第9作 男はつらいよ 柴又慕情 HDリマスター [DVD]

監督 : 山田洋次 
出演 : 渥美清  倍賞千恵子  前田吟  村松達雄  三崎千恵子  吉永小百合  宮口精二 
  • 松竹
3.48
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105058415

感想・レビュー・書評

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  • やっぱお正月はこれやな~。(笑)
    元日より大笑いさせていただきました!

    マドンナは吉永小百合です。いわゆるサユリストの方には堪らない一作だったのではないでしょうか。憂いの影があるけれど明るくふるまう美女の姿はいつの時代でも堪らないものです。(笑)ただ、当時の時代風潮がそうだったのだろうとは思いますが、ヒロインが空気が読めない鈍いキャラだったというのはまあご愛嬌ですかね。(笑)
    吉永小百合はこの後の作品でも再登場するとのことで、再会が楽しみなばかりです。それにしても、この空気が読めないというのは何とかならないものか・・・。(笑)
    あいも変わらず「とらや」の面々には、騒々しくて人情深くておっちょこちょいで大いに笑わさせてもらいました。本来なら空気が固まるような会話と状況にもかかわらず、「とらや」の面々が話しているだけで、大笑いの場にみえてしまうのは、山田洋次監督の腕なんでしょうね。喜怒哀楽を自在に左右する手腕には感嘆するばかりです。
    その「とらや」ですが、今回から2代目おいちゃんとして松村達雄に交代しているとのことで、初代も良かったのですが、今回からの松村達雄も表情が楽しくて、「とらや」の雰囲気にも早くも馴染んでなかなか良かったですね。
    そして、寅さん。今回も寅さんの恋愛ドタバタ劇には笑わさせてもらいましたが、マドンナの吉永小百合の憂いや、博とさくら夫婦の家問題が割とシリアスなネタだっただけに、物語全体の雰囲気が抑えたものになっている中で、独り悶々と自分の立ち位置やはかない恋心に悩む寅さんの後ろ姿には哀愁が漂い、これもまた「寅さん」の魅力としてとても素晴らしいものでした。元気いっぱいの楽しさと哀愁のバランス感覚がとても面白かったです。それにしても「とらや」の中のちゃぶ台を囲んでみんなで会話するシーンには、毎回「寅さん」の真骨頂を感じさせる場面で楽しくて仕方がないですね。(笑)

    ところで本作を観ていると、みんな半袖を着ていて食べ物も夏らしくて、あれっ?ひょっとして夏の映画だった?(笑)この時代はお盆とお正月の年2回新作公開されていて、本作はお盆用の作品だったのかもしれません。(笑)お正月映画ではなかった・・・。(>_<)まあ、新春初笑いをさせてもらったので良しとしましょう!(笑)

    • 日曜日さん
      明けましておめでとうございます。mkt99様、いつも頼りになる面白いレビューを有難うございます。そして私も寅さんのこの話大好きです。さゆりち...
      明けましておめでとうございます。mkt99様、いつも頼りになる面白いレビューを有難うございます。そして私も寅さんのこの話大好きです。さゆりちゃんが訪ねてきて照れてお餅のもとみたいのをビタビタいじくるところが最高です。それでは本年もどうぞよろしくお願いいたします。
      2015/01/02
    • mkt99さん
      日曜日さま、明けましておめでとうございます。こちらこそ、本年もどうぞよろしくお願いいたします。m(_ _)m

      吉永小百合さんが薄幸の美...
      日曜日さま、明けましておめでとうございます。こちらこそ、本年もどうぞよろしくお願いいたします。m(_ _)m

      吉永小百合さんが薄幸の美女を演じていて、とても良かったですね~。寅さんは恋をした女性の前だといつも照れてしまって本当に可愛くなりますよね!
      あと、自分はちゃぶ台を囲んでの「痔」の話やら「屁」の話に爆笑してしまいました!(笑)
      この続編が観たくて仕方がなくなり、実は今日、第13作『寅次郎恋やつれ』を観てしまいました!(笑)続編にぴったりのしっとりとした話の展開に満足しました。そして、吉永小百合さんが一段ときれいになっていて見惚れてしまいましたよ。(笑)
      日曜日さんと『柴又慕情』の面白さを共感できてうれしい限りです!(^o^)
      今後ともよろしくお願いいたします。
      2015/01/02
  • おいちゃんが二代目に交代。見始めた時は違和感が強かったけど、一作見終わる頃にはだいぶ慣れた。歯切れのいい「ばかだね」が聞けなくなるのは残念。
    登の出番がちょっと多かった。楽しそう。

  • "男はつらいよ"第九作。ここで"おいちゃん"が交代。"ほんと、ばかだねぇ"が聞けなくなってちょっと寂しい。

    出だしのいろいろ時制の怪しい任侠劇にびっくりしつつ始まる本作、自分の部屋が貸間に出されたのに駄々をこねる寅さん。過去作でも貸間はあったよね?と思いつつ、さくらのマイホーム事情に絡めて語られるのは当時の世相からか。そして旅先で出会った若い女性三人組との再会、その中の本ヒロイン吉永小百合に一人でのぼせて、相手にはまったくその気がないいつものパターン。でも、ヒロインとその父が醸し出す暗めの雰囲気が、寅さんの陽性と今一つかみ合わず、勘違いの恋に燃え上がる感じが初めからあまりなかったように思う。

    久々に登の登場シーン多めだったり、途中でクラシックが劇伴に使われるなどちょっと違った感じも受けた。

  • 松村達雄版おいちゃん初登場。

    未だに新キャストのドラえもんをみられない性格の自分にとって8作もみたキャストの入れ替えは拒否反応がでてしかるべきもの。しかしながらあらかじめ「8作限り」と聞かされた分気合を入れてみていたのと、ここ数週間の空前の「松村達雄ブーム」が追い風となり暖かく迎え入れることが出来た。

    満を持した形で登場するさゆり様、寅さんが劇中口ずさむ「いつでもゆ~め~を~♪」がヒット曲だったのは本作よりは約10年前となるらしく、この時は二十代後半、婚期について悩む若干陰のある役もこなせる年頃。そういや一昨年ほど前に劇場で鑑賞させてもらえた「細雪」(1983) での彼女は更にこの10年程後ということになるわけで、彼女の中での時の流れの緩やかさをあらためて実感させられた次第。艶やか。宮口精二の登場にもプチ興奮。彼はどうあっても剣豪のイメージがつきまとうと思っていたがまさか文豪のイメージもこんなにぴたりとくるとは思わなかった。まだ津坂匡章名義の登役、秋野太作はこれでシリーズ3度目ほどを数える「日本のどこかで寅さんとばったり」を演じる。普通ありえない、でもそんなことどうだってもいいのだ(笑)

    京福電鉄の福は福知山の福だと思い込んでいた。それを実際に走る車両によって否定されてしまった次第。やはり本作の「戦後風土記」としての資料価値は絶大だ。

  •   今回のマドンナは吉永小百合。

    この作品からおいちゃん役が森川信から松村達雄にチェンジ。
    前作で初めて出た寅さんから身を引くパターンはまだ定着せず、今回は普通に実は恋人がいたパターン。
    しかし、吉永小百合は可愛い。圧倒的な可愛さがある。

  • おじさんが変わってたのが寂しい。馴れるかな。
    寅さんが帝釈天に三拍手して参拝してたのが不思議で色々調べてしまった。
    倍賞千恵子が所帯染みてきたなあ

    しっかしそろそろこのマラソン辛くなってきた

  • おいちゃんが二代目に。演じる村松達男は後のシリーズでも医者や教授として度々登場する。満男が中村はやとではなくて沖田康浩になっている(今作だけ)。舎弟の登と金沢で再会。

    とらやの自分の部屋が貸間になっていることに腹を立てた寅次郎が家を出て行くお決まりの始まり。博たちが家を建てるので少しでも足しにして欲しいという気持ちから貸間にしたのだと説明されても釈然としない寅次郎は「持ち家なんかお前らには十年早いんだよ」と言って家を出て行く。実際に諏訪家がマイホームを購入するのは1980年冬公開の第26作。ちなみに本作は1972年の夏公開なので寅次郎の予想を二年上回ったことになる。

    本作あたりから、さくらの寅次郎を見る目が妹ではなく母のそれになっている。所帯じみてきたのが一因。

  • 第9作。
    マドンナは吉永小百合。
    テーマは「マドンナの成長」。シンプルで分かりやすい、ある種王道のストーリー。

    どこか影があり幸薄いマドンナが、寅さんと出会い、とらやの人々と出会い、父のもとから巣立ってゆく。結婚を決意した後の彼女の横顔は、すっきりとして希望に満ち、冒頭の姿とは好対照だ。また、フラれたことを悟った寅さんの表情とも対をなしているが、未来を見ているマドンナはまるで気がつかない。

    本作では、寅さんのフラれ方もスパッとしたところがあり、全体的に爽やかな印象だった。

  • とにかく吉永小百合が可憐。話はワンパターン。みつおがちょこちょこ歩くのがほほえましい。

  • 歌子ちゃんシリーズ①

    個人的には、おいちゃんは今回から登場した松村 達雄が一番好きだニャ~

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著者プロフィール

1931年大阪府生まれ。54年、東京大学法学部卒。同年、助監督として松竹入社。61年『二階の他人』で監督デビュー。69年『男はつらいよ』シリーズ開始。他に代表作として『家族』(70)、『幸福の黄色いハンカチ』(77)、『たそがれ清兵衛』(02)、『家族はつらいよ』(16)など。2012年に文化勲章を受章。

「2019年 『男はつらいよ お帰り 寅さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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