ビフォア・サンライズ 恋人までの距離 [DVD]

監督 : リチャード・リンクレイター 
出演 : イーサン・ホーク  ジュリー・デルピー 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
4.03
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感想 : 195
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988135803467

感想・レビュー・書評

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  • 目が合いかけてはそらすあの時間。詩人が詩を朗読するところ、その後ちょっと男が嫉妬してるっぽいところ。詩人の「いいよ」の言い方かわいい。
    ”男は遊ぶこと(女と寝ること)を正当化するためにすごいこじつけや理屈を作り出す”、”女は男に保護されるのを嫌がるくせに何かあった時男が黙ってると責めるんだ”・・・
    自分がこの女の人ならこんな近寄られたら引くかもとか、そ、そんなすぐにキスするの・・、とか思ったけど、残り時間が少なくなってくるにつれてさみしくなってきた。別れる直前、もう会わないと言ったがやっぱりまた会いたい、そう言ってくれるのを待ってた、君も!?というシーンでうるうるあはは。待ってたんだ。

  • レストランで、互いに友人のふりをして
    電話をするシーンがよかった。
    あまりに違いすぎるふたりのラブストーリーで
    わたしにはロマンチックすぎたけど...

    たぶん半年後に
    2人は約束を果たさなかったんじゃないかと思う。
    約束をするまでが最上の夜の物語で
    いとおしい瞬間だったんだと思う。

  • U-NEXTにて視聴。

    電車の中で偶然出会った男女の一日限りの儚い恋物語。
    二人でウイーンの街を散策して、いろんなところに行くんだけど、行動や会話の中で感情の起伏が起こるけど、だんだん仲良くなっていって距離が縮まってくるのがいいですね。

    思わずこんな素敵な恋が出来たらいいなあと思うような作品でした!

    続編の「ビフォア・サンセット」「ビフォア・ミッドナイト」もあるそうで、観てみようと思ってます。

  • リチャード・リンクレイター映画体験は「スクール・オブ・ロック」と「バーニー」だけなので、こんな映画を見せられて驚いている。

    ヨーロッパ旅行をしているアメリカ人の男ジェシー(イーサン・ホーク)と、ソルボンヌに通うフランス人の女セリーヌ(ジュリー・デルピー)が電車にたまたま乗り合わせ、言葉を交わしたのをきっかけに意気投合する。
    ジェリーは翌日帰国するためウィーンで下車することになっているのだが、セリーヌもそこで途中下車することに。
    そして、翌朝日が昇るまで、2人はウィーンの街を遊歩する。本作はほとんど2人の会話だけで織り成されている。

    ある意味観光映画ともいえるかもしれないけど、なんとウィーンの街はまったく魅力的に撮られていない。たぶん意図してのことだろう。

    かわりに、この2人の主人公がかなり魅力的。
    ほんとうは繊細で弱いのに/弱いから、すぐに冗談で会話を混ぜっ返す、まだ少年のような一面を残した青年を演じるのにイーサン・ホークはほんとに適役。

    そしてなにより、ジュリー・デルピーという俳優の自然な演技がすばらしかった。どこかで見た顔だと思ったら、ゴダールの『映画史』でクリムトの絵みたいなショットで出演していた俳優だ。
    知的で、ちょっと背伸びをしたがっている、こちらも実は少女のようなあどけなさを隠し持った女性を演じているが、もはや演じているなどとはいえない。とくに笑い声がすごく良い。

    たんに恋愛映画とはカテゴライズしたくないくらい、若者の恋を描きながらもとても風通しの良い映画だ。ウィーンの石畳からたちのぼってくる夜気が肌に感じられるようだった。
    2人の別れは「明日」だと決まっている。しだいに高まってくる恋心をその夜気が冷まそうとする。

    日が昇ってから、朝の静寂のなかで別れを惜しむ場面が息を飲むほどの美しさだった。

  • * 特に何が起きるわけでもなく二人の会話をずーっと撮っていくという、シンプルなのに独特の世界観がある映画だった。正直見る前は所詮恋愛映画だし…みたいな感じだったけど惹き込まれた。
    * これって凄い細かいところまで作り込んだ脚本があって結構撮りなおしたりしたんだろうか。それとも役者二人が凄くてアドリブとかも結構入ってるんだろうか。気になる。
    * 一夜限りだから、ゲームだから、みたいな感じでできる「どっちがセンスあるか合戦」のような長い恋人同士ではできないような会話がいい。お互いかなり恥ずかしいことを言いつつ、それでも最後までカッコつけてはいる、みたいな空気感。
    * 最初の電車から連れ出す口説き文句がいい。てかこの映画見た後に一人旅してる奴らの中で「before sunrizeって映画があってだな…」って始める口説き方がそれなりに流行ったりしてないのだろうか…w
    * そして女の子が圧倒的にかわいい。

  • ひそかにずっと好きな映画です。
    こんな青臭い映画を好きだとは
    照れくさくて人には言えないのですが。
    カメラワーク、音楽、人物、ストーリー、ひたすらロマンティックで美しいです。
    後々が残念な事になってしまいましたが、この映画は本当に素晴らしい。

  • レンタルDVDで鑑賞。

    「距離」と書いて「ディスタンス」と読む。列車で出会い、一緒に降りてブラブラデート。こんな恋愛、今でも憧れます。

    終始、二人の会話を楽しむ作品だけど、それが本当に秀逸。哲学的だけどシンプルな内容。こんな会話できたら本当に素敵。彼女がイーサン・ホークと一緒に列車を降りた理由・心境がこれまた良いんだ。ああいう風に感じてもらって恋愛に発展させたい。

    あんなにたくさんのこと話してたのに、最後まで言えなかった大事なこと。難しいんだ恋愛って。憧れのすべてが詰まった作品だ。

  • 2012/06/21

    列車で少しだけ話して、何となく気が合ったから途中下車。
    それからお互いのことを少しずつ話しながら街を歩く。ただそれだけの、シンプルなおはなし。でも
    どうしてこんなにも胸に来るの。
    本当にアクションやトラブルなんかはなく、ただ初めて会ったお互いの話をして、食事して、少し遊んで。



    --好きなシーン、セリフ--
    ・ジェームスの「行こうぜ!」って感じのジェスチャー
    ・「あなたの悩みは?」「君の存在」
    ・観覧車、夕焼けの中、「私にキスしたいの?」「Yes」美しいキス
    ・「Stardust!みんな星屑」
    ・「私を見つめる目が好き、少年のようなキスをするの」
    ・コーヒーショップにて、相手を友人と見立てて電話ごっこ。本音を曝け出して、笑いながら喋りかける。
    ・船上で交わす、握手
    ・ワインとグラスを盗んじゃう
    ・芝生の上で月を見ながら、最後の数瞬を大切に語らう。
    ・迫り来る早朝 「朝までのいのちなんだ」
    ・「電車を降りた時から寝てもいいと思っていた。でも、今じゃもう分からない」
    ・「写真を撮りたいんだ」といって、じいっと互いの姿を目に、心に焼き付ける。そしてそっと抱きしめあう。住所も電話番号も聞かず、半年後にここで会おうと約束して、さよならを…



    --会話する、歩く、それだけ--

    本当にこれだけで成り立っているこの映画
    BGMもなし、カメラの余計な動きも無し、修羅場も、特別なトラブルも、何もない。
    ウィーンの町並みと、二人の会話だけ。最早ドキュメンタリー。
    でも、それがこんなにも切なくて、胸に迫り来るものになるなんて思わなかった。
    一番最初、ジェームスがセリーヌと束の間の散歩を提案したときに
    「君は未来に結婚する。じきに相手をイヤになって、昔のかつて出会った男たちのことを思い出す。その時の何でもなかった自分をこれから作るんだ」みたいなことを言うんだけど(印象的なセリフが「未来から現在のタイムトラベル!」)
    実際にそうなってしまったね。忘れようも無い熱い熱い情熱
    ただそれだけだけど、それ以上無い幸せに包まれてしまったのね。

    二人はきっと目が合った瞬間に恋に落ちていたんだろう。
    列車から降りた時に、セリーヌは「抱かれてもいい」と思っていたし、多分ジェームスも最初はそう思っていた。ただの旅の恥は掻き捨てが、それまでの生涯で一番大切な人になり、一番大切な夜になってしまった。それこそ、キスだけで満ち足りるような。
    お互いに見つめあったり、触れ合ったり、会話だけじゃなくて、全身で相手を求めている。セックスなしの、もっとこう、精神的根本的な部分で、限られた時間の中で求め合っていた。
    ただ見つめあったままで結ばれる。
    すごくすごく、素敵だわ。

    男性と女性の対比も会話の端々に出てきて、それこそ「男と女は同じだけど違う生き物だ」っていうのも、すごくよくわかってそこがまた面白いのかもね。でも、逆転している…のか、私の感性が違うだけなのかはわからないけれど、論理的かつロマンチストなのは男、情熱的でかなり攻め込んでいるのが女みたいなかんじ。



    --それでも朝は来る--

    お互いのことをほとんど知らない中、短い時間でとにかく喋ってゆったりと歩いて、少しハメを外して。
    お互いの思いや本音を包み隠さず全部曝け出して、何度も何度も繰り返し情熱的なキスを交わす。でも、どんどん夜明けが近付いてきて、二人にも寂しさのかげりが。
    朝が来たらもう二度と会えない関係
    一晩だけの恋人でいようっていう関係
    割り切っていたはずなのに、どんどん相手を愛してしまって
    こんなにも美しい夜はなかったし、大切な時間は無かった。恨めしいけど素敵な朝がもうすぐやってくる。

    朝が来て、二人はそれぞれの帰路に向かう
    半年後にまた会おうという約束を交わして。
    住所も電話番号も知らせずに。
    最後の「bye」を交わして、もう振り向かずに旅立つ。

    たった少しの時間が、こんなにも輝かしいものになるなんて。


    そして、エンドロール前
    夜に歩き回った数々の場所の朝の風景が、鮮やかに映される。
    二人が話しながら歩いて、時々抱きしめあってキスをした風景
    静かな朝の様子だけで、胸に迫るものがあった。
    かけがえの無い時間だから、こんなにも美しいものになるんだろう。



    --9年後--

    この「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」は1995年の映画。2004年には「ビフォア・サンセット」という9年後の二人を描いた映画が公開された。そう、実際の年月と同じだけの9年を経ての作品。
    まだ続編は見ていないけれど、気になったのでトレーラーは見た。それが、今作のエンドロール前、先に述べたように、二人が歩いたウィーンの街並みの「今」なんだ。それだけでもう、すごくすごく続編が見たくなってしまう。
    これは続きも絶対に見なくちゃね。



    情熱的なキス、お互いの全てを笑いながら話す散歩
    タイムリミット
    それだけでもこんなに胸に迫るものがある。
    素敵な、素敵な映画でした。

  • 半分観てしばらく放置していたのに気付いて最近最後までやっと観た。
    この映画を単純に恋愛映画と捉えて良いものなのか迷う。
    2人の知的で、いやらしい話をしていても気品が漂っていて、きっと字幕ではとらえきれていない個所が沢山あるんだろうなぁ、と思いながら観ていた。面白かった。
    出逢ってから意気投合して、遠慮せずに意見の言い合いが出来る異性を見付けたらそりゃ恋に落ちるわ!
    別れるギリギリまで言い出せない臆病な2人がもどかしく、でも素敵だなって思った。自分ではなく、相手のことを思って言い出せなかっただなんて、そういうところを観ているとあの知的な会話をしていた同一人物とは思えなくて、可愛らしい。
    割と短めな時間なのに、濃密な作品でした。

    夜の間中、パリをひたすら歩くなんて憧れる。

  • 電車でたまたま出会った2人が、オーストリアの町をぶらぶらとあてもなくデートしながら徐々に自分のことを話し出し、街中で妙な人たちに絡まれたり、パフォーマーにからんだりしながら、2人の距離を縮めつつ、2人はたまたま海外から来ただけの旅人だからそれぞれの故郷にかえるために時間がなくなっていく。近づく距離と、意識しなきゃいけない本当の距離とを時間が引き離していこうとするお話。

    映画はいつも字幕で観る方だけど、吹き替えで見た。

    続きがあるらしいことを知っててみたので、なんともいえないけれど、自分のことを正直に話して、まともに受け止めてくれるのって、初対面であんまり知らない上に惹かれあっているからこそできることなのだと思った。あんまり切なさとかキュンキュンしたりするようなことはなかったなぁ。

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