ラ・マンチャの男 [DVD]

監督 : アーサー・ヒラー 
出演 : ピーター・オトゥール  ソフィア・ローレン  ジェームズ・ココ  ハリー・アンドリュース  ブライアン・ブレッスド 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2011年10月17日発売)
4.00
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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988142845924

感想・レビュー・書評

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  • 随分前にVHSで観たのを、今回ひょんなことからDVDで観ることに。

    当時は小さい子どもだったので何も解らなかった。今回観ると、もう泪が止まらない。

    いや、この映画ははっきり言って冗長だ。セットも大したことがないし、ソフィア・ローレン演じるヒロインをいたぶる場面は下品でうんざりする。歌も最初の方のソロなんか耳を塞ぎたくなるし、だいたい話のプロットや背景だって微妙だ。進行も巧くない。

    しかし、だ。この映画は、それらの欠点をすべて乗り越えてしまう。

    多分、ただの現実主義者にとっては——人生恙無く生きることに生き甲斐を見出しているような人は——この映画は腹立たしく馬鹿馬鹿しくはあれど、面白い要素など皆目見出すことができないだろう。
    しかし、日々にささやかな疑問や不満を持ったり、多少の夢を抱いたりしながら生きている人にとって、このミュージカル映画ほど訴えてくるものはない。

    野暮だ。詳しくは語るまい。観る映画がないなぁ、とか、なんか退屈だなぁ、という時でいい。是非手に取って欲しい。それで、まぁ最初の方は多少笑えるけどつまらんなぁ、というような感じで観てくれればいい。
    気づけばふと、目から涙が溢れ出すから。

  • 1999年 視聴

  • ただのドン・キホーテのお話だけでなく、宗教裁判にかけられる劇作家のストーリーとリンクさせているところがいい。
    牢屋の中でセルバンテスが「ラ・マンチャの男」を歌いだすあたりから、もうこの作品の虜になってしまいました。

    はっきり言って他の作品のような豪華絢爛さは微塵もありません。むしろ殺伐としたシーンが多い。登場人物の服もほとんどボロボロ、舞台も牢屋とみすぼらしい宿屋がほとんど。
    なのに、見た後にこんなに感動して暖かい気持ちになる作品が他にあるだろうか。
    ラストシーンは涙が止まりませんでした。

    もっと早く出会いたかった作品です。

  • うつらうつら。じいさんよ夢落ち。

  • 東も西もない
    肉食も草食も表面的なほんのちょっとの違いに過ぎない
    無意識の中では誰しもがキレイな心を求め潔さをこよなく愛し
    死に向かって精一杯生ききろうとする
    人は力と誘惑に恐れ恐怖するが
    それを隠しよそよそしく長いものに巻かれて生きる
    心の奥底ではできることなら真実と巡り会いたいと願っている
    ただ世間の噂におびえた心はあきらめてしまい
    光がまぶしく素顔が恥ずかしいだけのこと
    そのためつい嘘を付き偽りのプライドをまとう
    一人になったとき我が身を映し
    ドンキホーテこと「デラマンチャの男」を涙して愛さずにはいられない
    西の騎士道と東の武士道
    その内に秘めたものは一つ
    個を求めることで集った全体と出会い融合する
    そして又次のかなわぬものを求めて更なる集いに向かう永遠の旅
    矛盾を通して垣間見る一つの真実
    影のない明るい平面
    無欲に満たされた平たく透明な玉
    時間すら超越したトワの瞬間
    私をいたぶり殺すその手すら愛おしい

    THE INMPOSSIBLE DREAM
    And the world be better for this (will)
    That one man scorned and covered with scars
    Still strove with his last ounce of courage
    To reach the unreachable stars

    This is my quest to follow that star
    No matter how hopeless no matter how far
    To fight for the right without question or pause!

    And I know if I’ll only be true
    To this glorious quest that my heart
    Will lie peaceful and calm when I’m laid to my rest

    And the world will be better for this
    That one man scorned and covered with scars
    Still strove with his last ounce of courage
    To reach the unreachable stars

    見果てぬ夢
    不可能なことを夢見て
    手強いものと戦う
    深い悲しみにも耐えて
    勇者さえ進まない道を行く

    間違っているものを正し
    純粋で清いものを愛す
    たとえどんな困難があっても
    誰も到達できそうもない目標を目指す

    これが私の生き方 これが私の運命
    希望が見えなくても道が遠くても
    とまどうことなく信じることのために
    どのような苦しみも喜んで受ける
    この胸の思いに忠実に生きてこそ
    私の心と体は休まる

    広い世界にはこうした人間がいてもいい
    笑われても傷ついても
    最後の勇気を振り絞って
    誰も到達できそうもない目標を目指す

    これが私の生き方 これが私の運命
    希望が見えなくても道が遠くても
    とまどうことなく信じることのために
    どのような苦しみも喜んで受ける

    この胸の思いに忠実に生きてこそ
    私の心と体は休まる
    広い世界にはこうした人間がいてもいい
    笑われても傷ついても
    最後の勇気を振り絞って
    誰も到達できそうもない目標を目指す

  • 最初に断っておくけど,この映画版は必ずしも名作ではない。などと書き始めなければならないのは,第1に舞台版が心が震えるような感動的な名作であるからであり,第2に映画版には映画ならではのプラス面がなく,単に舞台ならではの良さを取り去っただけだからだ。ただし,それでもなお僕にとってはきわめて感動的ですばらしい物語であることは確かである。

    「ドン・キホーテ」の作者であるセルバンテスが,教会を侮辱した罪で投獄され、宗教裁判までの間地下牢の中の囚人たちと劇「ドン・キホーテ」を演じる,という趣向そのものが,きわめて演劇的である。そしてその趣向自体が,「現実と夢」というリアルで重いテーマをくっきりと浮きだたせている。映画でも,芝居の道具を使って囚人たちが馬を演じるあたりまではその気分がある。だが,映画であるのをよいことに、リアルな実写版の風車を出してきたのでは,巨人と戦うドン・キホーテの思いに共感をすることが難しくなってしまう。

    そういった意味で,映画と舞台の表現の違いを考えさせられてしまうのは確かだ。たとえば「コーラスライン」という映画が,ごく限られたシーンを除いて回想シーンを使わず,舞台版と同じホールの中で物語を進めていくのとは対照的である。

    それでもなお,このミュージカルが訴えてくるテーマは力強く伝わってくる。ラスト,傷ついた主人公にむかってヒロインが訴えかけるシーンには,やはり感動させられてしまう。ふわっとした余韻を残す劇中劇「ドン・キホーテ」のラストも,力強い「ラ・マンチャの男」のラストもいい。台本の力だと思う。

    映画としては名作とは言えない。映画を見るたびに,舞台版が見たくてたまらなくなる。でも,こういう形でこの物語が形になっているのはやはりうれしい。それほど僕にとっては,きわめて感動的ですばらしい物語なのだ。

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