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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988111285447
感想・レビュー・書評
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安寿と厨子王は、騙されて母と引き離され奴隷として売り飛ばされ囲われの荘園で悲惨な生活を送ることになります。
凄惨な場面多し。額に焼きゴテあてたり、まだ生きているのに山に捨てさせたり。
映像はものすごく美しい。特に水。水面と舟、安寿の入水シーンの波紋。静かに丸く幾重にも広がる波紋は、本当にすごいと思う。あと、子を思い、佐渡の海辺に佇む母の髪も。風にあおられ、針金みたいになったりする。それのどこが美しいのかわからんけど美しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三行要約;
平安時代末期。父・平正氏が筑紫に左遷され、母玉木、安寿と厨子王の兄妹、女中の4人は故郷に向かう途中、人買いに売られる。母は佐渡に、姉弟は丹後の荘園領主・山椒大夫の奴隷として過酷な労働を強いられる。やがて安寿は厨子王に逃亡を勧め、逃がした後、自分は入水自殺する。
感想;
子どものころに読んではいたのですが、大人になってから改めてみるとまたすさまじい。
私が思っていたよりも時代が前で、平安時代末期の話になっていました。しばらく前に一生懸命とりくんでいた、平安時代の荘園問題を扱った話だったです。このような残酷物語が前提にあっての貴族たちの栄耀栄華、ということなんですね。
奴隷の皆さんが住んでいる家が文字通りの掘立小屋で、私ではとてもこのようなところで長生きできない、と思いました。
最後の、佐渡の浜辺で漁師?が海藻を干すシーンがすばらしかったです。 -
あったのだろうなあ、こういう人権という観念がない時代が…
家族の愛には泣いてしまうし、切ないものだ。厨子王が父の教えを一度は踏み外しながらも守り、母と再会できたが、その母の失ったものは視力にしろ足の腱にしろあまりに多く、妹を犠牲にするように失い、父の死に目にも会えなかった悲しみは尽きない、佐渡って最果ての地だったのだろうなあ -
佐渡島 脱走を図った罰で脚が不自由に 焼鏝 陸奥国 左遷された父親 新潟の山椒大夫亭 人身売買 山椒大夫を逮捕 父の死を知り落胆 観音様没収 関白様に直訴 国分寺は駆け込み寺 盲目になった母 津波に飲まれた村 相応の賃金 妹の入水自殺
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溝口作品としては今ひとつだった。
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森鴎外の『山椒大夫』を読んでいないけど,小説が書かれた当時とか,この映画が撮られた当時の時代背景なんかを考えると,権力だとか運命みたいなものに抗って生きようとする人たちの気持ちとか悲劇の先にある希望みたいなものが骨格になっている話だなって思った.
あと,山椒大夫の館の遠景が壮観だった. -
78点。森鴎外の小説を映画化。物語以外のトコで「おぉっ」ってなる。絵的なものだったり演技の部分だったり。これが世でいうところの名作ってやつっすか、みたいな。とはいえ個人的にはそれ以上の感慨はなし。
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大夫は大夫でも悪党の方の大夫。
古典の映画も見たい人向け。面白い映画ではないかと -
人間の尊厳を描いた終盤の展開力がすごい。厨子王がラスト、田中絹代ふんする母親に愛に行った際、演技の端の機微には、目を見張るものがある。
長澤まさみを彷彿とさせる香川京子が良かった。
なんで昔はこんなに良い映画ばかりあったのだろう。現代人ってやっぱり不幸なのかもしれない。 -
<あらすじ>
平安時代の末期、平正氏は朝廷の意に反して困窮する農民を救おうとし、筑紫国へ左遷された。妻・玉木と、安寿・厨子王の幼い姉弟は、正氏に会いに行く途中、越後国で人買いに騙され、離ればなれになってしまった。安寿と厨子王は、丹後国の苛烈な荘園領主・山椒大夫に売られ、奴隷としてこき使われるようになる。やがて、成長したふたりは母・玉木が佐渡にいることを知り、荘園から脱走することを考えるようになった。そしてある日、厨子王はついにそれを実行に移す…。 -
徹底したリアリズムに裏づけされた作品。
「リアリズム」ってなんだろう。と考えさせられる作品。
徹底した時代考証によって作られる事が「リアリズム」ではなく、一番大切なのは、登場人物たちの等身大の人物造詣こそが「リアリズム」であると小生は思っている。
しかし物語の要請から、時として人物造詣には眼を瞑り、物語を進行させるもの。
これは、溝口監督のお弟子さんの新藤監督も「人間は矛盾にみちた生き物である」と間接的ながらそれを肯定していると思われる発言をしている。
しかし、本作品においては、人物と物語の両方に一点の綻びも無い「リアリズム」を感じるのだ。
それは、ともすると劇的な展開が想定できる場合にも拘らず、決してそこには向かわずに物語を推し進めていく。
物語の方向さえも徹底した現実感のなかで判断され導かれていく感覚。
これは非常に危険を伴った作業で、例えそれが徹底できたとしても、当然作品そのものが分解してしまう可能性を絶えず孕んでいる。
そして失敗した作品は「糞リアリズムの駄作」と言うレッテルを貼られてしまうだろう。
しかし、本作品は見事にその危険を乗り越え、鑑賞後に自分の存在そのものが、映画世界の中に存在していたかのような不思議な感覚に包まれるのだ。
前年「雨月物語」で幽玄の世界を描き、オリエンタリズムからヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞し、今度は徹底したリアリズムによる本作品を出品。
2年連続で銀獅子賞を獲得し世界を再び驚かせた。
果たして、戦後敗戦によって暫くの間方向性を見失っていたと云われる溝口監督は、当時の西洋人たちに対してどんな気持だったのだろうか、興味は尽きない。 -
暗く切ない。新潟が舞台。
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[○09/11/28鑑賞]白黒のスクリーン映る日本の景色がものすごくきれい。懐かしい気分になる風景が出てくる。ストーリ的には最初は退屈していたけど中盤から後半は盛り上がる。妹役の女優がものすごくかわいい人だった。映像美は参考になると思う。
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