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- / ISBN・EAN: 4988027901127
感想・レビュー・書評
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村上春樹は音楽エッセイ集『意味がなければスイングはない』(2005年)の中で、スガシカオについて一章を割いている。同書の中で、J-POPのアーティストとして取り上げられたのはスガシカオのみである。
その中で村上は、スガシカオの作る歌詞に高い評価を与え、「右の耳から左の耳に抜けていくような、ただ収まりのいい歌詞のための歌詞ではない」と評している。
村上春樹がホメたからというわけではないが、この新作を聴いて、歌詞の質の高さ、面白さに舌を巻いた。
手垢のついた表現をことごとく回避した、独創性あふれる歌詞。きれいごとではない男のホンネまでがリアルに表現されているのだが、それでいて過度の生活感や湿っぽさはなく、ノリのよさとクールネスに満ちている。
サウンド面では、『FUNKAHOLiC』(ファンカホリック=ファンク中毒)というタイトルのとおり、これまで以上にファンクからの影響が色濃くあらわれている。ギラギラのホーン・セクションが心地よいオープニング・ナンバー「バナナの国の黄色い戦争」など、思いっきりファンクである。
とはいえ、その濃厚なファンク色が、一般のJ-POPリスナーにも違和感なく受け入れられるポップなわかりやすさの中に昇華されているあたりは、さすがスガシカオ。
このアルバムのサウンドを代表しているのが、先行シングルにもなった「コノユビトマレ」。
この曲には、ファンクとJ-POPそれぞれの要素が理想のバランスで共存している。分厚くうねるベースラインと鋭角的なリズム・ギターに象徴される典型的ファンク・サウンドに、スガシカオならではのポップなメロディーが無理なく乗っているのだ。
もちろん、スガシカオの大きな魅力であるスモーキーな歌声も健在だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スガシカオが2008年に発表した8thアルバム。シングルとしては「フォノスコープ」「NOBODY KNOWS」「コノユビトマレ」を収録しています。明るいファンキーな曲が並んでいます。歌詞もそこまで重くないので、誰でも聴きやすいかなと思います。じっくり聴くと変態な感じもありますが。
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収録内容
01. バナナの国の黄色い戦争
02. NOBODY KNOWS(TBS TVアニメ「xxxHOLiC◆継」オープニングテーマ)
03. POP MUSIC(J-WAVE 20th ANNIVERSARY SONG)
04. プラネタリウム
05. Call My Name
06. FUNKAHOLiC
07. フォノスコープ(カネボウ化粧品T’ESTIMO CMソング)
08. 潔癖
09. 13階のエレベーター
10. コノユビトマレ(積水ハウスシャーメゾンTVCMソング)
11. sofa
12. 宇宙 -
某音楽番組でフォノスコープを聴いたときにショックだったので、ずっと手を出さずにいたのですが。
いつの間にか口ずさんでいてちょっと悔しい
バナナの国の黄色い戦争聴いて出落ちとか思ってごめんなさい
ジャケットがきらっきらで明るいといえば明るいんですが、やっぱりしっとり薄暗いところもあって安心。 -
(7.フォノスコープ)
スガシカオで1番思い出深い曲。 -
爽快にPOPに染み渡るリズム!
ファンキーにサラリと入ってくる!!
この声は最高です。
気分をリフレッシュさせてくれる最高の1枚であります。 -
前のアルバムPARADEが微妙だったので、今回どうかな〜と思って買ったら、当たりだった。
アルバムタイトル通り、かなりファンキーな曲が多い。
1つ1つの曲がどうというより、全体を通しての雰囲気がいい。
癖があってイタい所を突いてきて…という、私の好きなスガシカオが少し変化を遂げて帰ってきた、という感じ。
ライブも行ったので余計にお気に入りのアルバム。
やっぱりスガシカオの曲はライブがいいな。
お気に入り→
・潔癖
・sofa
・宇宙 -
ずっと欲しかったんですけど、高かったのでオンラインのブックオフにてゲット。
ダークな曲がもっと聴きたいと思いました。 -
ちょっとファンキーなフォークって感じだったのが、ライブを見るとえらくロック色が強くびっくりしたが、今度は思いっきりファンキーに振れている。これが本来なのかもしれない。演奏のメンバー、アレンジはよく知らないがこちらも聞き応えのあるサウンドになっている。
「バナナの国の黄色い戦争」など詞も村上春樹絶賛のユニークなもの。
もう少しフォークっぽいものがあってもと思うが、こうやって振れながら進んでいくのでしょう。 -
スガ氏の本領発揮ファンク!!