フルメタル・ジャケット [DVD]

監督 : スタンリー・キューブリック 
出演 : マシュー・モディーン  リー・アーメイ  ビンセント・ドノフリオ 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
3.88
  • (36)
  • (63)
  • (47)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 252
感想 : 47
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988135601421

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ( ^o^) Stanley Kubrick監督によるベトナム戦争映画である。
    二部構成で、前半は海兵隊訓練学校、後半は戦場が舞台。いずれの物語も実際にありそうな話だが、Kubrick監督らしい強烈な皮肉に満ちた脚本とストーリー。ストレートではないが、間違い無く反戦映画だ。
    Kubrickらしいカメラワークと映像も素晴らしい(今回はデジタル・リマスター版を観た)。製作から20年以上経っているが、その手法は恐らく最近の様々な映画に影響を与えていると思う。
    音楽もいい。ストーンズのPaint It Black。ラストシーンでは兵士が夕暮れにミッキーマウスのテーマを口ずさむ。

  • キューブリックってほんとすごい!!!人が狂う瞬間というものを、いくつもの場面、いく人もの人を使って描いているなと感じました。最後のミッキーマウスマーチのミスマッチさと不気味さは、彼らが人として狂った瞬間を何よりも上手に表しているのではないでしょうか。

  • サー、イエッサー!
    夜、炎の上がる廃墟を背景に行進するアメリカ兵たちの歌うミッキーマウス・マーチが、なんとも、よかった。
    敵は冷酷無慈悲なロボットなんかじゃなくて、ただのひとりの少女だったのだ。
    ミッキーマウス ミッキーマウス
    さあ、歌おう声高く
    ヘィ ヘィ ヘィ

  • 「ハートマン教官」のセリフが面白いと聞いて観たのですが、この映画はタグにあるような「笑える映画」などではありませんでした。
     
    確かに、部分部分を見れば、士気を上げるための歌や音楽、冗談など、おかしいところもあります(かなり下品なものが多いです)。しかし、映画を見続けていると、それらが何故戦地に赴く人々の間で交わされるか気付かされてしまいます。
     
    この映画では、戦争の姿が生々しく描かれています。「英雄」でも「正義」でもなく、言葉の通り殺すか・殺されるかの極地に無防備に晒される様は、それらが役者の方の演技だと知りつつも、非常に胸が痛くなるものです。
     
    そして、ベトナム戦争独特の「違和感」に当事者たちが気付き始める場面もまた、途方もない虚しさを呼び起こします。この戦争の「おかしさ」は、これまでに書籍などで少しだけ知ってはいたのですが、ほとんど最後の場面での、理不尽さに歪む主人公の表情は、そうした私の薄い知識とは比較にならないほどの重みをもつものでした。

  • 人気CMファミコンWARSの元ネタになった映画。
    ベトナム戦争をモチーフにした1本です。
    キューブリックのカメラワークとストーリーはホント
    面白いな!と思いました。鬼教官は本職の方が指導に
    来られたらしいですが、鬼畜な罵詈雑言が素敵過ぎて
    そのまま台詞が採用になったらしいです。
    ハートマンって名前もステキ。

    戦争物なのでかなり酷いシーンもありますが、その場に
    居合わせた人間でないとわからない苦悩や葛藤が
    絶妙なカメラワークで表現されてました。名作です。

  • ベスト・オブ・男が台詞をマネしたくなる映画。

  • 「戦争みたいな戦争」を、リアリズムを装ってナンセンスに描いた壮大なるおとぎ話、かな。キューブリック印。

  • ある人の言葉を借りたある人の言葉を借りるなら
    “最高の戦争映画”とおいうコトバがふさわしい映画。

    主人公達が海兵隊に入隊、丸刈りにするシーンから始まり
    鬼教官のもと、しごかれ徐々に兵士になっていく。
    この過程が実におもしろい。
    しょっぱなから教官がフレッシュたちを罵倒する。
    ずっと罵倒する。その例えがハンパなく汚い。
    走ってるときの歌なんて笑えます。

    で、その“純”なフレッシュたちが卒業、また
    卒業するまでに徐々に“兵器”へと変わっていく。

    後半はヴェトナムが舞台。

    ヘリから市民を兵器で撃ち殺す兵士や
    死体を横に記念撮影する兵士など
    決して戦争をキレイに描くのではなく
    とことん汚いところをみせていく。

    胸にピースマークをつけた主人公・ジョーカーも
    最後には変貌を遂げる。

    2時間で舞台は2つというシンプルな形の中で
    フレッシュたちの変化から反戦を
    でもクスッと笑える要素を入れて
    非常に見やすくわかりやすかった。

  • 息つく暇がない。退屈を一秒も感じなかった。
    前半の訓練所場面、開始から台詞の洪水で圧倒され…しかも九割下品っていう。笑
    そしてデブの発狂…唐突なようでリンクしている場面チェンジ。
    戦場でもユーモアのある会話は続き、軽快なバックミュージックがあり、しかし凄惨な映像があり。

    デブ(名前忘れた。笑)の狂い方が、ある意味正常な狂い方というか、ストレートにまっすぐ壊れたら人間ってこういう形に行き着くんじゃないかな。
    正常な発狂、って、言葉遊びのようだけど。
    狂うことを意識しないで狂人の業ができることが、恐ろしいんだよきっと。そこがジョーカーの姿…「海兵隊」の姿、「兵士」の姿なんじゃないかな。
    とかね。社会学的なさ…パラダイムは意識されずにいるうちが一番機能している、っていう。

    笑ったり泣いたり、とにかく戦闘に興奮して忙しかったけど、なんだかさらっとしているのがこわいような…。
    なんなんだろう。
    十分「強烈」なのに、徹底的にエンターテイメントっていうのかな…絶対的に存在しているはずのメッセージ性が押し出されていなくて、…こわい。

    うまく言えないや。
    んー、アニマル・マザーかっこいい!

    …戦争映画好きかも。戦国時代好きだし、笑
    戦うこと、命がけっていうのがなんでこんなにテンションあがるんだろう!
    開き直った生命力、エネルギッシュな、自暴自棄でありしかしファンダメンタルなプライドを持った人間の散りぎわの美といいますか!

    …昔だったらこういう発言は不謹慎だと思っただろなぁ。

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×