、超かっこいいと思ったら、
    ベン・ハーでも主役だった人なのですね。
    ベン・ハーでも、たとえ奴隷をやっても
    目立ってかっこよかった記憶があります。

    モーセって、本当にいたのでしょうか?
    聖書の中で、アダムとイヴはつくられた人物だと思うけど、
    イエス・キリストは実在していたと思う。
    この映画を見るまでは、モーセは、イエス・キリストみたいに
    脚色がオーバーだとしても存在はしていたと思っていたのですが。
    興味があるので調べてみます。

    有名な海のシーンはTVとかでしばしば見ていて、
    それを今回映画の中でじっさいに見られて良かった。
    とりあえず、鑑賞は「一回」でいいです。

  • リトリーバル、レベル1受講者の体験です。
    http://rimaroom.jugem.jp/?eid=855

    私も高校生のときに見て、すごい衝撃を受けました。
    大迫力スペクタクルで、どうやって撮影したのだろう?
    2千年前にタイムトラベルして写してきたのかと思いました。

  • どの場面を切り取っても絵になる構図の妙技。舞台美術と衣装デザインの巧さと俳優陣の堂々たる演技の魔術的な結合で、極彩色の豪華絢爛な動く絵画作品のようでした。長丁場なのに全く見飽きないという澱みなきクォリティ。

    旧約聖書のハイライト、例の海が真っ二つに分かれるシーンの迫力は、期待通り素晴らしいものでした。最近の映画は何でもCGを使いますけど、こういう過去の特撮技術を使った突出した映像を観ると、圧倒的に昔の特撮の方に芸術的魅力を感じます。
    特に最後の偶像崇拝で堕落するシーンが、多分ワルプルギスの夜だかバッカス祭の乱痴気騒ぎだかを想定して演出したのかな?と。まぁよくは分かりませんけど、あまりにも見え透いた激しい放蕩三昧演出で笑えました。叫び狂乱に渦を巻く群衆、これこそロマン主義絵画の躍動感を映像化した傑作シーンだよなと感動。

    多分またちょくちょく観ると思います。映画史に輝く不朽の傑作!ちなみに、映画史上最高度でラムセス2世がいけてます!

  • 4時間近くという大ボリュームは尻込みしたが、いざ見たら難なく見ることができた。出エジプト記を知るにはもってこい。モーゼの出自(奴隷であるヘブライ人として生まれたがエジプト王女に拾われエジプトの王子となり…)は特に勉強になった。特撮シーンも意外とすんなり。でもこう見ると、モーゼの個所個所の判断はちょっと疑問に残ったり。

  • 2023.09.09
    視聴方法DVD

  • 1956

  • So it was written
    So it shall be done
    モーゼの生き方の神の使い、殉教者としてのストイックさよ。最も神をみたいと願った力を思う。誰より名もなき神を乞うていた元王子。また彼より盲目に神を信じていた民たちの信仰の原動力はなんだろうなあと思いました。

  • 長すぎて肩凝って気分悪くなった。

    どうみてもモーゼのチャールトン・ヘストンよりエジプト王ラメセスを演じたユル・ブリンナーの方がかっこよすぎ。

  • BSプレミアムにて。子どもの頃に親と一緒に見て以来ひさびさの視聴。紅海が割れる場面は子ども心に興奮したものです(いまみても、当時の技術の範囲ですごいことをやっているのがわかります)

    3時間40分の長尺ですが、ストーリーが起伏に富んでいて、見せ場が多いので飽きることがありませんでした。奴隷として酷使されているヘブライ人たちの姿はあまりに悲惨で、そんな彼らが無事にエジプトを脱して、エジプト人たちが海に呑まれてしまうところのカタルシスはなんとも言えないです。

    聖書やキリスト教を題材にした物語は得てして理解が難しいものですが、本作はわかりやすいストーリーではあると思います。ただ無事に紅海に渡った後に、偶像崇拝で浮かれてしまうヘブライ人の姿には理解に苦しみます。

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