レナードの朝 [DVD]

監督 : ペニー・マーシャル 
出演 : ロバート・デ・ニーロ  ロビン・ウィリアムズ  ジュリー・カブナー  マックス・フォン・シドー 
  • ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2010年11月24日発売)
4.19
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本棚登録 : 959
レビュー : 133
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4547462073471

感想・レビュー・書評

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  • 色々なことを考え、始終泣きながら見終えた作品。そして見終わってすぐに2回目を見て、また泣きました。

    1969年夏。慢性神経病患者専門の病院に赴任した、人付き合いが極端に苦手ながらも優しく、真面目な医師のセイヤー。
    病院には、子供の頃に嗜眠(しみん)性脳炎を患い、その後、一種の植物状態となって30年が経つレナードがいました。
    レナードの唯一の家族である老いた母親の同意を取り付け、パーキンソン病の新薬を彼に投与するセイヤー。

    投薬を続けたある夜、レナードは体の機能を取り戻し、目覚めます。
    彼は、失われた30年を埋めるかのように、友人となったセイヤーと街を楽しみ、また、とある女性にほのかな恋心を抱きます。
    レナードと同じ症状の患者たち20名にも、新薬を投与したところ、彼らもレナード同様に目覚め、取り戻した生を楽しみます。

    しかし、一足先に回復していたはずのレナードに、副作用の症状が現れ始めます。
    一度は取り戻しながら、再びゆっくりと失われていく体の自由に苦しみながらも、自分の症状を、自分や他の患者のためにもセイヤーに記録するように頼むレナード。
    そして冬になり…。

    患者たちを救おうとして結局は叶わなず、一度は患者たちに希望を与えながら奪ったと思い詰めるセイヤーの抱える罪悪感や悲しみ。
    一度は体の機能を取り戻した患者たちの、数十年の失われた人生の長さを噛みしめる時のつらさ、目覚めたことへの喜び、元の不自由な世界に戻っていくことへの不安や悲しみ。
    それをずっと見続ける家族の葛藤。
    そして、それでも残る幸福な記憶や、人生の大切さを知るセイヤーの姿などに、色々な感情が押し寄せて、ずっと泣きながら見終えました。

    なんといってもすごいのは、レナードを演じるロバート・デ・ニーロ。変化し続ける体の機能と意識に伴う、表情や動作の微細な変化を、魅入ってしまうくらい見事に表現しています。

    特に、目覚めた後のレナードが髭を剃ったり歯を磨いたりする日常を捉えたシーンのカメラのアングルや映像のつなぎ方に、ドキュメンタリー的な要素が織り込まれているのですが、あまりに見事過ぎて、本当にドキュメンタリーなんじゃないかと勘違いしてしまうほどのリアルさです。
    もちろん、セイヤー医師を演じるロビン・ウィリアムズの抑えた演技も見事です。

    実話をベースにしたお話ということもあり、ラストは決して幸せな結末ではないですが、それも含めて見てよかった映画だと思いました。

    • nejidonさん
      hotaruさん、こんにちは♪お久しぶりです。
      感動がしみじみと伝わってくる、丁寧なレビューですね。
      私も懐かしく思い出しながら読みまし...
      hotaruさん、こんにちは♪お久しぶりです。
      感動がしみじみと伝わってくる、丁寧なレビューですね。
      私も懐かしく思い出しながら読みました。

      納得がいかないのは、こんなにも素敵な俳優さんだったロビンが、
      何故自らの命を絶ってしまったのかということ。
      ひと言相談してくれれば・・と、どれだけ思ったかしれません。
      レビューには無関係でしたね。すみません。
      去ってゆく彼女を見送るシーンがあまりに切なくて、号泣したのを覚えています。
      2017/03/31
    • hotaruさん
      nejidonさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
      本当に、ロビンの自殺は悔やまれますよね。
      私も、見送りのシーン大好きです...
      nejidonさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
      本当に、ロビンの自殺は悔やまれますよね。
      私も、見送りのシーン大好きです。
      2017/04/02
  • 2015年7月21日観賞。「嗜眠性脳炎」により生気を失ったレナードはじめ患者たちは、セイヤー医師の推進した新薬により劇的な「めざめ」を体験するが、やがて…。実話をベースにした映画と知って驚いた。レナード演じるロバート・デニーロの、症状の悪化に悩まされてからもそうだが病院の外でまぶしさに目を細める表情やポーラを見送る表情はとても「演技」には見えない、どれだけの観察・シミュレーションを繰り返した結果なのだろうか…冴えないが誠実なロビン・ウィリアムスの医師も抜群の相性。セイヤー医師が自問自答する通り、彼は患者たちに希望を与え奪っただけかもしれないが、患者の周囲の人々には生じた変化は消えるものではなく、それは「よいこと」であったと思える。ダンスのシーンは思い出しただけでも泣ける。

  • 実はをもとにした映画なので、ラストは予定調和にハッピーエンドとはいかなくて切なかった。
    映画を観た後この「眠り病」たる嗜眠性脳炎について調べてみたが、原因も治療法も未だにはっきりわかっていないらしい。どうやら患者は1920年代にインフルエンザに感染したらしいという共通点はあるようなのだが、しかしインフルエンザが原因なら世界中で毎冬にこの病気の発症者が大量に出てもおかしくないのに、そんなニュースは聞かない。不思議な病だ。

    さて、この映画の見どころは何といっても出演者の演技力にあると思う。特にレナードを演じるロバート・デニーロの演技には脱帽。雰囲気から表情から目の動きから何から何まで、本物の患者を目にしているかと思った。
    それにしても物語は中盤は希望に満ち溢れていて、観ていて幸せだった。終盤は観ていてつらかった。レナードが悪化する自分の状態をビデオカメラで撮れとセイヤー医師に言う表情は忘れられない。
    「撮れ、そして学べ、僕のために」(うろ覚え)
    これで治療が成功したといかないところがノンフィクションのつらいところだ。

  • ロバートデニーロの演技に圧倒されました。彼女とのダンスシーン、窓から去って行く姿を見送る顔、泣きました。ロビンウィリアムスは、笑顔が優しい。とにかく二人の演技に魅了されました。

  • オリヴァー。サックス博士の「レナードの朝」の映画版。
    嗜眠性障害を抱えたレナードをはじめとする患者が、L-ドーパという薬の投薬により、その眠りから覚めたような、奇跡が起こった実話。

    実話ゆえに、必ずしもハッピーエンドではない。だからこそ、医療従事者の苦悩や喜び、病気と闘う患者の内面の苦しみがよりリアルに伝わります。そして、原作を読んだ上で見たのですが、ロバート・デ・ニーロの演技は圧巻。本当にすごい。一人の人間が嗜眠性障害に苦しみ、目覚め、そして再び眠りに落ちて行くその様を、見事な演技で表現しています。
    この映画を見た人はぜひ原作の本も読んで欲しい。どれほどこのロバート・デニーロが役作りに研究をしたか、そしてその結果としてのこの素晴らしい演技なのか。
    本当に感激しました。文章で伝わらないものがすべてあったような。絶対に観てほしい。

  • セイヤー医師はひどいことを言われても、どうしたらいいのか分からないものにぶつかっても、どうせ他人事だなんて言わなかった。一緒に頑張ろうといった。
    そして、それにレナードは応えて毎朝自分が自分で居て、生きていけるように、他の人もそうであるように、これから先苦しんでいく人も同様であるように、尽くした。
    「眠るのが怖い。また遠くへ行ってしまうような気がして。」というセリフは心を打つ。
    私は、きっと患者はいつかまた何処か遠くへいってしまうことを察していたのかも知れないと思った。失われた時間を取り戻すように、自分が自分であり、生きているということを楽しむ姿の裏に、限られているであろう時間を精一杯に生きる姿があったと思う。
    レナードの母の話で、子どもが健康に生まれて来て普通だと思ったといっていた。私も、自分がこうしてここにいるのは普通だと思っている。だからこの映画がその当たり前にすっと切れ目を入れて有ることの難しさを、有り難みを、感じさせてくれる。
    多くの人に見てもらいたい映画でした。

  • 1990年 ペニー・マーシャル

    慢性神経系患者の病院に就職した主人公セイヤー医師の実話を元にしたお話…と書くだけで苦手な人は苦手な話だろうな、と思う。
    実際冒頭数十分はそういう病院の患者さんの描写が強いので見てて辛くなる人は多そう。ただロビン・ウィリアムズが
    医者役と言う事で少しだけほっとして見られる部分もある

    この映画での見所はなんと言ってもロバート・デニーロだろう。彼の演技力はハッキリ言って目が離せない

    まず何が凄いって患者達が生活する区画に割と早い段階でデニーロが映っているのにそれがデニーロだと気がつかない。
    この映画の時点でとても有名な俳優であったはずの彼がそのオーラを消し、存在感を消して患者として存在している

    その後治療を受け一旦回復に向かい、その後段々薬が効かなくなって行く流れは本当に…患者そのものにしか見えない。

    この人本当演技の化け物なんだなって思った
    凄い。割とトリッキーな演技の印象と言うとロビン・ウィリアムズの方が強いけれど、この映画でのロビン・ウィリアムズの方が役柄も合わさって凄く抑えた演技をしている。それも印象的。

    映画のストーリー自体は実話を元にしていて、映画の中でセイヤー医師が行った投薬治療は現在の医療的倫理感で考えれば批判を食らって当たり前の内容なんだと思う。

    でも…と言う言葉が続くけれど
    じゃあ起こさない方が良かったのか。(批判される内容とは言え)治療なんかせず彼らを庭で介護しているだけでよかったのか
    彼らは一生眠っていたかったのか

    と言うテーマの答えは鑑賞者も当事者も誰にも出す事は出来ない難しい問題なんじゃないだろうか。

    文句を言う事も、希望を患者に押し付ける事も、簡単だけれど彼らが意思を持って生き返った時周囲は混乱し自由を奪おうとする。
    生きてる人間の強烈なエゴの様な物を感じさせられる映画

  • 9歳ごろ、レナードは手の震え、眠りの長さの症状が出てきた。
    30年後に舞台は移り、レナードは脳外科の閉鎖病棟に入院していた。そこの患者は仮面を張り付けたような無表情で毎日ただベッドに寝ているか車椅子に座っているだけ。ボールが飛んできたとか特定の音楽に反応して運動を初めてる。
    今まで研究医で臨床経験のないドクターのセイヤーが脳神経に異常のある患者に挑んでいく。

    大脳基底核では、錐体外路系に属する中枢として、運動調節を行う。大脳皮質及び中脳の黒質などからの入力を受け取り、視床下部を経て大脳皮質に出力を送り出す。基底核に病変があると、錐体外路症状とよばれる筋緊張の異常や不随意運動が見られる。


    レナードは嗜眠性脳炎の患者だったがパーキンソン病に効くL−ドーパを処方した所、自分の意思で立ち上がり、普通に歩くことが出来た。
    その後、躁鬱状態も経て段々と薬が効かなくなり、手の痙攣も大きくなっていく。

    レナードがドクターのセイヤーに言う、「病気なのは僕らではなく君らだ。仕事ばかりで結婚もしてなく孤独な君だって眠っている状態じゃないか」には、ハッとさせられた。

  • 久々の視聴。デニーロの演技力モンスターぶりには度肝を抜かれます。回復したとき、病気がもどったとき、そのときどきの彼の表情やしぐさが印象に残ります。

    ただ、この映画の感動ポイントがどこにあるのか、ちょっと難しい。病気に苦しむ人間の物語なのか、支える家族の物語なのか、治療に悩む医師の物語なのか。おそらくそれの全部なんでしょうが、うーむ・・・。

    ラストでロビン・ウィリアムズが自分を支えてくれた看護婦に近づく場面、この残酷な物語に救いをもたらそうとしたのか、この「とってつけた感」はあまり感心できないなぁ。

    ただ「アルジャーノンに花束を」を先に読んでいなければ、本作に素直に感動する可能性はあったかも。

  • 他の方も書いているが、ロバート・デ・ニーロの演技がとにかく凄い。まるで本当にこの病気にかかっているんじゃないかと思える位、細部の表現や患者の変化を演じ切っており、それが画面から臨場感を持って伝わってくる。

    それだけに、この物語の悲劇がより胸に迫るものとなっている。これが実話を基にした映画だというのでなおさらそう思う。

    この映画を観るまで、こういった病気があったことも知らなかったので、為になった。そして、当時の精神病棟の状況や患者に対する扱いを顧みて、人が人として”生きている”とはどういう状態なのかというのを改めて考えさせられる作品となった。

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