哀愁 [DVD]

監督 : マーヴィン・ルロイ 
出演 : ヴィヴィアン・リー  ヴァージニア・フィールド  ロバート・テイラー 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
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感想 : 13
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  • / ISBN・EAN: 4988135712042

感想・レビュー・書評

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  • ヴィヴィアン・リーがバレエを踊るというので、
    見てみました。
    それ抜きでも、やっぱり綺麗。
    うっとり。

    英独は戦っているが、まだ太平洋戦争は始まっていないときにアメリカで作られた映画です。
    『風と共に去りぬ』の翌年(半年後)公開。

    空襲の時に恋に落ちたというと、
    「吊り橋効果?」と思ってしまいそうだけど、
    第一次世界大戦時のロンドン空襲は
    とてもお気楽に描かれていました。

    二時間以内という短い映画だったので、
    出会い→恋に落ち→婚約
    失業→娼婦
    戦死→実は生還
    別れ→自死
    イギリス階級社会の現実
    第一次世界大戦と第二次世界大戦

    と、激しかったです。
    カラーじゃなくて良かったかも。

  • 本作をヴィヴィアン・リー(太地真央に似てなくもない)は、自身の出演作の中で最も好きな作品であると述べている。個人的にも、マービン・ルロイ監督の3大傑作だと思う。
    哀愁 - Waterloo Bridge (1940)
    心の旅路 - Random Harvest (1942)
    若草物語 - Little Women (1949)
    戦争というどうしようもない時代に翻弄される二人、そして一度は幸せをつかんだかと思いきや・・

    幸運のお守りとして登場するビリケン人形、てっきり大阪発祥だと思っていましたが・・作中でも、マイラがビリケン人形を手放した時(大佐の無事を祈って渡した)から彼女の不幸は始まった。
    ビリケン (Billiken) は、尖った頭と吊り上がった目が特徴の子供の姿をしている幸運の神の像。 1908年10月6日にアメリカ合衆国のフローレンス・プレッツがデザイン特許を取得した。ウィリアムの愛称「ビリー」に、「小さい」を意味する接尾語「-ken」を加えたものが「ビリケン」の由来とされてきた。
    日本では大阪の通天閣 5階(展望台)にあるビリケン像が有名で、「ビリケンさん」の愛称で親しまれ、特に足を掻いてあげるとご利益があるとされている。
    また、アラスカのエスキモーの間で彫刻品の題材として広まり、同地や極東ロシアでは時として自身の民族の伝統の神として祀られるほどの人気を得ている。
    ビリケンの造型には東洋美術の影響が見られるが、プレッツはジャポニスムの影響を濃厚に引くイラストレーターであり、 1908年5月3日にシカゴ・デイリー・トリビューン(現在のシカゴ・トリビューン)に掲載された記事では、 プレッツが和服を着た写真が掲載されている他、少女の頃から日本を夢見ていて色々な日本の事物についてスケッチを描いてきたとか、自分の前世は日本人であったに違いない、とまで語っている。
    日本には1909年(明治42年)頃に伝わり、1911年(明治44年)に大阪の繊維会社・神田屋田村商店(現:田村駒株式会社)が商標登録を行い、販売促進用品や商品キャラクターとして使用した。 当時の日本では、顔だちはアジア人、足を突き出しての座り方はアフリカ人がモデルとされ、「足の裏をかいて笑えば願いがかなう」とされた。ビリケンは、田村商店の商標という枠を超えて人気を博した。当時の雑誌などに掲載された広告では、「世界的福神」として紹介され、5寸5分の石膏製のビリケン像に一体1円85銭という値付けがされていた。(ウィキペディア)

    『哀愁』(原題:Waterloo Bridge)は、1940年米映画。監督はマーヴィン・ルロイ。主演はヴィヴィアン・リーとロバート・テイラー。
    もともとは劇作家ロバート・E・シャーウッド作の2幕の舞台劇(Waterloo Bridge)として1930年6月6日にブロードウェイで初演されたもので、1931年にジェームズ・ホエール監督で映画化されている。舞台と1931年の映画では、クローニン大尉はカナダ軍兵士である。
    本作で主演のヴィヴィアン・リーは、前年製作の『風と共に去りぬ』では乱世を生き抜く強い女性を演じたが、本作ではその反対のか弱い踊り子を演じている。

    1939年9月3日、英独開戦の日。イギリスがドイツへ宣戦布告し、開戦により慌ただしくなるロンドンの街。ロイ・クローニン大佐はフランスへ赴くことになる。駅へ車で向かう途中、彼はウォータールー橋へ立ち寄ると、運転手に橋の向こうで待つように告げて歩き出す。その手には幸運のお守りのビリケン人形があった。ロイはその人形を見つめ、彼がまだ大尉であった時に出会ったあるバレエの踊り子の事を思い出す。
    舞台は、第一次世界大戦中に遡る。ロンドン市内には空襲警報が鳴り響いていた。イギリス軍将校のロイ・クローニン大尉(ロバート・テイラー)とバレエの踊り子マイラ・レスター(ヴィヴィアン・リー)はウォータールー橋でめぐり会う。空襲警報で逃げ遅れたマイラとともに、2人は地下鉄の駅へ逃げ込み体を寄せ合う。
    明日戦地へ向かうというロイに、その夜、劇場での公演があるマイラはビリケン人形を渡す。ロイは大佐との食事があると告げてマイラと別れるが予定を変更し、マイラが出演するオリンピック劇場へと足を運び、彼女の演技(『白鳥の湖』)を鑑賞した後、食事へ誘おうと彼女に手紙を出す。しかしマイラが所属するバレエ団では団長のマダム・キーロワが目を光らせており、そういった色恋事が禁じられていたのだ。手紙の返事として食事の誘いを断る旨をマイラは書かされたが、友人キティの機転によりロイと食事が出来る事になる。
    レストラン「キャンドルライト・クラブ」で待ち合わせたロイとマイラは、楽しいひと時を過ごし、閉店前の最後の曲として『別れのワルツ』(「オールド・ラング・サイン」/「蛍の光」のアレンジ)が流れる。演奏の終わりに近づくにつれ、楽団は少しずつキャンドルを消していく。2人はダンスをしながら、ついに口づけを交わす。その帰り道で2人はもう会えないだろうと話す。その際にロイはマイラに彼女が「人生に何も期待していないのではないか」と問う。マイラはその理由が「例え誰かを好きになったとしても、結局は戦争によって離れ離れになってしまうから」とロイに告げる。
    翌日、雨が降りしきる中、マイラが窓の外を見るとフランスへ向かったはずのロイの姿が目に入る。驚いた彼女は大慌てで支度をし、ロイの元へ駆け寄る。彼はフランス行きが2日延期になったことを告げ、マイラに結婚しようと話す。急な事でためらうマイラをよそに自分の気持ちはもう決まっているとロイは伝える。将校は勝手に結婚できないため、上官に報告するため兵舎に向かう。そこで、彼の上官で連隊長の叔父の許可を得る。指輪と花を購入して聖マタイ教会へと向かう。ところが、牧師の説明で「午後3時以降はできない」という法律によってこの日の結婚は叶わず。式は翌日11時に行うことを約束する。
    マイラは友人キティと踊り子仲間に明日結婚することを報告して、劇場に向かおうとするも、ロイからの連絡が入る。突然の召集でロンドンを急に発ち、戦場へ向かうことが告げられる。公演に間に合わないが、ロイを見送るためにマイラはウォータールー駅へと向かう。ロイが乗る列車が出発した直後に駅に到着し、プラットフォームを駆け出して車中のロイを見つけるも、お互い一声かける程度しか会えなかった。悲しみの中、マイラは公演所へと赴くも、バレエ公演には遅刻する。そこでマイラは彼女を庇ったキティとともにマダム・キーロワから解雇されてしまう。
    マイラとキティの2人は仕事が見つからず、生活は貧しかった。ある日、ロイの母であるマーガレット夫人(ルシル・ワトソン)が赤十字病院の仕事を休んで、ロンドンに上京し、マイラに会いに来るという。マイラは精一杯身なりを整えて、喫茶店で待ち合わせるが、たまたま目にした新聞にはロイの戦死の情報が載っていた。気絶して目覚めた後に、ロイが戦死したことをまだ知らないマーガレットと会うが、動揺しているマイラは「ロイのことを話す必要ない」という態度を取ってしまう。マーガレットはそんなマイラを好ましく思わず、またの機会にと告げてその場を去る。
    希望を失い、貯金が尽きてきたマイラはキティがどの様にお金を稼いでいるのか疑問を抱く。ロイの事があってから調子が優れなかった彼女のためにキティが娼婦として稼いでいた事を知ったマイラは、自分自身が死んでしまえばと思うようになるまでに気が滅入ってしまう。ウォータールー橋にたたずんでいたマイラは、声をかけてきた男に虚ろな瞳で応え、ついに娼婦に身を落とす。
    そしてある日、いつものように客を探していた駅で目にしたのは、戦死したはずのロイの姿だった。偶然の再会を喜ぶロイに対し、マイラは号泣する。ドイツの収容所に送られたがスイスに脱走したこと、母親も来てくれたこと、連絡がつかなくて不安だったことをロイは話す。つらい思いを経験したマイラに、ロイは「今後はこれからは安心して暮らせる」「これから泣くのは幸せな時だけだ」と話す。マイラには娼婦になったという影が付きまとい、ロイにその事を言えずにいた。
    ロイの強い説得で、マイラはロイと結婚することを決意し、キティに別れを告げてロイの故郷スコットランドへと赴く。ロイはマイラを屋敷に招待し、母マーガレットや執事、そして叔父の公爵に会わせる。マイラはロイの家族の優しさや暖かさに触れ、次第にクローニン家へ受け入れられていくのを感じる。夜には舞踏会が開かれ、思い出の曲「別れのワルツ」の中、マイラはロイとの幸せを強く噛みしめる。しかし、過去を拭い切れず、優しくされる一方で罪悪感を募らせていく。そして舞踏会の晩、マイラはマーガレットに全てを打ち明ける。マーガレットはそんな彼女を受け入れようとする。夫人の部屋から出たマイラはロイと会う。ロイは彼女に、これからは一心同体だという思いを込めてビリケン人形を返す。
    しかし、マイラはロイに置き手紙を残し屋敷を去り、ロンドンへ帰ってしまう。マイラを追ってロンドンに戻ったロイは彼女の下宿先を訪ねる。しかしそこにマイラの姿はなく、彼女の友人であるキティと再会する。マイラにどんな秘密があろうとも、それでも彼女を捜し出すと訴えるロイを、キティはマイラのいる可能性のある場所に連れて行く。場末の酒場や、いかがわしいダンスホール、そしてウォータールー駅など、ロイはマイラの身に何が起きていたかをようやく理解し、彼女がもう二度と自分の前に現れないことを悟る。
    その頃、マイラは当てもなく歩いた後、ロイと初めて出会ったウォータールー橋に来ていた。その目にかつて抱いた希望の光はなく、吸い込まれるように彼女は軍用トラックに身を投げて自ら命を絶ってしまう。事故現場にはあのビリケン人形が落ちていた。
    再び1939年、ロイは「私が愛しているのは、これからもずっとあなただけ。それが真実。」という彼女の言葉を最後に思い返す。そして貰った幸福のお守りを手に、マイラとの思い出の場所であるウォータールー橋を後にする。(ウィキペディア)

  • 出征前の英軍将校と恋に落ちたバレエダンサーの悲劇。
    白鳥の湖や蛍の光が印象的に使われている。

  • 第一次世界大戦中のロンドン空襲でウォータルー橋で出会い地下鉄に避難した踊り子と明日戦地に出征する男。

    一目で恋に落ち二人は結婚しようとするが、戦争がそれをはばむ。男は誤報で戦死公報がなされ、女はバレエ団を首になり食うに困り夜の女となる。戦後男は帰ってきて再会したが、男は名家の生まれで、婚約披露宴の場で長老から格式を保つため一族で結婚してきたのだと言われる。義母も長老にも彼女は気に入られたのだが、その一言で彼女は身を引く。

    男が名家の生まれでなかったらどうか? 一緒にバレエ団をやめた友達が夜の女になっていなかったらどうか? 様々な偶然を配した悲恋物語に仕立て上げられている。・・夜の女はきっと発生当時から卑下された存在として様々な映画には描かれるが、そんなに卑下する存在か。単なる肉体労働者ではないか?という気もするが。

    映画としては車に飛び込むラストは効果的なのだが、きっと作者は男だよなあ、と思ったらやはり劇作家ロバート・シャーウッド作の2幕の舞台劇としてブロードウェイで初演されたもの、と出てきた。もうひとりの親友キティの方、フンッ!と言ってしたたかに生き抜く彼女にエールを送りたい。

    「風と共に去りぬ」のあとの作品。顔立ちは「風と共に去りぬ」と同じように少し頬がこけ細面になっている。

    原題:Waterloo Bridge

    1940アメリカ
    2020.4.14アマゾンプライム無料

  • 当時だからこそ生まれた愛だと思う。スマホが普及し、気軽に連絡が取れるようになった現代では、これほど「会う」ことに価値を見い出せないだろう。私はそれを羨ましく思った。技術の発展が必ずしも人に良い影響を与えているとは限らないと痛感させられた。ストーリーは切なかったが、2人が愛し合っている姿は輝いて見えた。

  • 1940年に公開されたMervyn LeRoy監督、Robert Taylor、Vivien Leigh主演の米国映画。戦時中のイギリスを舞台にした陸軍将校と踊り子の悲恋を描いた作品です。本当に幸せな2人が戦争によって引き離され、運命のいたずらにより狂ってしまった歯車がもとに戻ることはなく、最後は悲しい選択をしてしまう。本当にやるせない気持ちになります。ヒロインのマイラを演じるヴィヴィアン・リーがため息が出るほど美しいです。本作は、1930年にブロードウェイで初演された舞台劇及び1931年に映画化された作品のリメイクです。Waterloo Bridgeを数寄屋橋に変更し、日本でリメイクした作品が1953年に日本で制作された「君の名は」です。あと、ビリケン人形って大阪オリジナルかと思っていたのですが、海外から輸入されたものだったのは初めて知りました。

  • すごく悲しいお話。
    出逢ったばかりの二人がすごく幸せそうなので、結末の悲しさが余計に際立ってくる。

    恋愛もののハッピーエンドは、個人的にあまり好きではないんだけど、この二人には是非幸せになって欲しかったなぁ~。

    ちなみに375が一番テンションあがったのは、ビリケンさんが登場した時。

    (1940年 アメリカ)

  • 悲恋、メロドラマといえばこれ。身を落とした後のヴィヴィアンの美しさが特に印象的。高貴さは簡単になくならない。

  • 5歳の時、この映画に出会って以来ずっとウォータールー橋を訪れるって決めてた。
    自分の出発点て言っていいこの映画。
    ロイが雨の中立っていてマイラが慌てて支度するシーンが一番好き☆
    斜め帽子好きもトレンチコート好きもロンドン好きもこれの影響。

  • ヴィヴィアンとロバートテイラーの美男美女ぶりにうっとり。
    悲恋映画の傑作。
    ウォータールーブリッジ。

  • ヴィヴィアン・リー&ロバート・テイラーが奏でる、戦争で引き裂かれた男女の悲恋物語が涙を誘う不朽のラブ・ロマンス!

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