夜の大捜査線 [DVD]

監督 : ノーマン・ジュイソン 
出演 : シドニー・ポワチエ  ロッド・スタイガー  ウォーレン・オーツ 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2011年6月21日発売)
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レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988142846426

感想・レビュー・書評

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  • 1967年、アメリカ映画。監督はノーマン・ジュイソン。それに音楽担当がクインシー・ジョーンズで、テーマ曲を歌うのはレイ・チャールズ。
    主演は、黒人刑事役のシドニー・ポワチエと白人警察署長役のロッド・スタイガーで、2人の掛け合いが魅力の作品でした。
    その他の共演としては、巡査サム役にウォーレン・オーツ、被害者の夫人役にリー・グラントなど。
    第40回アカデミー賞にて、作品賞や主演男優賞(ロッド・スタイガー)など5部門を獲得しています。

    真夏のある夜、ある南部の町に列車より偶然降り立った男がいる。そしてその夜、巡回中の巡査サムは道路に男が倒れ殺されているのを発見した。署長は巡査サムに町の主要場所の捜索を命じたのだが、駅に見知らぬ黒人男性(シドニー・ポワチエ)を見つけた巡査サムはろくに取り調べもせずに早速警察署へ連行するのであった・・・。

    BSで出だしから何気に観初めて、ぐいぐい引き込まれていきました。
    レイ・チャールズの歌う主題曲、小気味良いカット構成、女体(笑)、そして、殺人事件。映画としての面白さを序盤にぐっと詰めて成功した作品だったといえますね。これに南部の人種差別問題と、シドニー・ポワチエ演じる黒人男性が実は休暇中の腕利きの殺人課刑事だったという展開に思いっきりの皮肉を込めながら、テンポの良い物語進行が大いに魅力的でした。さらにソウルフルな黒人ミュージックもBGMとしてよく利いていましたね。

    こうした最高のお膳立ての上にさらに良かったのが、シドニー・ポワチエの黒人の殺人課刑事と白人の地元警察署長ロッド・スタイガーとの掛け合いです。
    南部特有の白人の黒人差別と優越感。しかし、腕利きの殺人課刑事は必要である。こうしたジレンマをロッド・スタイガーは抜群の役者ぶりで魅せてくれました。見るからにエラそうで、だらしなさそうな小役人ぶりを絵に描いたように演じ切ってくれました。しかしこれだけではなくて、黒人であるシドニー・ポワチエを邪険に扱っているようにみえながら、実は便宜も図っていたりもする。こうした絶妙な使い分け方が上手く表現されていたと思います。
    対するシドニー・ポワチエは腕利き刑事らしく冷静で鋭い洞察力を持っている。さらに白人何するものぞ、とも内心思っている。早くこんな町からは出たいのに、事件の真相究明の欲求と自分の扱いへの報復、何気に便宜を図ってくれる署長との奇妙な関係やらが葛藤し、結局居座って事件解決に乗り出すという役柄も見事でした。ずっと冷静沈着かと思いきや、町の有力者の白人との会見では激情のほとばしりも見せるのも良かったですね。
    こんなそれぞれが人間味あふれる葛藤を抱えながら織りなす2人の掛け合いはとても素晴らしく面白かったですね。
    ラストでは友情を感じさせながらもどこかぎこちなかったのも良かったです。

    事件の行方も2転3転する展開に目を離せず、中盤以降も飽きがこないままずっと見入ってしまいました。真夏の南部で人種差別問題が露骨なのにもかかわらず、それぞれ捜査を推し進めていく2人。やはり事件解決に向かう最後は最初と同様に、原題の示すように暑い夏の夜に終焉を迎えます。ラストにいたるシーンまでこれまた見事な構成でした。

    真夏の夜にヒューマンドラマとサスペンスに浸りたい方にはお薦めです。

  • ハエのショットがよい。白人・黒人の刑事コンビのはしりだそうです。

  • 差別的なアメリカ南部の町に列車の乗り換えでたまたま通りがかったフィラデルフィア市警殺人課敏腕刑事は黒人で、閉鎖的なこの町で起こった殺人事件の犯人にされて連行され、警官だとわかって協力することになる。ここまではありがちだ。でも、この警察署長がだんだんとこの黒人刑事にたいして気持ちをゆるませていくところ、二人のかけあい、最後にすこしばかりの友情のようなものをみせるのはとても良かった。賞をたくさんとっているの納得。音楽がとても良いし、シドニー・ポワチエの手が綺麗だなぁと思った。

  • 最初は「なるほど、シドニー・ポワチエが南部で誤認逮捕されてしまう話なのだな」と早合点したのだが、その彼が実は腕利きの殺人課刑事で白人の警察署長に協力して、事件を捜査するという話になったので「なるほど、そういうことなんだ」と大いに感心した。
    最初は角を突き合わせていた2人が最後の晩におたがいの寂しい人生を告白し合うところなんか泣かせます。署長が「結婚しようとしたことはなかったのか」と質問したときにシドニー・ポアチエが「まあ、あったな」と言葉少なに語るところが印象的(これはほとんどアドリブだったそうだ)。
    また、殺された男の奥さん役のリー・グラントもよかった。この人、調べたら赤狩りで映画界をいったん追放された人だったんですね(しかもご主人をその間になくしているらしい)。

  • シドニー・ポワチエ目当てに借りてみたのだけど、面白かった。
    映画としてすごく見やすいし、後味さわやか。

    60年代で黒人の警官が主役ということで、人種差別の描写が当然のごとくあるけど、それがテンポを悪くするようなこともなく、サスペンスや捕り物としても楽しめた。
    また、サスペンスものにありがちな記号的な脇役といったものもなく、それぞれがちゃんと「人間」として描写されているのが好感持てる。
    BGMも素敵だし、総合的にバランスがとれてて、良い映画だなぁ、と思う。

    監督はノーマン・ジュイソンで、誰かと思ったら「屋根の上のバイオリン弾き」の人だ。この映画も良かった。
    あと、ロッド・スタイガーも「ドクトル・ジバゴ」とか、あちこちで見知っていた顔のはずだけど、はじめてこの映画で名前を覚えた。
    警察署の署長役で、最初と最後でいちばん印象が違う役なんだけど、ラストの笑顔がすっごくチャーミングだった。

  • けだるい暑さと、腐敗、陰湿な敵意が充満するミシシッピーの田舎町の夜を、シドニー・ポワチエ演じる都会からきた黒人刑事が、孤立無援で捜査に走る。緊張あふれるミステリー映画の傑作を大スクリーンで観られて感激です。
    それにしても「大捜査線」という日本語タイトルは失敗だよね。原題は「In the Heat of the Night」だから、「ミシシッピーの熱い夜」くらいがいいと思うんだけど。レイ・チャールズ歌う同タイトルの主題歌もすばらしい。意欲も能力もない田舎の警察署長とは対照的に、バリっとクールなシドニー・ポワチエの刑事が、手ひどい侮辱を受け、屈折を抱えつつも、しだいに捜査に熱くなっていくさまがいい。

  • 黒人差別が激しいアメリカ南部の綿花栽培地区、、、という典型的な地域に登場する、圧倒的なChosen Few(エリート)のスーパーマンとしての黒人、シドニー・ポワチエ。この構図だけでもついついひき込まれます。最後のシーン、良いです。

  • <ストーリー>
    偏見と差別の根強い南部、ミシシッピの田舎町で殺人事件が発生し、通り掛かりの黒人青年バージルの身柄が拘束された。しかし、実は彼はフィラデルフィアの敏腕刑事で、皮肉にも助っ人として事件解決に手を貸すことになる……。

    レイ・チャールズによる主題歌も素晴らしい、名作。

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