塔の上のラプンツェル DVD+ブルーレイセット [Blu-ray]

出演 : ディズニー 
  • ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
4.24
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  • (4)
本棚登録 : 1132
感想 : 259
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4959241712462

感想・レビュー・書評

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  •  時代の移り変わりを反映して、ディズニーが描く女性像に変遷があることは多分有名な話だと思う。本作で描かれているのは、自分で道を切り開いていく女性の姿である。

    (以下、自分の中で感想がまとまっておらず、かなりグダっています。まったくの見当外れかも。)
     「である」論理と「する」論理の二項対立構造(丸山真男)を援用すると、王子様が救ってくれるのをひたすら待つプリンセスは「である」の論理(女性の幸せは結婚だ)であり、自分から冒険に飛び込むプリンセスは「する」の論理であると言える。本作の序盤で、ヒロインのラプンツェルは18年間閉じ込められていた塔の外に出るが、そもそも彼女が攫われたのは彼女の髪が魔法の力を有していたためであり、塔の上での生活は(偽りとはいえ)母親とのものだった。髪に魔法の力があったのは彼女の何らかの行為の結果ではなく生まれつきで、また、家族が「である」論理の最たるものであることは言うまでもない。つまり、彼女が自らの意思で塔を下りたのは、それまで過剰に彼女を縛ってきた「である」論理からの脱出だった。その後の冒険は、ラプンツェルが自ら「灯り」を求めたことによる「する」論理であり、追いかけてきたゴーテル=「である」論理との対決でもある。
     本作で印象的な小道具として、城から盗まれた「ティアラ」とラプンツェルの部屋の「鏡」がある。前者は高貴な身分の証明であり、従って、「である」論理の象徴であることは明らかだ。一方で後者は、「する」論理の象徴だと解釈できる。すなわち、鏡が光の反射によって間接的に自分の姿を見せてくれるように、人には初めから自分の姿が与えられているわけではなく、自ら何か行為をしそれを他人がどう捉えるかを見ることによって間接的に自分を知るのである(この解釈は無理があるかな…。 追記 ラカンの「鏡像段階」理論)。
     原作からの変更点について考えてみるのも面白い。本作の原作はグリム童話『ラプンツェル(髪長姫)』なのだが、原作では男性側がプリンス、女性側が平民だったのが、本作では女性側がプリンセス、男性側が平民と変更されている。つまり、カップルが結婚して何不自由なく幸せに暮らしましたとさという結末は同じでも、それが男性に引き上げられてのものなのか、女性が本来いるべきところに戻っただけか、という違いが生じているのである。本作でユージーンが泥棒という設定になっているのも、男性に、女性を(社会的に)引き上げるという役割が必要なくなったため、「塔」から女性を盗み出すという役割が強調されたものだと考えられる。そう考えると、ラプンツェルが「塔の上」にいるというのも暗示的である。ただ、プリンセスは依然としてプリンセスだ(ディズニーの商業的に仕方がない面もあるだろうけど)。
     ラストでラプンツェルが王女という本来の居場所に戻ったのは一見すると「である」論理への回帰に見えるが、「愛と知恵で国を導いた」という彼女の行為に関するセリフがあることから、「である」論理と「する」論理の止揚なのだと捉えれば本作で描かれた女性像と一応辻褄はあう。そもそも、「である」論理と「する」論理はどちらが悪でどちらが善かという種類のものではなく、両方揃ってこそのものなのだから。

     本作の原題は"Rapunzel"とか"Rapunzel on the Tower"とかではなく単に"Tangled"だそうだが、『アナと雪の女王』も原題が"Frozen"だったし、タイトルが形容詞1語ってアメリカではアリなのか?

  • 森の奥深く、人目を避けるようにしてたたずむ高い塔。そこには、金色に輝く“魔法"の髪を持つ少女ラプンツェルが暮らしていました。
    18年間一度も塔の外に出たことがないラプンツェルは、毎年自分の誕生日になると夜空を舞うたくさんの灯りに、特別な想いを抱き、今年こそは塔を出て、灯りの本当の意味を知りたいと願っていました。
    そんな中、突然塔に現れた大泥棒フリンと共に、ついに新しい世界への一歩を踏み出します。
    初めての自由、冒険、恋、そして、彼女自身の秘められた真実が解き明かされる。
    中川翔子が、ヒロインのボイスキャストに挑戦した傑作アニメ映画。
    魔法の力を持ったラプンツェルが閉じ込められていた塔を抜け出し、盗賊フリンや名馬マックスやカメレオンのパスカルの力を借りて外の世界で冒険している中で秘めた強さを発揮して成長していくストーリーが、何故ラプンツェルが塔に閉じ込められていたかの謎やラプンツェルとフリンの恋が絡んで描かれています。
    ラプンツェルが母から外の世界の危険さを叩き込まれながら、自分の誕生日に空に舞い上がる紙灯籠を見たい一心で塔の外に飛び出すけど、外の世界に飛び出した喜びと母に対しての罪悪感で落ち込んだりが交互に来て情緒不安定になったり、盗賊の行き付けの酒場で盗賊たちが胸に秘めた夢を呼び覚ましたり、ラプンツェルがたくましく輝いた魅力を発揮していくのは、「アナ雪」より自分らしく生きようというメッセージを感じさせます。
    ラプンツェルとフリンが、空に舞い上がるたくさんの紙灯籠を見るシーンの美しさが、印象的です。 

  • かなり忘れてる場面も多かったので初見のように楽しめました。
    前も思ったけど、ラプンツェルさんの髪が長すぎて、お風呂どうしてるのかそんな事ばかり気になる。髪の毛乾かすのに半日近くかかりそう。
    最後に髪の毛が短くなってしまうのが仕方ないとはいえ、ちょっと悲しい。
    今回も吹き替えで観ましたが、中川翔子ちゃんが上手です。
    字幕ではフリン・ライダー役はザッカリー・リーヴァイさんなので、いつか字幕版でも観たいです。

  • まさにマンガみたいな展開だし奇跡すぎるしいろいろ都合が良すぎ…とか途中まではどうしてもうっすらと感じていましたが、そんなことはもうどうでも良い、とにかく面白いしめっちゃいい話だし、悪い評価のつけようもありません。こういう人として大切なことを教えてくれるというか思い出させてくれるから映画というメディアの価値って偉大なんだと、改めて思わされました。
    陽の当たらない世界でうらぶれた男たちに良心を目覚めさせ、かけがえのない個性としてスポットライトを当てる、こういうアートワークのエッセンスともいうべきものを毎度手を抜かずにしっかりと用意するディズニーはやっぱりさすがだし、ディズニーの矜恃みたいなものを感じて敬服する。
    導入とラストもお手本のような完璧さ。声優の人選も(近年のジブリとは違って)プロフェッショナリズムあり。いい作品でした。

  • 大学の授業でラプンツェルがテーマとなり、グリムの原作とディズニー作品を双方鑑賞することに。魔女にさらわれたラプンツェルは成人になって花婿を連れて国王夫妻の元に戻る。国王夫妻も娘の誕生日にランタンを飛ばし、娘の帰還を待っている。箱入り娘状態だったラプンツェルは、塔を脱出して、様々な障害を経験し、愛を育てて成長する。など、原作にない厚みと説得力を備え、見違えるようなラブミュージカルになっていました。

  • 映像がとてもきれいで癒された。町並みが柔らかく見えるのは、色だけでなく建物の角が丸かったりフォルムがふっくらしてるおかげなんだなと思った。
    馬のマックスがいつもおもしろい!いい表情!


    ストーリーは、良くも悪くもアメリカらしさディズニーらしさ満点。
    悪者も含めたくさんの人を巻き込んで幸せにしてしまうというのは好きだなー。
    ハッピーエンドのためには一番の諸悪の根源が死ななければならないというキリスト教文化圏の伝統的筋書きは、飽きることなく今もなお踏襲され続けているんだなと思う。にしても魔女が最後あっさりとした放置プレイ&一瞬で忘却の彼方かのようだった。いやこの手のお話はいつでもこんなものかな。そこのティテールが気になる自分はとても日本文化の人間。

  • 良い意味で予想通りの展開。安心してみられるディズニー映画。甘さがかなり多めです!

  • 文句のつけようがない。
    個人的な欲を言うともっと派手にミュージカル演出した作品が見たい。
    しょこたん意外にも上手いです。
    個人的にはディズニーの芸能人吹き替えの中でもトップクラス。

  • 借りて見ましたが、購入しても良い!と思えるくらい素敵な映画でした。吹き替えも違和感なくはまっていて、ストーリー、歌、画像ともに素晴らしい作品です。

  • 涙をぬぐうことも忘れて、ぽかーんと見入ったランタンを飛ばすシーン。
    あのシーンを見るために映画館に通ったといっても過言ではないと思う。←

    お話も、音楽も、キャラクターも、絵の美しさも、なにもかもが素晴らしい映画だと思います。
    大好きなディズニーの世界が帰ってきたような気がして、初めて見た日は興奮のあまり眠れなかったっけ(笑)

    50作目、おめでとう!

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著者プロフィール

くまのプーさん ブランケットBOOK _ 【特別付録】3WAYふかふかブランケット

「2016年 『くまのプーさん ふかふかブランケットBOOK 【特別付録】3WAYふかふかブランケット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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