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- / ISBN・EAN: 4940261510107
感想・レビュー・書評
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大広間に一堂に会した容疑者たちをぐるっと見据え、一言「犯人はあなたです」と名指しする。
ミステリ好きなら誰もが憧れたあのシチュエーションを体感できる。
政府公認のエリート養成学校「希望ヶ峰学園」
超高校級の野球選手、超高校級のアイドル、超高校級の文学少女、超高校級のプログラマー、超高校級の御曹司......
現役高校生のありとあらゆる分野から集められた「超高校級」の才能たち。
そのなかで唯一、日本全国から抽選で選ばれた平凡な高校生。
「超高校級の幸運」苗木誠。
希望を胸に学園に一歩足を踏み入れた彼だったが、そこに待っていたのは学園長を名乗るクマのぬいぐるみ「モノクマ」
学園内に閉じ込められた生徒たち。
ここから出られるのは自分以外の誰かを殺し、仲間を欺き通したただ一名だけ。
「モノクマ」の策略により、生き残りをかけた殺人ゲームの幕がいま上がる。
日本を代表する国民的アニメキャラクターの初代声優大山のぶ代さんに、あのまんまで「コロシアイ」なんて台詞を言わせる悪ノリっぷりや、CERO規制Dで17才以上対象の残酷表現、閉鎖空間で高校生が殺しあうという舞台設定が許容できさえすれば、近年では傑作の部類にはいる推理ゲーム。
希望ヶ峰学園のルールは、殺人を犯した生徒(クロ)がばれずに逃げ延びれば「卒業」 学級裁判により犯人と指摘されれば「オシオキ」となる。
しかし学級裁判により間違った生徒をクロと指摘した場合はクロ以外が全員「オシオキ」となる。
ゲームの目的は捜査で証拠や証言を集め、学級裁判にて正しいクロを指摘すること。
円形になった裁判所で輪になった十五人の生徒たち。
ミステリではあるが『カイジ』や『ライアーゲーム』のような雰囲気もある本作。
豪華声優陣によるフルボイスの演出で議論が飛び交う。
BGMにのってリズミカルに表示される証言の矛盾点に、リボルバーに装填された論理の弾丸(ダンガン)をガンシューティングの要領で照準を合わせ、引き金を引いて論破(ロンパ)する。
そのあたりの感覚はゲーム『逆転裁判』に近いが、アクション性を加味することによって、白熱する議論のなか自分の意見をカットインさせるという臨場感がより体験できる。
他にも、画面に舞う文字を撃ち落としキーワードを成立させる「閃きアナグラム」や、激高した相手とリズムゲームの要領で議論を戦わせる「マシンガントークバトル」などがある。
どれも、なんとなく思い出せそうで思い出せない重要ポイントを閃く、言葉の応酬の末に相手を説き伏せるといった状況を探偵の立場で感覚的に体験できるもので、単なるテキストタイプのアドベンチャーゲームでは味わえない斬新なシステムだ。
しかし、なかでも秀逸なのは「クライマックス推理」
これは事件の全貌を解き明かす時に、画面にコマ割りされた漫画が表示されるのだが、所々が歯抜けになっている。
そこに下画面に用意された正しいコマを埋め込んでいって、犯行の流れを完成させるというもの。
全部完成させてボタンを押すと、超カッコいいテーマソングに乗せて声優の緒方恵美さん演じる少年のフルボイスで事件を解説していく。
「このときキミは〜をやったんだ」
「凶器は〜したね」
「そして〜を殺した」
「犯人は......キミだよ!」
まさに推理物のアニメのクライマックスみたいで、かなり熱い。
ひとつひとつの事件は意外にも本格ミステリの王道というか定石をしっかり踏まえていて、ミステリ初心者の方には衝撃を与えるだろうし、ミステリ慣れした方も事件の全体像をイメージしながら証言の矛盾を突き崩していくのが楽しいはずだ。
また、漫画的、ライトノベル的な世界観や「超高校級」にデフォルメされたキャラクター設定を活かした、あるいは逆手に取ったトリックを融合させることによっての新鮮な驚きもある。
難易度も謎解き、アクションともに「シンセツ」「ユルヤカ」「イジワル」と三段階あるのでお好みで。
ちなみに僕は両方とも「イジワル」
適度に緊張感があって存分に楽しめた。
各エピソード共に謎解き物としてのクオリティが高いが、それをひとつのストーリーとしてまとめあげているシナリオが見事。
途中で投げ出していたら、単に後味の悪い話としてしか印象に残らなかったかもしれないが、後半の畳みかけが凄かった。
実際に僕自身も発売当初は、興味はあるけど残酷表現は苦手だし、ちょっと悪趣味だと思って敬遠していた。
しかしアニメ放映開始を前にネタバレの氾濫を危惧したのと『逆転裁判5』発売までのつなぎと思って軽い気持ちでプレイしてみたら、悪魔的な面白さに取り憑かれ、やめ時がわからずいっきにクリアしてしまった。
テクノ、ハウス、アンビエントミュージックなどをベースにした楽曲の数々もカッコ良すぎて痺れていたら、担当は『Killer7』や『シルバー事件』などグラスホッパー・マニファクチュアで尖ったゲームの音楽を作曲していた高田雅史さん。
気になった方は公式サイトでもどこでもいいからタイトル音楽だけでも聴いてほしい。
そして、もっと気になった方は今からでも遅くないから全力でネタバレを回避してプレイしてほしい。
『ダンガンロンパ』の企画の出発点には、やはり『逆転裁判』があったのかもしれないが、完成された本作はオリジナリティを存分に発揮し、いわば「本歌取り」の風格が漂っている。
そして、なにか新しいもの、面白いものを創ってやろうというクリエイターたちの挑戦を感じる。
現在『逆転裁判5』をプレイ中ではあるが、心の中では『スーパーダンガンロンパ2』が楽しみでしかたがない。
これは嬉しい大誤算だった。
(冒頭の「容疑者たちをぐるっと見据え......」というのは、3Dとイラストを融合させた円形の裁判所を、アナログパッドでぐるっと回転させて犯人を指名するというもの。あの演出もかなり熱い。)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
残酷描写がエグい以外は文句なしの逸品。
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推理ゲームが好きな人にはおすすめです。
やたらと豪華な声優さんを使ったり、可愛い子から死んでいっちゃったり、残酷な表現や突き抜けたギャグがあったりとかなりぶっ飛んでます。 -
【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
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【目次】
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自分のタイムラインで結構人気だったので、購入。
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全員が魅力的なキャラクターで事件が二転三転とするためやめ時がない裁判ゲーム。難易度が低く一本道のため、よく出来た連載漫画を読んでいる感覚。
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操作性という黒幕と闘いながら斬新な推理バトルシステムを使いこなし、学園の謎を大まかに解き明かせ!
あとその過程で葉隠くんとかさくらちゃんとかに転んだらいいよ! -
難易度は低めで、逆転裁判よりも推理しやすいと思う。
それでも進めていくと面白い展開になるのでよかった。
なかなか照準が定まらなくて大変だった。