スカイ・クロラ [DVD]

監督 : 押井 守 
出演 : 菊地凛子  加瀬 亮  谷原章介  栗山千明  榊原良子 
  • VAP,INC(VAP)(D)
3.45
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感想 : 307
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988021132879

感想・レビュー・書評

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  • 漠然と、生きてるのが嫌になった時に、観ます。
    あのなんだか灰色の世界に、生きることの意味なんてそんなに単純じゃないんだと教えられます。
    カンナミが運命を変えようとするラストは涙が止まらないです。
    空が綺麗な時、飛行機の音が聞こえる時、風が気持ちいい時、この映画を思い出します。
    きっと何十年先も、出逢えてよかったと思える映画です。

  • ぼんやりして、起きてるのか眠ってるのか
    ...判らない

    そんな映画でした。

    どこか判らないどこかの国
    傭兵同士が代理戦争を延々と繰り返す時代

    キルドレと呼ばれる、思春期で成長が止まり
    戦死以外で死ぬことのない少年少女の
    パイロット達は戦闘に向かい帰ってくる日々を
    淡々と繰り返していた

    あなた達は、どうやって自分の気持ちを
    整理しているのか
    同じことを繰り返す、現在と、過去の記憶を
    どんな風にして繋いでいるのか
    多分、とても忘れっぽくなって、
    夢を見ているような...ぼんやりした感情が
    精神を守っているはず
    昨日のことも、先月のことも、去年のことも
    全然区別がない。
    同じように思える、違うかしら?

    キルドレは歳をとらない、永遠に生き続ける
    判らない。私もキルドレなのかしら。
    実感がない...思い出せない
    考えても、考えても、子供の時のことが
    決まったシーン以外、何も思い出せないの...

    君は生きろ。何かを変えられるまで。

    CGポリゴンで描かれた航空シーンが見もの。
    どこまでも青い空、白い雲。
    ときに滑るよう滑空し、ときに急旋回する
    推進式プロペラ機。
    操縦席から見える景色やパイロットの姿は
    とてもリアルに表現されていました。

    CGの動きは規則的で、タメがないので、
    生物では違和感が出ますが、一糸乱れぬ動きの
    編隊航空には、相性がバッチリですね。

    金属機械と背景も丁寧に描かれていました。
    ただ人物が全部NARUTO風。浮いてました。
    ま、押井守作品は、設定と構図、展開、それから
    映像技術を楽しむものなので、良しとします。

    どこか、日本とよく似た国に
    大人にならない子供たちがいる
    そして彼らは、僕たちにとてもよく似ている。

    キルドレ
    永遠の子供たちの物語

    君は大人になりたいと思う?

    僕たちキルドレは、
    歳をとらない
    永遠に生き続ける

    その銃で私を撃って。さもないと私たち、
    永遠にこのままだよ。

    何度君と出逢い、何度空で戦い、
    何度君と愛しあったんだろう
    やっとわかった
    キルドレである意味、君と出逢った意味
    それは...

    もう一度、生まれてきたいと思う?
    スカイ・クロラ

  • 「人が死んでいくのを見て、人は生きていることを実感する」という、人間の「性質」のようなものを描いている映画。他人が不幸なのを見て、自分が幸せだと実感する。つまり、全く逆のことを、見て、聞いて、体感して、初めて自分がその逆にいることに気付けるということ。それは本質であり、人間のどこかに埋め込まれたDNAなのだと思う。悔しいとか思うけど、どうしようもないとも思う。何かしたいと思うけど、何もできないとも思う。ただそれとつきあっていく、何かが変わることを信じていく、自分に埋め込まれたDNAをどこかで変えられるように意識しておく、そういうことしかできないのかな、と考え続けていく。

  • 2012.7.31.tue

    【経路】S先輩のオススメ

    【感想】
    戦争代行会社に所属し、思春期を過ぎれば年が止まる戦争でしか死なないキルドレである主人公が淡々と日常をこなす物語。
    ただ状況を享受する、無気力で受動的な主人公に現代の若者の像が見えた。目の前にあることだけをこなす。
    美味しくなくても食べれるから食べる。
    抱いてもいい女がいるから抱く。
    仕事だから戦争する。
    命令されること、流されることは楽なのね。
    ラストは受動的な主人公がはじめて流れに逆らう。結果よりもその気持ちの変化に心動かされるものがある。

    【印象的】
    •はじめの空からの導入と音楽がいい
    •あした死ぬかもしれないのに、大人になる必要ってあります?
    •いつも通る道だって決して同じじゃない。それだけじゃだめなのだろうか。
    •観光客のビデオにうつる主人公の虚ろな笑顔
    •常にぼんやりした気持ちですごすことで精神の安定を保っている
    •死ぬのは何かを変えられてからにしろ

    【うーん】
    空白の余韻の多い作品で、きっとこだわりはあるんだろうけど流石にときどき眠くなった。淡々としたくてテンポよくしたいわけじゃないんだろうけど…

    【メモ】
    2008年
    草薙水素:菊地凛子
    函南優一:加瀬亮
    土岐野尚史:谷原章介
    草薙瑞季:山口愛
    湯田川亜伊豆/合原:平川大輔
    篠田虚雪:竹若拓磨
    山極麦朗:麦人
    本田:大塚芳忠
    フーコ:安藤麻吹
    クスミ:兵藤まこ
    パイロット:下野紘、藤田圭宣、長谷川歩、杉山大
    娼婦:水沢史絵、渡辺智美
    整備員:望月健一
    バスガイド:西尾由佳理(日本テレビアナウンサー)
    ユリ:ひし美ゆり子
    マスター:竹中直人
    笹倉永久:榊原良子
    三ツ矢碧:栗山千明

    監督:押井守
    原作:森博嗣
    脚本:伊藤ちひろ
    音楽:川井憲次
    演出:西久保利彦
    キャラクターデザイン・総作画監督:西尾鉄也

  • 怖い。違和感。ヘタ。くさい。きもい。退屈。いらいらする。
    思想的な表現に重点がいっていて、お話として楽しめなかった。映像もCGはがんばっていたけど、絵が味気なかった。話の内容からして、敢えてそういう世界観にしているのかもしれませんが、それが物語として面白いかどうかは別の話です。

  • 2009年に鑑賞している。
    その後まとめて森博嗣の原作を読んだので、当時私的重要作だったわけだ。
    が、原作はほぼ記憶になく、映画もやや落ち窪んだ印象を持っていた。
    今回押井守を集中的に見て気づいたが、2008年のこの作品が実質的には「最後の劇場長編アニメ」なのだ(その後立て続けにエッセイや人生訓を出したり、舞台や実写やTNGパトレイバーやと多岐に渡るが)。
    若い人に伝えたいとか生きるとか死ぬとか色気とか、本作についてパンフや本やインタビューやメイキングなど溢れている。
    要は、今までは戦争を描くのが主目的で、男女や情念は口実や添え物だった(「劇パト2」「イノセンス」)。
    その比率を本作では変えた、ということなんだろう。
    それがそのまま、宮崎駿とは異なる独特文化人路線にもつながっている、という意味で、確かにキーとなる作品。
    が、20年近くかけて行ってきた「人物の人形化」の極点となるようなキャラクターを用いて、たーっぷりじーっくり演技の間を使った演出をするあたり、「ねじれた熱さ」であることに違いない。
    という意味でやはり押井守。
    つらつら書くが、
    ・「シン・エヴァンゲリオン」を見たあとだと、「〇〇シリーズ」とキルドレ(キル・ドール)が似ているように思える。
    ・瞳の下に線をきちんと引くことで、特にスイトの眼はドールアイのよう。
    ・ボーリングの場面とか、ダイナーとか、場所がいい。ポーランドやアイルランドにロケハンしているらしいが、若いころに宮崎駿・鈴木敏夫・押井守らでアイルランドへ行き、ケルト文化や風景に接したことがきっかけなんだとか。アイルランドの崖で宮さんが、俺が落ちていくのがコマ何秒の絵コンテで見えたと言っていたとか、面白エピソード多数。
    ・「なに?」とか「それって?」とか短い質問のような合いの手や鸚鵡返しでしか会話できないユーイチに、いっらー。妙に子供だとこだわったりして、もうそういう大人とか子供とかどうでもええわっ、と感じなくもない。
    ・対してスイトの情緒不安定は魅力。ボーリング後のバーでワインをがぶ飲みとか。勢いをつけてワイングラスを置いたために、ッコーン……と音が鳴るとか、細かい。そう、こういう細かい音の演出は好きだ。
    ・苦手なのは空中戦の盛り上がらなさ。それがテーマとつながっているとはいえ。
    ・ラストカットは人物の顔アップ、という押井守お得意のラスト。

  • ぼくは押井守との相性がかなり悪いことがわかった

  • 映像CGが綺麗
    原作を読んだことがあるが
    想像したとおりだった

  • なんだろう、この感じ・・・。
    少なくとも、いわゆる感動作ではない。
    でも、確かな「生」の感触がある。
    「死」に向き合うと、いやおうなしに「生」が意識される。

    ポーランドが舞台として一瞬出てくるのは、何かのメタファーなのだろうか・・・。ナチスが大量虐殺をしたしたアウシュビッツ(これはドイツ語。ポーランド語ではオシフィエンチム)がある地だからだ。

    かつてそこを訪れ、絞首台と死の壁を前にしたとき、私は「生」を強烈に意識した。その時と同じ感触をこの作品から受けた。

    そして、映画全体を通して描かれる戦闘機。これこそ、生と死を載せて飛ぶものではないか?

    最後の死は希望すら感じたし、物語のリピートもつくりとして悪くない。生と死は繰り返す。そこだけを見れば、生きる価値なんて見出せない。しかし、その単純さの中に、生きるに値する複雑さがあり、今という時は一度しかないかけがえのなさがある。そんなことを今、想っている。

  • 初めて一人で観た映画。

    原作は、読むと夢に出てくるほどリアルでした。

    読んでいる時期は戦闘の夢ばかりで落ち込んだことも。

    そのくらい、のめりこむ話です。

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