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- / ISBN・EAN: 4907953026780
感想・レビュー・書評
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ジョン・クラカワーのノンフィクション『荒野へ』を元に作られたロードムービー。
名優ショーン・ペンがプロデューサー、脚本、監督を兼任した。
ショーン・ペン、自分が若かったら主演もやりたかったのではないか。
私は彼のことは何も知らない。
いくつかの出演した映画の彼と、いくつかのゴシップの彼を知っているだけだ。
そのイメージを総合してついつい「彼らしい映画だ」と思ってしまった。
映画はとても面白かった。
最後の方の主人公の「気づき」には思わず涙が零れた。
当たり前で陳腐だと普段思ってたこと、言葉で、本で、聞きづてで、分かってたと思ったことが本当に「解る」瞬間があるのだと思った。
厳しくも美しい荒野の風景や、主人公を演じたエミール・ハーシュ、最後に主人公と暮らすハル・ホルブルックの演技も良かった。
「一体、何から逃げてる?」
「僕も、あなたに同じ質問を。答えはもう分かっているけど。」 -
大学を卒業したら親から離れよう、文明社会ではなくアラスカの自然の中に入ろう。信仰心に似た情熱と行動力で実行していきます。至る所で出会う人々との打ち解けた交流。留まろうとしない彼を見るうち、人生は旅であり、行き交う人も旅人なんだと突然思いました。自然をとらえた映像が美しい。文明社会も厳しいけれど自然も厳しい。人生はどこにいても厳しさから逃れられないのです。動機が親の背徳と偽善への怒りでなければよかったのに、この結末は痛ましい。ところで、“トランプ”って放浪者という意味があるのですね。
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やりすぎ。
自分の思い描いた美しい幻想に取り憑かれた青年。
幻想とは裏腹に、美しいなんて言えないくらい極端にブレていく姿はものすごく人間らしかった。
人生の真理に気がついても、それを経験しなきゃ虚しいよ。元も子もないよ。
もう一度やり直せるなら、彼は全く同じことをするのかな?彼が辿り着いた真理に従えば、たぶんもうしないんだろうな。
映画は観てる途中でちょっと退屈したけど、ひとり旅してものすごい孤独を味わった時の感覚がふと思い起こされてゾワッとした。 -
聴く所によるとこの主人公、アラスカで物凄く評判が悪いそうだ。
曰く「アラスカの自然を舐めるな!」。
ベストセラーとなった原作の影響で軽装でアラスカに行って遭難する人があいつでいると言う。
地元の救護隊はもうそういう無謀なバカにつきあってられないということなんだそうだ。
*以下、ネタバレ含む。
主人公は親への反抗心から物質文明を否定し、自分の力だけでアラスカで生きると息巻いて力尽きる。
それも自分の無知から毒性のポテトの根を食べて死ぬのだ。
バカここに極まりと言う感じである。
大体、金を燃やすほど文明を否定しているくせにメガネかけて本を読んでいるのだ。
それで自分ひとりで生きていいくとほざく。
メガネなしに本も読めないくせに。大体その本を書いたのは他人だろう。
思春期特有の自分探しがこじれ過ぎて死を招いたという物語なわけだが、人はひとりでは生きていけないということを教えてくれる。
幸せとは分かち合ってこそのものなのだ。
主人公がその事に気がついたのはクマでさえ見向きもしないほど衰え忌の際であった。 -
DVD
地位、金、そして家族、名前、全てを捨てアメリカ全土を放浪する旅に出た男の物語。
始めは家族や世間に対する男の傲慢で自惚れた考え方に腹が立ったが、旅の中での出会いによって段々と他人を受け入れるようになる描写は素晴らしいと思った。
ムースを撃つ場面が、印象に残る。
ムースを撃ち殺すことは出来ても、そこにはすぐに虫がたかり、やがてオオカミが肉を喰らいにくる。ちっぽけなひとりでの人間では太刀打ちできない、自然の大きな力を感じられる映画だった。 -
~★~ショーン・ペン監督の傑作だ~★~
原作はジョン・クラカワーの
ベストセラー・ノンフィクション『荒野へ』
恵まれた家庭で育ち、優秀な成績で大学を卒業した
クリス(エミール・ハーシュ)は、
ある日、家族に一言も告げず、ポンコツの愛車、
黄色いダットサンと共に姿を消し1人アラスカへと目指す旅に出る。
4ヶ月後、クリスは拠点住処にしていた
マジック・バス(不思議なバス)の中で
ガリガリに痩せ細り餓死していた。
その4ヶ月間のクリスの軌跡を妹のカリーンが
ナレーションで綴ります。
クリスは死ぬ前に気付きます。
「幸福が現実となるのはそれを誰かと分かち合った時だ」
この言葉を残してクリスは青空を見上げながら息を引き取る。
恵まれた境遇にありながらもクリスは”何かが違う”
と思いつつ生きていたんじゃないか・・・
自分探しの旅でこういう結論もあるのかと
思うと・・・切なかったな。
一緒に素晴らしい景色を見て過酷な旅をするそんな作品でした。
傑作だと思いました。 -
ノンフィクション「荒野へ」をショーン・ペン製作で映画化。
92年のアメリカ、恵まれた生活を捨てアラスカの荒野での生活を目指した若者クリス・マッカンドレスの物語。
「荒野へ」は作者であるジョン・クラカワーから見たクリス・マッカンドレスというものが肝であって、映画ではその表現はできない。しかしこの映画は、映画でしかできない映像や音楽での表現で「荒野へ」をロードムービーへと生まれ変わらせている。これはこれで素晴らしい作品だと思う。
実際のクリスは死ぬ前にカメラを天にかざし満足げな笑顔の自分を撮ったのだという。てっきり映画のラストシーンはそれだと思っていたのだが。。。
ノンフィクションの名作を見事に映画化し、間口を広げてくれている。
映画に感動した人は原作をぜひ読んでほしい。 -
書を捨てず荒野へ出よう。
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主人公の気持ちがすごくよくわかる映画でした。監督、いい仕事しましたね。人生にいい・わるいがあるとすれば、それは築いた富や名声ではなくて、自分らしく生きたかどうかなのかなと思ってます。誰かに敷かれたレールを歩きたいなら、それもあり。自分の好きにやっていくのが気持ちいいなら、そうすればいい。たくさんの人に自分の能力を認めさせたいなら、そんな目標も悪くないと思います。
この映画に出てくる主人公は、真っすぐ自分のやりたいことをやっている。だから、現状に少なからず我慢を強いられている人は、そんな彼が魅力的に映るのかなと。でも、きっと彼も完全に自由ではないんだろうけど。
僕はこの映画で、最後のシーンが心に残りました。主人公がこれまでの人生や大冒険を回想するシーン。それまでにやったことはたくさんあっても、思いだされる場面は人との交流があった場面ばかり。きっとみんなそうなのかなと思います。
世界中に、素晴らしい景色がある。何万年という時間をかけてやっと辿りついた今の景色。それはかつて存在していた何かが風化してしまった景色だったり、少しずつ積み重なって積み重なって深みを増した景色だったり様々だけど、心を奪われる瞬間を与えてくれる。それ自体は本当に素晴らしいことだし、これからも求めていきたいものでもあります。
ただ、実際にそこに行った後何年か経って覚えているのは、そこに一緒に行った人とやったことだったり、現地の人との会話だったり、どんなに素晴らしい景色よりも人との交流の方が強く思い出として残ってたりする。本当にフォーカスすべきは、一緒にいる人なんだろなと思います。一人で過ごす時期があってもいい。でも、最終的には誰と過ごすかってことを考えるべきなんじゃないかなと。一緒に過ごしたい家族や仲間が近くにいるなら、何やってても楽しいじゃん。その景色は、とびっきりの思い出としてきっといつになっても色褪せない。
そんな思い出を、僕は一人じゃなく、周りにいてくれる人たちと一緒に作っていきたいと思わせてくれる映画でした。 -
Now I walk, into the wild.
許すことができたとき、愛せるようになる。そのとき、君の周りの世界には神の光がきらめくだろう。
Happiness only real when shared. -
雄大で美しい自然。若者はそこで何を感じ、何を得るのか。自分の将来、両親、過去…考えさせられる作品だ。
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Happiness only real when shared
幸せは誰かと共有して初めて実現する。
自然の色彩の豊かさに感動した -
じわじわ来る映画。
十代の頃に観たかった…
とも思うけど、今からでも何か変われるんじゃないかって、励まされた気がする。 -
Into The Wild
深くそして永遠のテーマ。もし彼が原始の時代に生まれていたら、ソーシャルを作り出そうとしたんだろうな。
そして、Eddie Vedder は偉大な作曲家だと思う。 -
最高に素敵な映画だった。自分の生き方とか改めて、変えたくなる。新しいことに、チャレンジしたくなる。生活をいきなり変えるのはすごい勇気がいる。こんな行き方をサラッと出来てしまう男の人、カッコイイ!
みんなにお勧めしたい、本当にあったストーリーの映画。
旅をしていくなかで色々なの人達との出会い、語り、それぞれの思いや言葉に何度も号泣。
結末が衝撃的だった。 -
あいとはゆるすこと
しあわせとはわかちあうこと -
お金にも権力にも人間関係にも囚われない、ただ「究極の自由」を謳歌するために主人公は荒野へ歩き出す。男なら誰もが憧れるであろう一人旅&サバイバル映画。に見せかけたヒューマンドラマ。まぁTSUTAYAでは「ドラマ」のジャンルにあるし見せかけてるわけじゃないんだけどね。
構成はサバイバルとそれまでの旅が交互に展開されていく。サバイバルの場面では究極の自由に心踊り、旅の場面では人との触れ合いが温かい。そしてこれらを通して主人公は最後に一つの真理を導き出す。もう一度観たいと思える映画だった。 -
こんな生き方、かっこいい。彼のように自分に素直に生きていけたら、どんな最期であっても本望だと思う。
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私の思い描いているロードムービーとはちょっと違うけれど、静謐で、尚且つ滾るように熱い。
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東海岸の裕福な家庭に育った22歳の若者が家族に黙って家を出て、
数年後、アラスカの大地で餓死しているところを発見されたという実話をもとに映画化している作品。
物質文化を捨て、複雑な家庭事情から解き放たれ、
22歳の彼が求めた「幸福」の意味するところは、社会のルールからの逸脱、そして自由だった。
本作でつづられる2年の放浪は、
ヒッピーや孤独な老人とのふれあいや、
アメリカの大自然の美しさを描き、
多幸感に満ちたもののように私の目には映った。
自由の身になり、アラスカを目指す青年の姿は、
生の喜びにあふれている。それが印象深い映画。
*おまけ
監督はショーン・ペン。しびれる。 -
あぁもうこれ、どう言ったらいいのか。
彼が最後に見つけた「答え」。
それを私も心に刻みつけて生きようと思う。
手遅れになる前に。 -
ザ・ヒューマンドラマ。空撮使いまくった広大なアメリカの風景はナショジオレベルだしとにかく映像・音楽が素晴らしいが、やはり旅先での人びとの温かさはもう。これが実話だということにも一番驚いた。といいつつ家族や周辺の人びとを結果的に裏切っているという意味では主人公の選択が正解だったかどうかはわかりかねる。
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請求記号:12D063(館内視聴のみ)
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主人公の持つ文明社会から離れたい感覚、みた当時はわかる気がした。最後もなるべくしてなったというか、潜在的に求めていたんだろうな。
わかる人いたら教えてほしい謎だったカットが1つだけあって、物語の中盤で主人公がカメラ目線でポーズをとるのがどういう意図かわからないでいる。すごく映画から現実に突き飛ばされた感。 -
2年間アメリカ大陸を放浪し、最後はアラスカの荒野で遺体で発見された実在の青年を描いた作品。なかなか評価が難しい。が、面白いか退屈かで言えば、退屈だった。
時おりハッとさせられるようなセリフもあったし、この映画を絶賛する人がいるのも理解は出来るが、個人的には惹き込まれはしなかったな。 -
アメリカ映画、二時間半、やや長く感じた。
お次よろしければ、「酒とバラの日々」はいかがでしょうか。
お次よろしければ、「酒とバラの日々」はいかがでしょうか。
観ました!
ご紹介ありがとうございました。
『酒とバラの日々』は調べたら60年代の古い映画なんですね。
観てみます...
観ました!
ご紹介ありがとうございました。
『酒とバラの日々』は調べたら60年代の古い映画なんですね。
観てみます!