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- / ISBN・EAN: 4560292512798
感想・レビュー・書評
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Odette Toulemonde(2006)
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アラフィフのカトリーヌ・フロがあまりにチャーミングで、「惚れてしまうやろ」と言ってしまいそう。成人になる二人の子供の面倒を見ながら、昼間はデパートの売り子、夜は内職と楽な暮らしではないけど、妄想したり歌って踊ったりとネアカに暮らしています。ひょんなことから熱烈なファンである売れっ子作家と恋に落ちますが、体は許しません。運命の人でなけれと、身持ちが固いのも大きな加点ポイントです。この作品のオシャレさ加減はフランス映画ならでは。全編にわたって流れるジョセフィン・ベーカーのシャンソンもナイスです。
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女性におすすめの1本かと思います。微笑ましいというよりも終始笑顔になれるそんな作品です。今年で62歳となるカトリーヌ・フロ。映画作品は21本と少なく感じる。アカデミー賞と言えるフランスのセザール賞に主演女優賞に6度のノミネートされるものの戴冠へは遠いのか?
所持しているのは6作品でどれもシリアスの中にコミカルさが含まれている。その辺が戴冠の道のりが遠いのかなぁ~。すべてを含めた彼女が魅力的なんですけどね
「地上5センチの恋心」
https://www.youtube.com/watch?v=OJlwsX2p7hM
二人の子持ちのシングルマザーとすべてを手に入れた有名作家の二人が、お互いが寒い季節にそれぞれを知る。オデットは彼の本によって救われ、バルタザールは彼女のファンレターによって救われる。
本当に普通のおばちゃんなのだが、きれいなんですよね~!それに男前!ラスト潔く身を引くオデット…仲良く手をつないだ3人のバルタザール家族。結末は……こうでなくちゃね~ww男性はどうかわかりませんが、女性にはお勧めの1本です。 -
2015/11/15 カトリーヌ.フロが とてもお洒落で可愛い…こんな大人の女性憧れます。幾つになっても 空想の自分の世界を持って 大人でも子どものように はしゃいだり お人形集めてもいいじゃない 頭の中で音楽が奏でる その世界で唄い踊るって素敵だね。ゲイの息子も とてもお茶目な優しい男の子で いい子です。娘もむくれながら一緒に楽しむところが またいいです。人気作家も最初は 嫌な雰囲気が払拭されて弱い自分を見つめ 自分探しが 面白かった。ラストはペーパームーンみたいな感じだけど…おとぎの国のような 夢見る話しですね。でも、やはり 空想の世界や夢見る世界って 現実の世界で大切な気がする。辛い時も自分を楽しくさせて生きていく事は素敵です。心軽やかになれる映画でした。
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人はみんな間違った場所で幸せを探してる。
この言葉がすごく印象的。
自分が自分でいられる運命の場所、運命の人に出会えることって最高にハッピーだよなぁ。
仕事でも恋愛でも、適材適所。これが大事だと思いました。
そして、いつも誰よりも人の幸せを願い、どんなにつらい状態でもほんの少しの幸せを見つけることができるオデットみたいな人になりたいと心から思った。
あとこの映画、フランスとベルギーの合作だけあって、すごくオシャレです。出てくる洋服、靴、家のレイアウト、お店の中、乗り物、その他の小物などなど、どれも抜かりなくオシャレ。何か視覚的にも幸せがいっぱい伝わってきて、楽しく見れる映画でした。時々ミュージカルみたいになるのも、「8人の女たち」を見てるようで私は好きです♪ -
懐深くて温かい。主人公の誠実さに涙がホロリ。
ただ…その男でいいのか?と思ったり… -
あら素敵。
ご機嫌な女性は幾つになっても可愛らしい。
大好きな事を考えている時の心浮き立つあの感覚。
大好きな人を目の前にした時のどうしようもない緊張感。
あー…分かるなあ。
前向きに、そしてひたむきに生きる彼女の輝きに、見ていて元気をもらえた。
髪をアップにしたカトリーヌ・フロの素敵さたるや。
色彩、風景、音楽にカメラワーク。
これだからフランス映画はやめられない。
たまには陽気に生きてみよう。
小さなことに幸せを見つけられるような人生って、素敵じゃない? -
ブクログの談話室で教えてもらったフランス映画。
内容はともかく、観終わった印象は、
与え続けても枯れないような心を望んでも、地上から離れていってしまいそうな不安定な心。見えない愛は人生の途中でやってきては通り過ぎて消える。心には忘れられない痛みがあるというのに、ひたむきにそれを隠して明るく生きようとしていく。
それは、だれかの痛みも悲しさも受けとめられる力となる。
みなそれぞれが、人と違った幸せを求めていて、人並の幸せに安らいでいた。
未来は単なるシルエットにすぎないけど、それでもひとは今日から明日へ生きてゆける命を持っているのだということを感じた。 -
デパートで化粧品の売り子をしているオデットはゲイの息子と反抗期の娘を抱える夢見がちな未亡人。バルタザール・バルザンの小説が何よりも好きで、バルザンのサイン会ではろくに話ができなくなってしまうほど。
そんな彼女がバルザンに送ったファンレターが、妻の不倫に傷心だったバルザンの目に留まり、二人は奇妙な共同生活を送ることになる…。
軽い気持ちで見られる可愛らしい映画だった。
現実に考えてみたら野心を持って小説家になったはずの男と、「ノーベル賞って文学賞もあるの!」と言ってしまうような女が合うはずもないが、そういうことはこの映画を観ながら考えてはいけない。
色々と突っ込みたくなる天邪鬼な気持ちをグっと押さえて楽しんだもの勝ちな作品。
ゲイの息子がとにかく良い子で、こんな優しい息子がいたらメチャクチャ羨ましいじゃないかと思ってしまった。
反抗期の娘も徐々に心を開いていき、終盤は一緒にダンスまでしている。
オデットの心象ともいうべき彼は、最後はどこに行ったのだろう? -
主人公のオデットは夢想の世界に入って気分が高揚すると、ふわーっと浮かんでそのまま空を飛んじゃう。地上5センチの恋心、という邦題はここからきているわけだけど、5センチどころじゃなくてどんどん浮いちゃう。でも、夢みがちなだけではなくてきちんと大人で、まっすぐにバルザンを愛し、疲弊しきった彼をなぐさめ励ましてみせる。なーんだ、地に足ついてるじゃん、ってなんだか安心してしまったよ。バルザン夫妻に対して、冷静に、現実的に、しかし情熱をもって考えを述べる場面はかっこよかった。このひと、不器用だしロマンチストだしあんまり頭よくなさそうだけど、逃げないんだよね。そしてじぶんが生きてきた、じぶんの見てきた軌跡からしか得られない理屈を、しっかり持ってる。いやみなところがない。ストーリーよりも主人公のキャラクターには好感が持てました。結末はちょっと安っぽい方向にいっちゃったなあと、思ったけれど。
主人公とゲイの息子、それから不良っぽいかんじの娘が、別荘で音楽をかけて踊りだす場面がすごく爽快だった。ダンス楽しそう! それからエピソードのあいだにちょくちょく現れる、キリスト似の男性が気になる。文学研究者だったら、これはなにかのメタファーである! 象徴である! 主人公の内面を代弁している! とかなんとか深読みしていろいろ分析しそうなくらいに意味深だった。