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- / ISBN・EAN: 4547462055583
感想・レビュー・書評
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2017/11/18 鑑賞
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【つぶやきブックレビュー】2017ノーベル文学賞(当館の数少ない小説の所蔵より。映画『日の名残り』)。
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淡々としたストーリーでしたが、それだけに主人公が抱える、仕事と愛する女性との間でゆれる思い、執事として主人に忠実であったことへの自負と本当に主人のことを思うのであればどうすべきだったかという迷い、などが痛いほど伝わってきました。原作も読んでみたいと思います。
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中国、上海、長崎などを舞台とした作品です。
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多分これが早くも今年のベスト1。プロの執事の話なんだけど、とにかく感情を表に表さず忠実に主人に仕えるストイックな様がすばらしい。しかし、それだけでは、お互い気持ちのある女中頭とプライベートな付き合いは出来ず、我慢してというよりそんな事は考えられないので頭にないという風なのがすごい。
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しみじみといい。
コメンタリー見終わった
クリス・リーブの話題が出る度に泣いてしまうのはもはや条件反射…
イギリス人の階級意識はやっぱアメリカ人にも理解しがたいものがあるんだなー
特典メニューも見終わりました
アンソニーが面白すぎる -
いい邦題だなあ。
原作小説のほうを先に読みましたが、台詞、展開等ほぼ原作に忠実ですね。
ミス・ケントンのツンデレのめんどくささは格段に原作小説の方が上ですが・・・。
特典映像で、原作者が
「この作品で描きたかったことは、「当時の人々が執事的だった」ということ、自分の頭で考えることをせず、上で動いていることに盲目的についていってしまったこと」
みたいなことを言ってて、ああそうだったのかーと思った。原作読んだ時はそこ気付きませんでした。気付くほど作品世界に浸れなかった。(原作はあんまり好きじゃないです)
映画版では確かに、「主人の心情など忖度せず、盲目的についていっていいのか?」「自分が犯したわけでもない罪のとばっちりを受けて悔しくはないのか?」という問いが前面に出てますね。それに対する答え、「私は私なりに罪を犯したのです」って台詞は確かに印象的。
原作では「主人に忠誠を誓うことこそ執事の品格」って答しか用意されてなかった気が。(勘違いだったらすみません)
マナーハウスは流石見ごたえがあり、ストーリーも動きが少ないながら飽きさせない作りで好感が持てました。 -
カズオ・イシグロ原作の、英国執事が主人公となるこの映画。しかし主人公の心は言葉で表されることもなく、また仕草や動作によって己が主張が現れないよう極力抑制されたそれらなので、彼が主人公となるのにも関わらず、私は彼が何を思い、何を考え行動しているのか、最後までわからなかった。けれども、最後の最後。ともに働きともに時を過ごしたハウスキーパーのケントンとの会合の別れ際に交わした握手の後、以前と変わらず執事を全うしようとする主人公の姿は、言葉にはできない悲しさに満ちていた。号泣する悲しさでも、沸きあがる悲しさでもなく、けして激しい感情を呼び起こされるわけではないのだが、観終わった後くすぶるようにして心の底に悲しみが知れず潜む。過去の出来事に思いを寄せて懐かしんだり後悔したとしても、それは取り戻せるものではなく、それでも今日が過ぎ明日がくる。それは悲しさに満ちていて、けれども絶望するほどではない。