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- / ISBN・EAN: 4523215056212
感想・レビュー・書評
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2010年 日本 112分
監督:石井裕也
出演:満島ひかり/遠藤雅/岩松了
佐和子(満島ひかり)は上京して5年目、5回目の転職先でもやる気なし、5人目の彼氏はバツイチ子持ちの新井(遠藤雅)で、流されるまま張り合いのない毎日を送っている。しかし郷里の父親が入院し、実家のシジミ工場を継いでくれと叔父(岩松了)から連絡が入り、母亡きあと父親と確執のあった佐和子は乗り気ではなかったが、新井は勝手に仕事を辞めて田舎暮らしを提案、強引に話を進め、新井の連れ子の加代子と三人で佐和子の郷里に帰ることになるが…。
ちょっと疲れてるときに見はじめたので、序盤はヒロインの彼氏の新井に相当イライラした。自己中なのに優柔不断で無責任、父親としても役立たず、男としての魅力もゼロ。なんでその男とつきあってるの?と佐和子を問い詰めたかった(笑)自己評価の低い佐和子は、こんな自分にはこの程度の男しか釣り合わないという、妥協というか、卑下する気持ちが強い。それを正直に相手に伝えて開き直ってるところは好きだった。
田舎の狭い人間関係は辛い。実は18歳で駆け落ちで家を出ていた佐和子の評判は地元では最悪、工場のパートさんたちも佐和子に冷たく当たる。さらに、昔、佐和子に彼氏を取られた幼馴染が新井を誘惑して連れ子放置で駆け落ちするにいたり、しかしなぜか佐和子は奮起、自分は中の下の女、それの何が悪いと、朝礼で演説をぶちかまし、パートさんたちの心を掴む。そこから終盤にかけての30分くらいは痛快、ストレスなく楽しめた。
満島ひかりはとにかく可愛い。そしてやはり抜群に芝居が良い。彼女が泣くと、一緒に泣いてしまう。「新しいお母さん」ネタの一連のエピソードは良かったなあ。中の下でも、だからこそ頑張るしかない。メッセージも真っすぐで良かったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どん底からはい上がってゆく人たちが繰り広げるおかしくていとしい人間ドラマ
見どころ
石井裕也監督の商業映画デビュー作。世相を鋭く反映させた演出力で、逆境に立ち向かってゆく人たちを独特のユーモアを交えて描いている。主演は実力派女優・満島ひかり。
ストーリー
仕事も恋もダラダラと妥協した日常を送る派遣OL・佐和子。そんな彼女にある日突然、父親が病に倒れ、余命わずかだと知らせが入る。一人娘の佐和子は、水辺の町にある実家に帰り、しじみ工場を継ぐことに。その工場で働く人たちはみんなくせ者ばかりで…。
ここがポイント!
遠藤雅、志賀廣太郎、岩松了ら個性派俳優が共演。 -
【木村水産 社歌】
上がる上がるよ消費稅
金持ちの友達一人もいない
來るなら來てみろ大不況
その時ゃ政府を倒すまで
倒せ倒せ政府
シジミのパック詰め シジミのパック詰め
川の底からこんにちは
一度や二度の失敗と
駆け落ちぐらいは屁の河童
駄目な男を捨てられない
仕事は基本つまらない
中の下の生活
所詮みんな中の下
楽しいな 楽しいな
シジミのパック詰め シジミのパック詰め
川の底からこんにちは -
社歌に笑った。なんだこの社歌。
18歳で駆け落ちをして田舎を飛び出したもののすぐに男に捨てられ、その後も3人ほどの男に捨てられ、派遣社員として企業に勤務しているものの仕事もうまくいかずにバツイチ子持ちの男と付き合っている主人公が、父の体調不良をきっかけに、実家のしじみ工場を継ぐために彼氏と彼氏の子供のかよこちゃんと3人で実家に帰り、人生の再建と工場の再建に奮闘する姿を描いた作品。
実の子じゃないからできたことだろうけど、かよこちゃんをお子様としてじゃなく人間として向き合っているような姿がすごく良かった。
田舎の絶望感と東京の空虚感もよく表現されていたと思います。
遺骨を投げるシーンでは、女癖酒癖の悪い父親もあれで親としての役目を果たしたのかなと感じた。 -
最初のほうはどんな風に見ていいのか分からずとまどう。
でも、だんだんと物語が動いてきて、満島ひかりちゃんの演技に引き込まれた。
気づいたら泣かされてました。
「しかたない」「たいした人間じゃないから頑張らなくちゃいけない」
そうだよね。そうなんだよね。と心に沁みました。
満島ひかりちゃんを朝ドラで知ったクチですが、本当に素晴らしい女優さんだと思う。
これからもいろいろな作品に出演してほしい。 -
満島ひかりだけでも見る価値ありです。もうちょっとシジミが売れるための工夫があるとリアリティあるんだけどなぁ。
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満島ひかりさんの演技が素晴らしい!
涙あり、笑いあり、とても元気がもらえる内容で面白かったです♪ ^^
朝礼で歌っている歌(歌詞)が印象的で、頭から離れられなかった・・・w
【ストーリー】
『愛のむきだし』の満島ひかり主演。
逆境に立ち向かう人々の姿を独特のユーモアを交えて描いた人生応援ムービー。
ダラダラと“妥協”した日常を送っていた派遣OLの佐和子は、ある日突然、病に倒れた父親の代わりに実家のしじみ工場を継ぐことに・・・。 -
どん底経営のシジミ会社を立ち直らせる一環として主人公が作った社歌の「金持ちの友達1人もいない〜♪」のフレーズがお気に入り。