延安の娘 [DVD]

監督 : 池谷薫 
  • マクザム (2011年10月17日発売)
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4932545985091

感想・レビュー・書評

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  • 2015/07/10

  • 見識の広まる作品です。 

中国の歴史に刻まれし「文化大革命」が齎した惨劇。 
その過去の痛ましい思いと向き合う人々の姿を描いたドキュメンタリー。 

人の道を忘れず、ひたすらに生き延びたあの日を語る。 
人々の表情などからは「時代に翻弄され続けた(=下放政策) 
我が人生の無念」と共に「必死に生にしがみついた誇り」が同居する。 

時代の渦中に結ばれた男女・・・そして育まれた命。 
それらを引き裂く時の流れを今、本作が再び繋ぎ止めるのだ。 

監督のインタビューは必見です。 
撮影秘話などはリアルな中国を知る意味で興味深い内容です。 
やはり、農村部と都市部の格差は甚だ激しく、人々の価値観もまた 
180℃違っている部分も着目したい。また、中国の英雄「毛沢東」を 
冷静に判断している麻雀老父達にもカメラが向いたのは良かった。 

歴史から学べる事は把握出来ないほど沢山ある・・・なと。 
農村での海霞はやや老けて見えたが、北京での海霞は実年齢にも 
そぐうほどに若く見えた。「気にかけてくれる人」の存在が、 
鮮やかに彼女を変えたのは言うまでもない。

  • 下放政策のことについて知りたくて視聴。下放によって人生を翻弄された人達の真実のドキュメンタリー。なかなか見応えがあった。

  • 中国、延安などを舞台とした作品です。

  • 文革期に下放(都市住人の農村移住運動)していた青年同士の子どもだったため、里親に出された娘がそのまま貧しい延安の農村で成人し、自身も親になってから北京にいる実の親に会いに行くという再会の話を軸に、下放青年のけっこうドロドロした生き様とその周辺の人々がわりと細やかに描かれている。日本人の監督なので歴史的な背景も外国人が分かるように丁寧に説明している。脇の人だけど印象に残ったのが老紅兵の、たぶん80代半ばぐらいのお爺さん。彼は、8歳まで物乞いをして、12歳までフルモンティで、15歳で革命に参加して馬の小便を飲んでいたと昔を懐かしみながら、文革以降の毛沢東を批判しつつ、下放なんてただの労働、俺たちの革命は命をかけた本物だったと言って、革命歌を歌う。そして延安の土肌の見えるゆったりした山野を背景に、からっと晴れた空の下、仲間の爺やたちとプッカリ煙草を吹かして麻雀をジャラジャラやっていた。

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