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- / ISBN・EAN: 4988135829665
感想・レビュー・書評
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2010年公開。
自意識過剰のダメ男、
百瀬と恋人の佳代は
同棲して2年だが
最近マンネリ化して
ちと倦怠期気味。
そんなある日、
佳代の妹で
中学3年の桃が
夏休みを利用して
遊びに来ることに…。
ひと夏を3人で一緒に暮らすうちに
下着姿でウロウロしたり
開けっ広げな
今どきな中学生・桃の奔放な魅力に
アホウな百瀬は
次第に惹かれていく…。
いやぁ〜
これは面白い(笑)
いかにもな低予算映画だけど、
『机のなかみ』
『純喫茶磯辺』の新鋭・吉田恵輔監督の
オリジナルにこだわった
リアリティあふれる脚本と、
極力説明を省き
会話と長回しを多用した映像だけで
引っ張る手腕は見事です♪
誰もが共感できるであろう
それぞれダメダメな3人を演じた
絶妙な主要キャスティングにも拍手。
中学生の女の子に翻弄される
30男・百瀬には
『青い春』
『パッチギ!』
『ROOKIES』の
高岡蒼甫。
今まで強面な役が多かったけど、
実は彼は
これが素なんじゃないかと思えるほど(笑)
情けない役がピッタリ。
バカだけど
憎めない男を好演してます♪
そして姉の彼氏を誘惑する中学生・桃に
元AKB48の小野恵令奈。
この映画を観るまで
全く存在を知らなかったけど、
いやはや百瀬でなくとも
こんな子がいたら
ドキマギするでしょ〜(笑)
彼女も自然体でいて
ホント末恐ろしいほどの
見事な小悪魔っぷりを見せてくれます。
なんとも可哀想で見てられなかったのは、
彼氏に嫌われる行動ばかりとってしまう
ちょっとイタい女の子佳代を演じた
『お引越し』
『私の青空』の実力派、
田畑智子。
この佳代の行動が
ホンマ怖い(笑)
別れ話が出たあとも
引越し先の家探しだして
勝手に合鍵作って(!)
会いに行ったり、
部屋掃除したり、
しつこく電話したりと、
どうしようもない不安と焦燥感から
自分自身をコントロールできない様が
なんとも憐れに思えてきます(≧∇≦)
しかしラストに見せる
なんとも言えない素晴らしい笑顔に
女優魂を見ました♪
田畑さんやっぱ上手いです。
好きになるのは簡単。
好きでいるのは難しい。
恋愛における男女の
愚かさ、切なさ、イタさを
ホラーギリギリで描いた(笑)
傑作です。
誰もが他人事ではなく、
自分に当てはめて
考えさせれますよん☆詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
男って、男って、バカー。という映画(^_^;)
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予想以上におもしろかった。
かっこうつけてんのに全然かっこよくない百瀬とか、彼氏一筋な佳代とか、訳わかんない行動しちゃう桃ちゃんとか、他にもあやしいマルチ商法のおっさんとか、キモイ仕事仲間とか・・・。
あるある!って人がたくさん出てきて多分コレは日本人だから分かる笑いなんだろうけどそこが面白い。
百瀬演じる高岡蒼甫がうまい!!!
正直あんまし好きじゃなかったんだけども、これは演技力なのか地なのか、ばかで、センス無いのにカッコつけてて、ヤンキーぶってて、実は周りからうざがられているイタ~~~イ男をものすごくリアルに演じていました。
個人的には桃ちゃん役の小野エレナもはまり役で、舌足らずなあのあどけないしゃべり方とか、何考えてるかわかんないとことか、あの年代特有の感じがものすごく出ていてちょうどいい。
中学生くらいの女のこって多分皆少なからずあんな感じで、桃ちゃんの場合は好きな先輩に振られて、なんとなく人恋しいまま好きでもない身近な男の人に何となくルール考えずに近付いちゃったってな感じ何ではないかと思う。
勿論姉の立場からしてみたら許せない行動の数々だけど、本人ははどんどんその気になってく百瀬の同行を面白おかしく弄んでいたわけでもなさそうだし、お姉ちゃんの彼だからっていうポーズもあって絡んじゃったように見える。
実際百瀬がお姉ちゃんと別れたと聞いたとき初めてぞっとして引いてしまってその後は・・・・。
桃ちゃん自身、若すぎてよく自分の気持ちとか行動とかあんまり考ない行動が結果小悪魔的となってしまったんだけど、私も妹側なのでああいう中途半端な感じとか昔、何となく覚えがあって妙に桃ちゃんに納得してしまった。
佳代に関して言えば、女性から見たら世話好きで一途な可愛らしい女性だな~って思うけど、趣味:彼氏みたいな女の子はアラサーだとちょいとイタイ。
お友達なら絶対叱ってる!
でも彼女が作る料理とかが妙においしそうで、世話焼きなところとか、めんどくさくてうざいけど、なんだか居心地良くて一緒に居ちゃう百瀬の気持ちが分かる。
しかし後半は正直ホラーです(笑)
丁度良い頃合で百瀬を脅かすストーカー具合。こんなにまではやりすぎだろ~と思ったうちのビデオ録画の映像のシーンは爆笑。
でも観ていると怖いんだけど佳代のストーカー行為って真髄が母親の愛みたいで、最終的にはなんだか佳代って憎めないな~と思ってしまった。
この物語に出てくるみんな本当に中途半端。
いけてない人間たちが繰り広げるイタイお話。
でも人の振り見て我が振り直せ。
気付かずに自分もイタイ人間になっているのかも。
何かが欠けたみんなが必死で誰かで補おうとする
愚かでで痛くて、愛すべき3人のいけて無い「三角関係」の物語。
宣伝のほんわかな3人のスリーショットのイメージは見事に裏切られます。
おもしろかった★ -
もっとユルい感じの映画かと思ったら中盤からいろいろ大変な展開になっていく。
完全なハッピーエンドではないかもしれないけど少し前向きなラスト、っていうのは「純喫茶磯部」と少し似ているかも。 -
男ってバカ。でも結局は、女もバカ。み〜んなバカ。
なんか途中まで自分を見ているかのようで、痛々しかったわ。
なんかもう、素晴らしい女優さんだなぁ、って感じた。 -
AKBの子、かわいい。
でも、天然なのか計算なのか、
あんな子が近くにいたらこわいね。
それと、田畑さんの演技が上手。 -
この間観た『犬猿』と、昔観た『純喫茶磯辺』がよかった吉田恵輔監督の旧作。
これもよかった。高岡蒼甫のクズ男っぷり、田畑智子のイタイ女っぷり、小野恵令奈の魔性のロリータっぶり……どれも絶妙。面白うてやがて哀しい佳編。 -
「ヒメアノール」が良かったので、吉田恵輔監督作品を何本か観てみたら、ほとんどは駄作だったけどこれは当たり。
「銀の匙」とか「純喫茶磯辺」とか「バシャ馬さんとビッグマウス」とかハズレが続いたけれど、もうとことん観てやろうとこちらも意地になって立て続けに観てきた。その甲斐があった。
最後の三人の視線のやりとりが何とも多義的で、もどかしくて良かった。
あとは「麦子さんと」を残すのみ。その結果やいかに。