風と木の詩 全10巻完結(文庫版) (白泉社) [マーケットプレイス コミックセット]

著者 :
  • 白泉社
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感想・レビュー・書評

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  • テーマが多岐に渡っていて衝撃的な少女漫画でした。

    人間の想像力って自由に羽ばたけるものなのですね。

    地平が広い作品です。

    サディスティックな表現もあり、登場人物たちはけっこう良くいじめられているような気がします。

    性描写もまあまああるほうだと思います。

    ジルベール=美少年という図式があたまにできあがってしまっているので、もし現実のジルベールさんという名の人に会ったら悲しくなるかもしれない。

    美少年の存在なくして、この手の少女漫画はなりたたないんでしょうね。

    美しくて、遠いものの存在をあがめたいんですよね。

    現実の男性で、うつくしい男性ってそういないですしね~(失礼)

  •  最初は、おおお!? とみなぎる。
     今まで見た世界と違う物語展開。
     以前に「残酷な神が支配する(萩尾望都)」を読んだことがあり、一瞬似た題材?と思うのだけれど、「残酷な神が支配する」は、個人対個人なのに比べ、「風と木の詩」は社会の中の同性愛だなぁ……と。
     そうして、ジルベールの悪魔的魅力と背景設定は残酷なほど美しい。

     しかしながら、彼ら二人の過去編をそのまま見てしまうと……なんだか興ざめというか、うん。そうね……大変ね、と思ってしまう。なんだろう、ジルベールの不思議さは永遠にミステリアスでよかった。そんな気がしてしまいます。
     そしてエンディング。
     え……………あ。そうか、そーなりましたか……。そうね、ジルベールですものね。と思いつつ、なんというか、対話がなく、相手をおもんばかる(あるいは傷つきたくないから遠慮する)の繰り返しにちょっと切なくなったとも言える。
     二人はまだ若かった、と言えばいいのかもしれないけれど。

     結局、私にはジルベールの魅力はわかっても、セルジュとジルベールが惹かれあっているのかどうか……よくわからなかったのであった。恋愛オンチなだけかもしれない。

  • 読んだのは文庫版ではないのだけど(中公愛蔵版)。

    時々思い出して読み返す。
    これは「ホモ関係」の部分だけがクローズアップされがちだが、メインテーマはそれではない。
    少年が「支配」(親や学校や世の中のしくみなど)から脱しようとする姿を描いているのかな、と思う。
    それは誰もが少年・少女のころに少しくらいは経験している感情であり、闘いなのではないか。

  • 久々の再読。今読んでも古びることのない、常に新しくあり続ける物語だと思った。必ず誰かのための話になれるというか…。セルジュとジルベールの過去の話を挟むタイミングも絶妙。2人は環境が入れ代わっていたらどちらがどちらになっていても不思議のないくらい、見かけは違っていてもそしてジュールかパスカルが「火と水のように」異なると言っていたけれど、根本的なところが1本の幹から分かれた枝のように離れがたい2人ではなかったのだろうか。結末は切ない。セルジュはどこまでも男らしくて、ジルベールは美しく、そしてパスカルが良い人だった。それからオーギュスト・ボウ!すっかり忘れていたけれど、彼にもつらい過去があり、一番の元凶はオーギュの兄と養父母かもしれないが(あと兄の結婚相手のバカ女アンヌ・マリー)そのあたり同情はしたけれど、やっぱりサディストだ、ジルドレ野郎だ、オーギュのバカ!

  • 少年愛を代表する漫画。そして大好きな24年組のうちの一人。
    星五つ以外無し。読んで損はない。少女漫画を語るに、
    これを抜きにしてはならない。

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