本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988021131186
感想・レビュー・書評
-
心温まる秀逸な記録映画「僕の好きな先生」で知られるニコラ・フィリベール監督の新作。
彼がまだ映画の世界でスタートを切ったばかりの頃、今から30年前、助監督として、ノルマンディーの田舎村で、
19世紀の半ばに実際に起きた息子による母親と妹、弟の殺戮事件を、その土地の普通の人たちをにわか役者にして映画を撮影する仕事をした。
この映画は、日本では未公開なんだけど、その事件は、なんと哲学者のミシェル・フ―コ―がそれを研究し、「ピエール・リュヴィエールの犯罪」というかな分厚い研究書を書いてて、それがなんと映画の脚本の下敷きになってる。
30年後、映画に出演した土地の人たちを訪ね、映画の思い出を語ってもらうというのが、今回の作品の内容。
みんな愛想よく、楽しい思い出として話してくれるのだが、主人公の親殺しの役をやった少年は、その後映画界に入ったものの、間もなく肌が合わなかったらしく引退して、その後の行方が分からない・・・
とまあ、紹介すると、ふーん、それがどうした?
と言われそうだが、最後の最後、とんでもない奇跡と、あっと驚く結末が待っている。
一昨日の夜、DVDで見たんだけど、昨日、朝の通勤電車の中で、この映画のラスト10分を思い出しただけで、目頭が熱くなってしまった。
人の心の温かさ、出会いの思い出、家族の愛情なんかに心安らかに浸りたい人のための作品。
ただし、日本語吹き替えになってないからね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
製作年:2007年 製作国:フランス 時間:113分
原題:RETOUR EN NORMANDIE
監督:ニコラ・フィリベール
淡々としたドキュメンタリーなのだけれど、サスペンスフルな展開もありとても面白い作りです。映画と日常を人生という長いスパンで捉えた素晴らしい作品。(4.0点)
本棚登録 :
感想 :
