奇跡(通常版) [DVD]

監督 : 是枝裕和 
出演 : 前田航基  前田旺志郎  大塚寧々  オダギリジョー 
  • バンダイビジュアル (2011年11月8日発売)
3.73
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レビュー : 146
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4934569640543

感想・レビュー・書評

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  • いやぁ〜じわりじわりと
    胸に沁みてくる傑作!


    『誰も知らない』の是枝裕和監督だけに、
    子供たちを描くのが抜群に上手い。


    生き生きとした子供たちのセリフの
    ほとんどが
    アドリブや
    フリートークだったようで、
    本当に自然で
    いい効果をもたらしています。
    (子供たちの会話がかなり笑えます)


    天真爛漫な弟は
    新しい環境にすぐに溶け込むんやけど、

    繊細な兄は
    常に火山灰が降りかかってくる鹿児島での生活にうんざりしているし、
    家族がバラバラになった現実を
    なかなか受け入れられない。


    そんな正反対の性格の兄弟に
    兄弟漫才コンビの
    『まえだまえだ』が扮し
    コレが意外や意外(笑)
    いい味出してます☆


    そして女優になりたいと願う少女を演じた
    本木雅弘さんと内田也哉子さんの娘さんの
    内田伽羅(きゃら)ちゃん(11歳)の
    存在感も圧倒的!


    しかも実の祖母である樹木希林が
    まえだまえだの祖母役で出演していて
    ひとつの見所となっております(笑)


    他のキャストに
    先生役の阿部寛、
    長澤まさみ。

    引退したお菓子職人だった祖父に橋爪功。

    祖父の幼なじみに
    最後の輝きを放つ
    原田芳雄。

    子供たちが身を寄せる家の老夫婦に
    素晴らしい演技を見せてくれた
    高橋長英とりりィ。

    などなど
    脇役に徹した
    バラエティー豊かな大人たちも
    素晴らしい好サポート。


    子供たちだけの冒険は
    名作『スタンドバイミー』を彷彿とさせ、
    忘れかけていた
    高揚感やドキドキを
    観る者にくれます。


    物語の後半、
    「奇跡」を見るために
    旅に出る
    7人の少年少女たち。

    それは子供たちなりの
    運命に抗う
    小さな反逆でもあるんですよね。


    新幹線がすれ違う瞬間に
    それぞれの「願い」を叫ぶ子供たちに
    激しく胸を締め付けられました(≧∇≦)


    「意味わかんねぇ」が口癖だったお兄ちゃんが
    奇跡の旅を経て
    「ただいま」と桜島に挨拶する姿は
    少し大人になった
    成長の証しなのかな。


    震災前に撮られたこの作品が
    震災後に封切られ、
    たくさんの離れて暮らす家族に
    生きる力を与えただろうことも
    何かの奇跡のようなものかもしれないし、

    当たり前の日常こそが
    実は奇跡なんだと
    今だからこそ沁みる、

    前向きな希望が感じられる映画です。


    くるりが歌う
    主題歌の『奇跡』も
    素晴らしい名曲!

    • まろんさん
      おお!これ、まえだまえだの自然体の演技がすばらしいって書かれてて
      しかも是枝監督だっていうし、子供はいっぱい出てくるっていうし
      観たいなぁ!...
      おお!これ、まえだまえだの自然体の演技がすばらしいって書かれてて
      しかも是枝監督だっていうし、子供はいっぱい出てくるっていうし
      観たいなぁ!と思ってた映画です。

      なんと、あの原田芳雄が出てて
      しかも元木くんと也哉子さんのお子さんまで出てるなんて!
      はりきって借りてこなくちゃ!
      2012/06/08
    • 円軌道の外さん

      まろんさん、
      沢山コメント
      ありがとうございます!

      子供好きで
      是枝監督作品が好きなら
      コレ絶対にオススメです(^O^) ...

      まろんさん、
      沢山コメント
      ありがとうございます!

      子供好きで
      是枝監督作品が好きなら
      コレ絶対にオススメです(^O^)


      まえだまえだが
      なかなかいい芝居してるし、
      是枝監督は子供たちを撮るのがホンマ上手いです♪


      2012/06/13
  • 小学生の航一と龍之介は仲の良い兄弟。
    しかし両親が離婚してしまいそれぞれの親に引き取ら
    れた二人は離れ離れに暮らしていた。
    九州新幹線の一番列車がすれ違う瞬間を目撃すれば願
    いが叶うという噂を航一が耳にする。
    再び家族の絆を取り戻したいと願う彼は龍之介と連絡
    を取り一緒にすれ違う現場に行こうと約束する。
    それぞれの友達や周囲の大人たちを巻き込みながら奇
    跡を起こすために無謀な計画を進めていく。
    2011年に全線開通した九州新幹線をモチーフに
    紡ぐ家族ドラマです。
    兄弟漫才コンビのまえだまえだを迎えて描く感動の
    可愛らしい兄弟の物語です。

  •  例えば「願掛け」という単語になってしまうのかもしれない。 でも、全く違う。 幼いころ、勝手に創り上げ、勝手に信じ、勝手に自分が変わっていたあの何か。 それを「奇跡」と名付けることに違和感はない。 自分の心の中にさえ本当に存在したのか不確かなもの。 もしかしたら、大人になってから創り上げた架空の想い出かもしれないもの。 でも、それによって自分が変わったと直感的に信じられるもの。 そんな自分のとっての遠い「奇跡」を、少しの間だけ近くに感じることのできる映画。
     
     是枝監督の子どもの映し方が相変わらず素晴らしい。 フィクションとノンフィクションの境界線から時々ノンフィクション側に転げ落ちる子ども達の表情は見ていて飽きない。

  • 皆さんの鹿児島弁に違和感があるのは置いといて、

    こんなちっこい小学生たちが
    こんな大冒険を成し遂げて
    もうそれだけで奇跡。

    物語は、両親の離婚を機にばらばらになってしまった兄弟が、
    新幹線に願いをかけて家族を元に戻そうと奮起する流れ。

    でも、家族をもとに戻したいと思うのはお兄ちゃんだけで、
    弟は喧嘩ばっかりの両親はもう見たくないって思ってる。
    これね、二人ともの気持ちがよーく分かるよ。
    てかさ、子どもにこんな思いさせちゃう大人たち!!大人たち!
    人間て身勝手だなあって思った。

    あ、それで奇跡の話ね。
    奇跡って、誰にでも起きるし、日常のさりげない全てが奇跡に繋がっていて、その一つ一つが全て奇跡なんだなあって思える。
    当たり前の毎日が奇跡。

    なーんか、ほっこりしましたね。
    音楽がかーなーり良かった!

  • 主題歌の「奇跡」は平々凡々でありながらの幸せを教えてくれる歌だった。

    醜い汚点ばかりが目について反発する他に自分の感情をおさめる術を知らない。そんな嫌い嫌いと思う心のふるさとにちゃんと人は染まってゆける。大嫌いな場所が本物のふるさとになっていく瞬間を見た。それを教えてくれた絡まりの多かった糸がするりとほどけて行くようなエンディングは秀逸だった。

    粘着質でありながらもどこかふんわりとした余韻を人に残してしまう関西弁がいい。
    こういう子どもがいるのだろうし、こういう大人がいるのだろうなと思った。でもそんな子どもや大人ばかりでは世界は成り立たない。多様性という名の無駄があってこそなのだ。無駄のある世界が完璧ということなのだろう。

    大人の言葉をあまりにも無邪気にさらりと子どもが使えてしまうことに、子どもは鋭く賢いのだと思わざるを得ない。大人が考えたらおかしな子どもの願い事が、当時は小さな頭で切実に悩んでいることで、本当はそれぞれの起こってほしい「奇跡」に大小も優劣もないのだろう。奇跡はミラクルではなくてI wishなんだなあ。ほっとする作品だった。

    (20130613)

  • 新幹線がすれちがう瞬間を見た時に願いをすると、奇跡が起こる―
    鹿児島と福岡、両親の離婚ではなれて暮らす兄と弟。「また家族4人で暮らしたい」それぞれの思いを胸に、子供たちは「奇跡」の瞬間を見に行く計画をたてはじめる。

    ごめん、俺は世界をとってしまったんよ。という兄の最後の言葉が印象的。後半にじわじわ来て、子供たちの心の成長に心打たれます。
    まえだまえだ、素晴らしかった!!!

  • 是枝作品の中でも最高に素晴らしい作品のひとつ。

    少年少女を描かせたら最高=岩井俊二のイメージだったけど、
    この作品での子供の描き方は、とてもポジティブで心震わされた。
    何よりも夢と希望が詰まっている!

    この頃のわくわくして飛び出していく感じがうまく現れていたと思う。
    世界ってなんだろう?
    この頃にこういう問いを自問したかった。

    それにしても是枝さん、いい作品が多い。

  • こどもの頃は、今思えば簡単に見抜かれてしまいそうなちんけな嘘でも絶対隠し通せる気がしていたし、おやつを持って山に集まるっていうだけで少し悪いことをしているような気がしたし、秘密基地もわくわくしながら作っては集まっていたし、今では簡単に自由にできることが色々と不自由で、でもそれを打破して自由を手に入れることに物凄くどきどきして、わくわくして、びくびくして、そわそわしてたことを、思いだした。くるりの全篇にわたる音楽と、エンディングに流れる『奇跡』が、とても素敵。

  • 正月特番でテレビがつまらない時に、母と二人で観るには丁度いい感じの映画でした。子供たちが自由に動き回っていて楽しい。
    以下、映画の内容とはあまり関係ない感想になりますが…。




    九州新幹線全線開業のニュースは、震災の影響の自粛ムードで、あまり大きく人々に知らされなかったように思う。実際、震災当時盛岡にいた私自身、そのニュースもこの映画も知らなかった。
    東北新幹線が営業再開した際に、東北の人々が九州新幹線開業のCMの真似をして復興の一歩を喜んだ…というニュースで初めて開業を認知した。そんな経緯があったので、個人的に、震災と九州新幹線は深い関わりがあるものになっていた。
    震災から約10ヶ月。被害の多かった地域や原発のニュースも少なくなり、せいぜい年末に震災関連の特番が組まれるぐらいになってしまった。しかし、津波、原発事故の影響で、今も大変な思いをしている人々がいる。自分自身、あの震災以来これからどう生きるか悩み、年が改まった今でも、未来のことがうまく考えられずにいる。
    震災直後のニュースで、津波に流された街の、小学生くらいの子供がインタビューで、「今なにか欲しいものはないか、やりたいことはないか」と聞かれ、「なにもない」と答えていたのを覚えている。子供ながらに、わがままを言える状況ではないと理解し、自分を戒めていたのかもしれない。あまりにも悲惨な状況に絶望し、これからの人生に何も望むまい、と本心から思っていたのかもしれない。どちらにしても、子供が正直にわがままも言えない、という事実はとても悲しかった。
    失われたものは戻ってこない。そんな奇跡は起こらない。でも子供も大人も、強く願い、強く祈ることで、はじめて前に進むことが出来る。
    何かうまくいかなくても、家族全員一緒に暮らすことが出来なくても、なんとか生きていけるこの毎日こそが、まさに奇跡。
    この映画を観れてよかった。吐き気がするほど苦しいけど、もう少しもがいてみよう。

  • 名も知れない子役たちが、生き生きと個性を魅せてくれる。その全身の跳躍と眼差し。監督は子供を撮るのがホント上手いな。
    子供の個人と社会、大人の個人と社会、双方が地続きであることを、正に等身大で感じさせてくれます。
    夢を見ること、そのものの力と、無責任と、バネのように伸びるまでの助走と。
    ほとんど(全然?・笑)鹿児島を褒めてないのに、かるかんのぽやっとした甘みと感触を、いつ以来かで口にしたくなりました。

    • 円軌道の外さん
      こんにちは!コメントありがとうございます(^O^)また遊びに来ました♪

      まえだまえだは最初ミスキャストやろって心配になったけど(笑)ま...
      こんにちは!コメントありがとうございます(^O^)また遊びに来ました♪

      まえだまえだは最初ミスキャストやろって心配になったけど(笑)まったくそんなことはなく、子供たちがみな、キラキラと輝いてましたよね☆

      当たり前の日常こそが実は奇跡なんだと、
      震災後に観たので、余計に胸に沁みるものがありました。

      また良かったら、
      気軽に遊びに来てくださいね♪

      2012/01/12
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プロフィール

是枝 裕和(これえだ ひろかず)
1962年、東京都生まれの映画監督。演出家、早稲田大学理工学術院教授。1987年に番組制作会社テレビマンユニオンに入社、テレビのアシスタントディレクターを務め、ドキュメンタリー番組の演出に関わる。1995年『幻の光』で映画監督デビュー。
その後多くの映画作品を撮り、ジャンルを問わず様々な演出、そして若手育成に関わってきた。若き西川美和を見出したことでも知られる。
代表作『誰も知らない』で第57回カンヌ国際映画祭にて柳楽優弥が最優秀男優賞、『そして父になる』で第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞をそれぞれ受賞。ほか、『歩いても 歩いても』『海街diary』『三度目の殺人』が代表作。そして2018年6月公開の『万引き家族』が世界三大映画祭のひとつ、カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)を受賞。
書籍の刊行も多い。書籍代表作に『映画を撮りながら考えたこと』。

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