- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4907953029743
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
寝る前にこの映画を見たら、ざわざわして夜うなされてしまった・・・。
心に傷を負ったヤクザと少女の交流というと「レオン」みたいな話かと思いきや、あんな心温まる(?)話ではなく、2人の抱える家庭状況の悲惨さは救いようがない。このドロドロした「恨」は韓国映画の真骨頂。
借金の取立てをしている主人公が「今日でこの仕事やめるよ~」「甥っ子の学芸会を身に行くんだ~」と言う時点で死亡フラグが立つわけで、ここでしらける人もいそうですが、残された人たちのラストシーンでの笑顔を見ると、彼が不幸と暴力の連鎖を断ち切るために我が身を犠牲をしたのでは、と思えてきます(2人が恋愛関係になかったことにも救いがあります)。とはいっても、彼は新たに1人の凶暴な男を目覚めさせてしまっているわけで、不幸と暴力の連鎖は続いていることが示唆されます。この終わり方には胸がざわざわします。 -
☆☆☆☆
-
劇場でも見たけどやはり素晴らしい
-
すごくよかったと思う。
ヤクザというかチンピラと、女子高生が次第に邂逅していく物語が個人的に好きなのもあるが、何よりも演者さんが本当にみんな素晴らしい演技をしていた。
主人公・サンフンの中にある憎しみや悲しみ、そしてどうにもできない寂しさと愛しさがすごく胸を打った。
家族へのどうにもならない憎しみと愛情がないまぜになって、葛藤の先の葛藤を生み出していたと思う。
ありきたりなストーリーといえばそうなのかもしれないけれども、すごく泣けたし、表現が本当に良かった。 -
どんなに憎んでも憎みきれない存在と行き場の無い怒りや悲しみの表現がリアル。
絡み合う因果応報の先がドラマチックで観終わった後は深いため息が出た。
良い映画を観ました。 -
韓国のわめいたり、号泣したり、暴れたり、狂ったりする映画がまたぞろ文明社会で賞賛を浴びていると苦々しく思い公開時はまったく見る気がしなかったけれど、実際見てみたら素晴らしかった。
主演はどこの演技上手なヤクザを拾って来たのかと思うぐらい、ヤクザ者の役柄がはまっていたが、ヤン・イクチュン監督本人と知りさらに驚く。
親の暴力により大変不幸な家庭環境で育ったヤクザ者の主人公が、“理解者”らしき女子高生の友人を得て、ヤクザ稼業から足を洗うと決意するも、時すでに遅し、主人公がばらまいた暴力、怒り、呪いの種は、彼自身の首を絞めることになる。。。という話。監督は地方の映画学校出身で、長編第一作目。これだけ洗練された作品を撮ってしまうとは、ちょっと信じられない思いだった。凡百の韓国映画との違いは何だろう。。。娯楽性がありながら、概要を限りなく抽象化できるところかなと思った。 -
家庭内暴力と暴力の連鎖がテーマになっているため,バイオレンスシーンが多い.ただ,それは暴力に対する嫌悪を引き起こすという意味で成功しているのかもしれない.「殴るヤツは自分が殴られると思っていない」という主人公の台詞は,この映画のハイライトだろう.