マーラー 君に捧げるアダージョ コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]

監督 : パーシー・アドロン 
出演 : ヨハネス・ジルバーシュナイダー  バーバラ・ロマーナー  カール・マルコヴィクス 
  • Happinet(SB)(D)
3.09
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953030961

感想・レビュー・書評

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  • マーラーについての映画はいくつがあるがどれも観る気が起きなかった。きっと暗い気分になるんだろうなと思って。が、『バグダッド・カフェ』の監督ということでおそるおそる手にとってみた。良かったのは、1.自然の撮り方 2.マーラーの元妻アルマからの視点から描いている 3.フロイトが登場することで、深刻な内容とちょっとユーモラスでシニカルな視点からマーラーを「外から」観ている。
    おかげで最後まで飽きずに観られた。が、けっきょく自分はマーラーがあまり好きではないということを再確認した映画だった。なので後味は苦かった。

  •  ドイツ・オーストリア合作映画。マーラーが51歳の頃フロイトに精神分析を受けているところがメインで、その夢のような形で19歳年下のアルマ夫人との出会い、若い頃の結婚生活や苦悩などが綴られる。アルマは社交界でモテモテの音楽の才能あるお金持ちの令嬢だが、マーラーとの結婚を選択する。マーラーはマーラー自身の才能のためにアルマのすべてをささげさせ、彼女の作曲を封印する。そうした彼女は次第に欲求不満を募らせる。本人たちは幻想の中、周辺の人物の語りとして物語を進ませているのは面白い。マーラーにはいろんな面があり。ここで表されているのがすべてではないが、かなり忠実ではないかと思われる。

  • 公式サイトhttp://www.cetera.co.jp/mahler/

     若い妻アルマの激しくも献身を貫いた大作曲家グスタフ・マーラーへの愛憎が、精神分析医ジークムント・フロイトとの治療対話をたどりながら物語を展開していく。交響曲のテーマと絵画的な映像美との融合している作品。妻アルマへの激情を押し隠しながら「自分のすべてだ」と愛し続けていくマーラーの作曲家としてのエスプリが、彼の最期を哀しく美しく輝やかせている。

     ウィーン宮廷歌劇劇場の芸術監督を務めた指揮者で作曲家のマーラー(ヨハネス・ジルバーシュナイダー)が42歳の時、“ウィーンの女神(ミューズ)”と評された社交界の華アルマ・シントラー(バーバラ・ロマーナ)と結婚したのは、彼女が23歳の時。音楽的才能にも恵まれた19歳年下の妻。

     作曲への情熱を持っていた彼女との結婚に際し、「私の音楽をあなた自身の音楽と考えることはできませんか?」と口説き、妻として母として専念させてきたマーラー。その妻が、長女プッツィの病死を機にひどく落ち込み療養のためサナトリウムに入院。療養生活のときから5歳年下の建築家と不倫関係を持っていたことを知って苦悩するマーラーは、フロイト()の催眠療法を受けながら過去と現実の自分に向きあっていく。

     ユダヤ教からカトリックに改宗したマーラーだが、本作ではその信仰的な変遷はほとんど描かれてはいない。だが、作品の冒頭に「起こったことは史実 どう起こったかは創作」のテロップが流れ、出来事を丹念に追うことで二人の芸術家らしい情熱の激しい葛藤と互いに捧げきっていく愛の厳しさを描いていく。

     マーラーが完成させた最後の楽曲、交響曲第10番第1楽章「アダージョ」を骨格に、マーラーとアルマの愛憎が激しくぶつかり合いながらも深く愛していく深みを音楽的解釈を織り込みながら描いていく。その他、交響曲第5番第4楽章の「アダージェット」や第4番第3楽章の「静けさに満ちて」など、壮大甘美なマーラーの楽曲だけでつづられる音楽が、この作品にこめられた二人の絆をしっかりと美しく印象的に奏でている。

    グスタフ・マーラ生誕150年 没後100年記念映画。

    [出演]ヨハネス・ジルバーシュナイダー(グスタフ・マーラー)、バーバラ・ロマーナー(妻アルマ)、カール・マルコヴィクス(ジークムント・フロイト)

  • No.80 / 2o11

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