最も危険な愛し方 [DVD]

監督 : アルフォンソ・キュアロン 
  • オンリー・ハーツ
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4511749801323

感想・レビュー・書評

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  • 『天国の口、終りの楽園。』を観た人はこれをぜひ観て欲しいです。
    そして感想を聴きたい・・・。
    TSUTAYAに『天国の口、終りの楽園。』が置いてなくて観れないし、
    この『最も危険な愛し方』の詳細な感想もネットではあまりないし・・・。

    アルフォンソ・キュアロン監督の長編デビュー作。
    アルフォンソ・キュアロンというと『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』が
    僕は大好きだったんですけど・・・理由がちょっとわからないんですよね。
    原作のストーリーがよかったのか、監督がよかったのか。
    それでずっとひっかかってた監督さんでした。

    最近になって、この人がメキシコ人監督としては有名な人らしくて
    (そうじゃないとハリポタの監督に抜擢されないよね)
    ギレルモ・デル・トロとも仲良しだと。
    そうこうするうちに新作『ゼロ・グラビティ』の完成を知りまして
    それが評判いいので予習のために観ました。

    まず邦題なんですけど『最も危険な愛し方』って・・・
    これ最悪の邦題なんですよね。
    これだとサスペンスっぽいじゃないですか。全然違うよ・・・
    スラップスティック、ドタバタコメディだよ・・・。
    原題は『Sólo con tu pareja』=『Only with your partner』??
    『あなたのパートナーとだけ』
    英題は『Love in the Time of Hysteria』=『ヒステリー時代の愛』
    これは『コレラの時代の愛』のもじりらしいです。

    こないだ観た『君の涙ドナウに流れ』という邦題もひどかったなあ・・・。
    『桐島』の『君よ拭け、僕の熱い涙を』みたいだわw


    感想はというと、バカバカしくてすっごい好きです。
    ストーリーは一応ラブコメですかね。
    ただ全体的に面白かったかというとそこまででもない。
    途中のディテールがすごく良いんです。
    アルフォンソ・キュアロンがこれを狙って作ったんだかちょっとわからない。
    完璧主義っぽい感じがすごくするけど、同時にカッコつけな感じもするし
    なんだかさっぱりわかりません。

    ここから先はストーリー関係なしに、ディテールについて。

    メキシコ映画なので、やっぱりカトリックの背景が強い気がします。
    ここはよくわからないんですが、わからないなりに。
    カトリックは一応婚前交渉禁止なんだけど、バンバンやりまくってるw
    メキシコ人のセックスについてのこと、貞操観念は全然わからないんですが
    そこの矛盾が一応笑いに繋がってくるのではないかと。
    同時に避妊中絶禁止で、このねじれがあって
    そこにエイズっていう要素が入ってくる。

    メタファーとか象徴で、カトリックを感じさせるものも多い。
    ・アダムとイヴの林檎。
    ・天使の羽みたいなものが降ってくる。
    ・十字がかなり出る。飛行機も十字、同時に男根の象徴?
    スペシウム光線のポーズも十字。ウルトラマン=神?
    ちなみに焼き尽くすのはゴモラ。旧約聖書?

    それと、同時にメキシコと日本どちらもデフォルメ、誇張してる。
    ステレオタイプの日本人像。
    メキシコに関してはソンブレロ、マリアッチ、ルチャリブレ、テキーラ・・・
    メキシコじゃないけどカストラート。
    そしてラテンアメリカタワー。VWビートル。

    ビートルは本国では'70年代に生産終了したんですけど、
    メキシコでずーっと生産され続けてて、なんと2003年に生産終了。
    ビートルは実はメキシコの国民車とも言えるんです。
    メキシコの街の映像を観ると、ほんとによく見かけます。

    だもんで、この映画を観るとアルフォンソ・キュアロンが
    「メキシコってこんな国」って代表的なものを紹介したかったのか、
    メキシコ人に関してはメキシコあるあるなのか、
    戯画化してギャグにしたかったのか・・・なんだかよくわからないw

    日本人に関しても戯画化されてるんだけど、
    メキシコでは昔、日本の特撮やアニメがかなり放映されてたらしく
    ギレルモ・デル・トロと同様アルフォンソ・キュアロンも
    それらを浴びるようにして育ったんだとか。
    だからウルトラマンやクロサワだし、
    日本人の名前は『コメットさん』が元ネタらしいです。
    メキシコでは『コメットさん』が大人気だったとか・・・。
    だから、日本ネタに関しても
    監督がわかった上でわざとステレオタイプにやってんだか、
    メキシコ人に対するサービスなんだか、よくわかんないw

    ま、あんまり深読みしすぎてもバカバカしいような映画なんで、
    普通にバカ映画として観たほうが楽しめると思いますw


    でも、ほんと個人的な偏愛なんだけど好きな映画です。
    彼らと同じぐらいの知識だけど、僕もメキシコには憧れがありますし。

    ペドロ・アルモドバル同様、フェチっぽいところがあるんですよ。
    あそこまでド変態じゃないですけどw
    女の子を超かわいく撮ってるし・・・キャビンアテンダントのアレだしw
    タモさんとか超好きですよね、アレ。

    アルフォンソ・キュアロンとは趣味が合うなあ・・・。
    この人は神なんだかバカなんだかさっぱりわからん・・・。

  • 女性にだらしない男が、
    アパートの隣の部屋の女性に一目惚れする
    ストーリーと話的には普通。

    ただメキシコ映画ってこともあり、
    面白さのツボ?文化?に共感しにくい。

    ラストシーンは、なかなか羨ましいのだが。。。

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