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- / ISBN・EAN: 4988105058798
感想・レビュー・書評
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満男と寅さんがだいぶシンパシーを感じつつある。素敵な、年齢を超えた友情。
おじさんが、他人の悲しみや淋しさをよく理解できる人間なのを知る満男。
「拝啓 車寅次郎様
伯父さん、僕は近頃伯父さんに似てきたと言われます。
言う人は悪口のつもりなんだけど、僕にはそれは悪口には聞こえないのです。 伯父さんは他人の悲しみや淋しさやが、よく理解できる人間なんだ。
その点において、僕は伯父さんを認めているからです」
寅さんは色んなところで愛を振り撒いている。素敵だな。
独身だからダメとかそういうんじゃない。
2017.1.4.詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
"男はつらいよ"第47作。新入社員としての仕事に追われる日々に疲れ、悩む満男。そんなとき大学の先輩に呼ばれて長浜へ。そこで妹を紹介される。一方の寅さんも趣味の撮影旅行に来ていた冷めた夫婦関係に悩む主婦と長浜で知り合う。果たして二人の恋は育つのか?
満男の方も寅さんの方も、どちらもなんだか淡泊で物足りない感じ。定番の、寅さんが団子屋の面々と喧嘩して旅に出てしまう場面もついにさくらの口頭説明のみになってしまった。渥美清の体調がもうだいぶ悪くなっていたのだろうか。恋は疲れるという満男に、激しい恋をしろと寅さんが叱咤するところぐらいか、見どころは。
小林幸子が悩める演歌歌手"小林さち子"としてちょい役出演。"次は紅白だね"なんて、狙いすぎw -
シリーズ47作目。マドンナはかたせ梨乃。
いよいよ体調不良でドクターストップもかかっていた渥美清が痛々しく、なかなか素直に楽しむことができないのが辛い。
例によって寅さんの恋と満男の恋が並行して描かれます。人妻のかたせ梨乃との関係は筋が良くないし、先輩から妹を紹介され結婚を頼まれるという満男のエピソードも筋が良くない(牧瀬里穂は可愛いし、良いキャラだけど)。そりゃ失恋するわなぁといったところ。
ただ社会人になった満男は寅さんと酒を交わし合う関係になり、今まであったような満男が寅さんに反抗するようなシーンもなく、2人関係は至って良好で好ましい。最後の満男の独白にグッときます。
「僕は近頃、伯父さんに似てきたと言われます。言う人は悪口のつもりなんだけど、僕には悪口には聞こえないのです。伯父さんは、他人の悲しみや、寂しさが、よく理解できる人間なんだ。その点において、僕は伯父さんを、認めているからです」
また、最後に寅さんが旅先で再会する小林幸子がなかなかよかった。悲しい出来事があった後巡り合った小さな幸せ。昔の作品ではよく出てきた旅芸人一座を思い出しました。いいですよね、あれ。 -
寅さんと満男はそれぞれ旅先の琵琶湖のほとりで素敵な女性と出会う。。。
寅さんやおいちゃん、おばちゃん、タコ社長あたりがもうお年寄りに見えて、それだけで切なくなってしまう。特に闘病中の渥美清が見てられないくらい衰えてしまってるように見えるのだけれど、寅さんを演じる中ではその衰えさえ成熟という味に変えているように見える。
90年代『男はつらいよ』の満男と寅さんの二重ストーリーはこの作品で完成されてきたか。寅さんはもう恋のはしっこくらいしかしてないのだけれど、それでも切なくいい話になっている。ラストで恋に消極的になろうとする満男を真剣に叱る寅さんに涙。
これが最後の『男はつらいよ』になる可能性を十分に考えてつくられているように見えた。 -
滑り込みで地元再登場。でもこの頃までには古い町並みは湖北にしか残ってなかったんだろうなぁとも。それにしてもこの頃の水辺の様子が山田・高羽ペアによって本シリーズのフィルムに収められただけでも光栄なこと。湖岸をみたくなったら戻ってこれる場所ができた。そんなこんなでおまけ採点。
山田雅人の関西弁は確かとしても長浜弁だったかというレベルでは牧瀬里穂と大差ないのでは…なんて意地悪な採点もしてみたり。河原崎長一郎は今村昌平監督作品「神々の深き欲望」(1968) での若々しい姿が記憶に新しいのであるが、本作出演後10年とたたないうちに早世されたことを思うとこれまた感慨深い。かたせ梨乃は先日「吉原炎上」(1987) を通してお見かけして以来。四十路もすぐそこといういい時期だった様子。平泉成の登場は「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」のイメージが強すぎたせいでスルーしてしまった…。寅さん二連続出演の神戸浩は「学校」に出演したのも本作の2年前ということで山田作品の常連化が定着していたころらしく次作でももう一度お会いできる模様。
本作は珍しくメイキング版が存在していることでも貴重。また観返して楽しみたい。 -
もう何度も見直しているのだけれどやっぱり良い。不思議と落ち着く。琵琶湖に佇む小舟のショットは美しくもうら悲しい。同時進行する満男の恋愛の方が若々しく微笑ましいが故に、寅次郎の悲恋譚に一層色濃く陰が差す。
以下箇条書き。牧瀬里穂が可愛い。山田雅人のダメ兄貴っぷりがコミカル。郵便局のコネ入社ってどうなん?満男よ、泉ちゃんのことはどうしたん?満男よ、そのよれよれのセーターを着るのはやめなさい。そこそこ金を持っている人(満男の会社の社長とダメ兄貴)が携帯電話を使っている。湖とカメラの組み合わせは第三十二作(中井貴一が道楽息子を演じているやつ)にも出てくるが、こちらも名作。 -
泉ちゃんは何処にいってしまったのだろうか…
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中途半端だけど、悪くはない。
満男は靴のセールス。
江ノ電で寅さんとお別れ。
牧瀬里穂のおでこがこわい。 -
寅さん、もう痛々し~いよ
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喜びも悲しみも胸を踊らせることが大切と寅さんが満男に伝えるシリーズ第47作。
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2014年9月15日(月)、鑑賞。
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渥美清がガンのせいか元気がなく、吉岡秀隆が渥美清の代わりになるわけもなく、最近の作品は元気がなかった。
男はつらいよの本質的なところが40作目くらいから決定的に変わり、ヒロインもそれに合わせた姿(吉岡秀隆に合わせるため、純情でおっとりタイプが多いと思う)になってしまった。しかし、今回は久々に元気いっぱいの牧瀬里穂だったので、なんとなくすっきりした気持ちになった -
恋をしろ、と叱ってやれる大人はすごくかっこいいな。
どこにもいないよ、そんな大人。
奇しくも、のびた評と同じ寅さん評で終わる。人の苦しみをわかるひとだ、と。やっぱそういうとこが国民的スターの条件だね。
『伯父さんは他人の悲しみや淋しさやが、よく理解できる人間なんだ』 -
シリーズの中で一番すき。
牧瀬理穂がかわいい
なんで光男はごとうくみこにいっちゃったのか