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- / ISBN・EAN: 4988105058507
感想・レビュー・書評
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満を持しての大本命、京マチ子登場。
彼女の出演作から既鑑賞のものを拾ってみるとやはり本作が最後年のものになるらしく、映画への出演はこの後は一本しかない。で、本作の前に当たるのをさかのぼってゆくと「他人の顔」(1966) 、「浮草」(1959) となるのであるが、この間彼女の印象がほぼ変化していないのが驚き。
檀ふみについては「雨あがる」(2000) での脇役を観せてもらったぐらいで、女優としてよりはNHK「連想ゲーム」に出てた頃のイメージの方が強かったが、今回の鑑賞を通して彼女の新たな一面を拝見させてもらった感あり。彼女が芸能界に身を投じたきっかけが健さんつながりだったというエピソードに触れ、ああここにも彼の死を悼んでいた人がいたんだなと再認識。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
"男はつらいよ"第18作。満男の小学校の家庭訪問でやってきた女教師に一目ぼれした寅さん。ひと騒動あった後に、さくらから先生は寅さんの娘であってもいいぐらいの歳でありえない。母親だったら。と言われたところに早速その母親登場で。。。となる本作、薄幸のヒロインとの時に人の死についても触れられるやり取りがメイン。でも画面に過度の暗さはなく、寅さんの陽性が印象に残る。最期もあっさりとした終わり方だけれど、それが逆に余韻となっていると思う。ヒロインは幸せだったんじゃないかな。
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ミツオの担任の先生に惚れて家庭訪問に割り込んで一家に総スカンを喰らう寅さん。「先生の親に惚れるならまだしも」と言われた時に、そこに先生のお母さんが現れ、今度はお母さんに一目惚れ。
マドンナが寅さんより年上で、死別という別れの形を取る唯一無二の回。この頃の寅さんは従来のパターンを踏襲しつつ今までと違った話をつくろうとしているようだ。その試みが非常にうまくハマっていて、この回も傑作になっている。
私が生まれた年の映画なのだが、この時寅さんはだいたい40才の設定なのね。今の私の方が年上になってしまった。。 -
前半のマドンナに会うまでの寅さんほんっとうに大嫌い。寅さんて人間的に本質クズなんだけど、そのことについて伊集院光は上手く言ってくれてる。
https://miyearnzzlabo.com/archives/15715
うまい割合で見せる弱さにみんな許しちゃうけど、リアルに寅さんととらやの面々はDV加害者と被害者の関係性だから、観ていてイライラするししんどいんだな…と納得。
教養として観ていますが、こんなマイナス感想書き続けるくらいならやめた方がいいのはわかっている。悩みます。 -
大きくなった大空小百合ちゃん登場。寅次郎の「またいつかきっと日本のどこかで会おうな」の言葉通り長渕が出てるやつで再出演を果たします。もっともそのときは旅回りの興行も下火で、廃山になった筑豊の暗い雰囲気の中で再会するのだけれど。
さくらのフラグ立て能力の高さには笑ったが、マドンナに忍び寄る死の影響もあって全体的に明るさに欠けている本作。出来もいまいち。 -
みつおの先生役の檀ふみがとにかく可憐。京マチ子は目がきれいすぎる中年女性。今回は京マチ子のほうに惚れてしまうと言うイレギュラー。物語はやはり死が描かれると動きがある。檀ふみは最後、新潟へ。雪中でのエンディング。手堅いが突出してるわけでもなかった。