第20作 男はつらいよ 寅次郎頑張れ! HDリマスター版 [DVD]

監督 : 山田洋次 
出演 : 渥美清  藤村志保  倍賞千恵子  大竹しのぶ  中村雅俊  前田吟  下條正巳  三崎千恵子 
  • 松竹
3.46
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感想 : 16
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本 ・映画 / ISBN・EAN: 4988105058521

感想・レビュー・書評

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  • 1977年制作のシリーズ第20作です。
    監督・脚本は山田洋次で、主演は渥美清の大ヒットシリーズです。
    とらやとその周辺の面々はやっぱりいつものお馴染みメンバーで、倍賞千恵子、前田吟、下條正巳、三崎千恵子、太宰久雄、佐藤蛾次郎、笠智衆で、柴又の巡査役に米倉斉加年、満男役は中村はやとです。それにたまに登場する旅芸人一座の吉田義夫と岡本茉利もラストに登場しています。
    マドンナ役は藤村志保、そして大竹しのぶで、大竹しのぶの方に絡む恋する男には中村雅俊です。

    今回の「寅さん」は、寅さんと藤村志保、中村雅俊と大竹しのぶのW恋話です。
    中村雅俊がとらやに下宿していてそこに寅さんが帰ってきて一騒動になるわけですが、そこから大竹しのぶとの恋話が始まって今回も楽しい限りでした。
    大竹しのぶは若いのに演技が上手くて物凄く安心感がありましたね。この時期、東北出身の可憐な少女役をさせるとピカイチだったのではないでしょうか。1980年にはNHKの大河ドラマ『獅子の時代』で会津の少女役を演じていましたが、訛りの入った一図な演技にはとても魅せられました。本人は東京出身とのことですが、物凄い入り込みぶりで毎回圧倒されますね。
    対して、中村雅俊ですがもともと朴訥な役ではあるのですが、シーンのセリフのせいもあってかどうもいくつも不自然さが目立ってしまって、大竹しのぶが上手いこともありちょっと際立っていましたね。何回かハラハラさせられました。(笑)反面、人懐っこい感じは良く出ていて、寅さんの恋愛コーチも熱が入っていたようにも思います。
    純朴な感じからだけでいくと、中村雅俊と大竹しのぶの組み合わせはなかなか似合っていましたかね。
    そして、寅さんの相手役の藤村志保ですが、何か前歯ばかりが気になってしまって・・・。(笑)あれ!?こんなに出っ歯が目立っていましたっけ?(失礼!)
    藤村志保の場合、笑顔よりも真顔の方が綺麗だと思いマス。
    それから、とらやのちゃぶ台を囲んだ寅さんの講釈はいつ見ても面白いです。今回は恋愛指南でしたが、流れるようにユーモアを交えて話す寅さんの独演はいつみても大笑いさせてくれます。恋愛の達人?が他人を指導する様は大いに見どころでしたね。

    今回のロケ地・長崎の平戸を含め、相変わらず日本の懐かしい風景を存分に描いているのも本シリーズの魅力の一つです。
    画面のそこかしこに垣間見られる今は失われた昔の日本の風景を、情緒たっぷりにあるいはさり気なく見せてくれるのも楽しい限りです。
    寅さんシリーズが日本人の心と言われるのもこうした原風景を思い出させてくれるからなんでしょうね。
    日本のかつての風景を存分に見ながら、新春の初笑いを楽しみました。
    やっぱり日本のお正月は寅さんやなあ~。

    • 淳水堂さん
      明けましておめでとうございます。

      >東北出身の可憐な少女役
      ああ、野麦峠 ですね!
      東北ってほどじゃありませんが。

      今年もよ...
      明けましておめでとうございます。

      >東北出身の可憐な少女役
      ああ、野麦峠 ですね!
      東北ってほどじゃありませんが。

      今年もよろしくおねがいします!
      2018/01/03
    • mkt99さん
      nejidonさん、こんにちわ。
      コメントいただきありがとうございます!(^o^)/

      新年明けましておめでとうございます。
      本年も...
      nejidonさん、こんにちわ。
      コメントいただきありがとうございます!(^o^)/

      新年明けましておめでとうございます。
      本年もよろしくお願いいたします。m(_ _)m

      この作品は仰られる通り、全体にあったかい幸福感に包まれたお話だったと思います。
      なんだかんだと言って、中村雅俊と大竹しのぶの組み合わせが良かったのかな。(笑)

      寅さんを囲んだとらやのお茶の間の場面は今回もとても楽しい限りでした。(^o^)
      毎回、次から次へと湧いてくる講釈の数々は役者の台詞の範疇を超えていますよね!

      私はこれを観ないとお正月が来た気分にならなくなってきました。
      ああ、やっぱり日本のお正月は寅さんですね~♪
      2018/01/03
    • mkt99さん
      淳水堂さん、こんにちわ。
      コメントいただきありがとうございます!(^o^)/

      新年明けましておめでとうございます。
      本年もよろしく...
      淳水堂さん、こんにちわ。
      コメントいただきありがとうございます!(^o^)/

      新年明けましておめでとうございます。
      本年もよろしくお願いいたします。m(_ _)m

      『あゝ野麦峠』もそうだったんですね。(^_^)

      いまの若手の女優さんにはない凄まじい演技力の上手さだと思いました!
      これが地じゃないとしたら本当に凄いですね!!
      2018/01/03
  • "男はつらいよ"第20作。冒頭の小話は珍しく主客逆転で、富豪になった寅屋の面々に面食らう寅さん。そして普通になじんだ中村雅俊の登場に不思議な感じがする本編も、中村雅俊と大竹しのぶの若々しい田舎っぺカップルがメイン。中盤中村雅俊の姉に惚れた寅さんをからかってタコ社長が"寅さん現役復帰か~"というのがまさにそんな感じの主客逆転っぷり。最後は若い二人の恋の成就と裏腹に、寅さんの恋ははじけることもなくひっそりとしぼむ。
    寅さんって損な役回りの三枚目だよね。と、寂し気な姿に改めて思わされる一作。

  • 恐らく今回で3回目の鑑賞か。

    恋の指南役になるというパターンは本作が最初かな?

    物語自体は悪くない(普通なら★3)。
    ただ疑問に思うことが三つあって★を下げた。

    その一
    ワット君のガス爆発事件は解せない。
    あれだけの騒ぎを起こしながら、そそくさと田舎に帰ったこと。
    おまけに失恋が誤解だったという理由だけで気の毒がる風もなく柴又に戻ってきたこと。
    あれはせめて畳を焦がす位のボヤにおさめておくべきだった。

    その二
    最終盤、おふじさんの真意がムニャムニャになった点。
    「私は別に、寅さんを男性としては…」位の台詞はあるべきだったと私は考える。

    その三
    平戸で留守番を頼まれた寅さんが、その約束を破って柴又に易々と戻ってきたのも短絡的。
    あそこは神父さんと船長と三人で滅茶苦茶になりながらも待つべきだったのかな…
    個人的には、実はおふじさんには意中の人が東京にいて、その人と二人で帰郷した場面を見て、寅さんと神父さんはお互いに肩を落として微笑み合うみたいな幕切れが良かったかなぁ

    それ以外、良かった点として…

    中村雅俊と大竹しのぶの演技は凄く良かった。
    ワット君と満男の掛け合いも良かった。
    幸子の叔父さんも良い脇役だった。

    定番のスッタモンダの脚本もまぁまぁ
    ※欲を言えば、二人が直ぐに仲良くなるのではなく、寅さんはそのまま平戸に向かって、そこが偶然にワット君の実家だったと知る設定の方が良かったかな

    エンディングの定番の旅芸人一座は、ややマンネリ化

  • 世話焼き寅さん。
    かわいい大竹しのぶ。
    おまわりさんは長万部出身。

  • 本格的ダブルマドンナ版とでも呼ぼうか、寅さんの惚れるひとに加えてもう一人のかわいいひとが入ってくるパターン。本作においては前者が藤村志保、後者が大竹しのぶとなっている。

    藤村志保という女優さんはほぼノーマーク。経歴をみると60年代大映の看板スターからテレビ界へとなっており、おそらくどれかのテレビドラマではお見かけしていたのであろうがその印象がほぼなかった。寅さんが当時ハタチの大竹しのぶには色目を使わず、和装がいっそう似合う30台後半の藤村志保にあっさり惚れるという設定はすんなり納得でき、今後も追いかけたい女優さんのひとりとしてランクイン。一方の大竹しのぶについては同じ山田監督組作品「鉄道員(ぽっぽや)」(1999) を先日観せてもらったばかりで、それに比べての初々しさがなんといっても今回のツボ。相手役は平戸出身の朴訥とした青年という設定をうまく表現できていた中村雅俊。前作寅さんの同時上映が彼の出演作「坊っちゃん」(1977) であったということにも気づいていたが、テレビの青春モノで当たったのはその3年前ということらしいので、当時の彼がいかにスター性を帯びていたかということが感じられる。

    脇役陣としては桜井センリに再会できて喜。そして第8作で登場した旅回り劇団が本作にて再々登場するのだが、その紅一点役を演じる岡本茉利という女優さんにハマりつつある自分を認識中。とある寅さんマニアの方が開設されている「全脚本含む詳細解説サイト」を鑑賞後に巡回するのが習慣になりつつあり、その中で彼女がとりわけ持ち上げられているのにつられてしまっているのもあるのだが、その人の出演作品歴に「上成愛 / ヤッターマン2号」というのが入っていたもんだからついそのテンションが上ってしまった次第。先日の「二木てるみ熱」といいどうも自分はこの手の「声優兼任俳優」に弱いらしい。もうその声にしか聞こえなくなってしまうという弱点もあるのだが(苦笑) 前述のマニアックサイト様によると本シリーズを通してあと3回は彼女にお会いできるそうなので、これはこれで楽しみのひとつとしてとっておこう。

    とらやの二階がえらいことになってしまうのも二重丸。さすが20本も作っているだけあって、マンネリと掟破りのバランスが絶妙である。

  •  寅さんが下宿人の若者に恋愛指南をする。

     この頃の寅さんは寅さんのキャラクター頼みの感があるなぁ。
     寅さんがフラれるというわけではない部分はいいのだが、もっとマドンナと寅さんのラブストーリーに焦点を当てた作品が見たい人には物足りない。

  • 中村雅俊は観ててすぐ気付いたが、大竹しのぶは若い頃こんなとは知らず驚きました、宮崎あおい並みにかわいいな!(大竹しのぶが先なんですけど)国民的女優であったことをようやく合点しました。

  • 恋愛指南ものにハズレなし。途中、寅次郎がおすすめのデートについて指導する場面がある。寅いわく映画を観る場合は洋画を避けるべきなんだそうな。その理由がいかにも寅次郎らしくて、それでいて説得力があるからおかしい。平戸旅館での長回しによる独白やさくらが階段を下りる寅次郎を見つめるショットなど気になる点もたくさんあり。

  • 大竹しのぶと中村雅俊という今も活躍している二人が出てくることで、身近に感じた。若くてでかくて甘い顔立ちでかっこいい。大竹しのぶは少女だ。大竹に振られた中村がショックで実家に戻る。追いかけて寅さんが平戸へ。そこで知り合った彼の姉に入れあげて店を手伝い始める。降られてなかったということを知った中村が柴又へ戻る。それにくっついて中村の姉、そして寅さんが柴又へ。寅さんとの結婚を促されるも「あんなに心のきれいな人はいない」という言葉を聞いてしまい、旅に出る。
    内容自体はいつものとおり。寅さんが勝手に察して旅に出るというもの。順に見ているが、この終わり方、いい加減、予定調和という感じ。だけど見てしまう。

  • シリーズは節目の20作。マドンナは藤村志保。

    若者のカップルをくっつけようと奔走する寅さん。自分のことは棚に上げて恋愛指南する姿はおかしい。

    寅さんの恋愛はなんだかとって付けたような印象で、藤村志保も影が薄い。そのなかで中村雅俊は非常に好感度が高く、応援したくなってしまう。「姉さんはひどい人だ」と説教する場面も印象深い。

    とらやの2階が爆発するシーンもインパクト大。

    ラストでまた旅芸人一座と遭遇。これ何度目だ?って感じですが、やはりいつもこれに救われるのです。

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著者プロフィール

1931年大阪府生まれ。54年、東京大学法学部卒。同年、助監督として松竹入社。61年『二階の他人』で監督デビュー。69年『男はつらいよ』シリーズ開始。他に代表作として『家族』(70)、『幸福の黄色いハンカチ』(77)、『たそがれ清兵衛』(02)、『家族はつらいよ』(16)など。2012年に文化勲章を受章。

「2019年 『男はつらいよ お帰り 寅さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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