BIUTIFUL ビューティフル [DVD]

監督 : アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 
出演 : ハビエル・バルデム  マリセル・アルバレス  エドゥアルド・フェルナンデス 
  • アミューズソフトエンタテインメント
3.83
  • (33)
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  • (7)
  • (3)
本棚登録 : 303
感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4527427649828

感想・レビュー・書評

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  • ここは一体どこだろうか…
    サグラダファミリアの教会が映し出されて初めて気づいたが、これがバルセロナとは…
    驚きを隠せなかった

    主人公ウスバル
    そんなバルセロナの華やかさとは異なる裏側の世界で、生きるためだけに闇社会の非合法な仕事も請け負い、子供二人を育てる
    別れた妻は双極性障害で精神的に病んでいた

    不法移民への仕事の斡旋や死者の声を聞く能力も活かし、なんとか子供たちのために危ない橋を渡っている
    不法移民達に対して尽力し、彼らを助けたい反面、斡旋によりピンハネすることでカネを稼ぐ
    人助けしたい福祉の精神だけではない
    彼自身そのことに引っかかりながらも
    生きるためにカネを稼ぐという選択肢はやはり捨てきれない
    そうは言うものの、彼らが摘発されてしまえば、やはり放ってはおけない
    そこがウスバルの人の良さと不器用さである
    別れた妻に対しても同じだ
    躁鬱が激しく、不安定な精神状態の元妻
    子供に手をあげてしまう元妻
    許せないと何度も突き放すものの、彼女が一人傷ついていることを無視はできない

    そんな彼に余命2ヶ月の宣告を受ける悲劇が…
    残りの人生ウスバルはどう生きるのだろうか…
    残された者達へ彼は何を伝え遺すことができるのだろうか…

    家族内での傷つけ合い
    不法移民たちの摘発、強制送還、事故死…
    辛い出来事ばかりがウスバルを襲う
    極め付けが余命宣告だ

    それでも彼は懸命に立ち上がる
    泥臭く這い上がる

    決して派手ではないハビエル・バルデムの役どころが光る

    そして冒頭と最後は同じシーンなのであるが、
    とても美しく心が洗われる
    これがこの映画の救いであり輝きだ

    そして何より観終わって1週間経つが、後から後からジワジワくる
    こう言う映画は後々心に残る


    以下はどーでも良い毒吐きです 
    すみません
    良かった作品にこういうことをしたくなるひねくれ者をどうぞお許しください

    余談①
    時折ホラーになる
    これがなかなか怖いのだが、必要なシーンなのかしらん?

    余談②
    中国人ゲイカップル
    肉体的な絡みのシーンは必要かしらん?

  • ”Limelight”(1952)で
    ”Life is a beautiful, magnificent thing. Even to a jellyfish.”
    って台詞があったが、それが疑わしくなるような描写で溢れていた。

    Barcelonaのスラム街で生活する中年男と子供達。
    私達がよく知っているSagrada Familiaが景色の一部として登場するが大半はスラム街か中国人街での撮影である。
    ここで登場するBarcelonaは人々が陽気に¡Hola!と声を掛け合い太陽がよく似合うイメージとは対極にあると言っていい。(季節も冬だし)

    また超至近距離で撮影されているせいか表情の変化だけでなく、登場人物の息づかいや彼らを取り巻く環境の不衛生さ等がリアルに伝わってきて、観る人によったら途中でギブアップするんやないかと思わせる。

    レビューを見ているとタイトルの”Biutiful”について触れたものが多い。
    娘に誤ったスペルを教える主人公。
    冒頭で出した”Limelight”の台詞みたいに全ての人間の人生は「美しい」と言うのなら、主人公(あるいは周囲の人間)のそれは誤ったスペル同様どこかいびつなものだってことか。

    決して見やすくはなかったけどタイトルの時点でここまで考える体験ってなかなか出来ない。
    その反面、こーいう細かい解釈が必要な作品ってどうも苦手で最終的に変な方向に行ってしまうんよなー。

  • バルセロナを舞台にした映画。中国人の移民や出稼ぎ労働者がいるスペインの現状を表している。

  • 呑みながら観たので、天井に貼り付いた男や、最初と最後に道案内をする男が誰なのか不明。

    2時間半退屈することなく観られたが、話をもうちょっと判り易くしても良かったかな…

  • スペインの国の悪さとか
    移民の問題とか
    家族愛とか
    色々散りばめてあるが、
    見事にまとまって、
    シリアスでリアルで、引き込まれる。

    感動的な感じではないので、星は4。

  • レンタル>顔はくど過ぎるwのに「ノーカントリー」他,数回、出演作を見て以来~バルデムさんの演技力にすっかり魅せられた♪今作もハビエル目当てで。重い…救いがない…悲しい(泣)。台詞が削ぎ落とされており薄暗い物悲しい空気感。時折挟む絵画にもなりそうな風景が綺麗。バルセロナの陽気な気質とは全く異なり、裏稼業(不法移民;労働者のブローカー,薬売買を巡る警察との仲介役等)の底辺のような貧しい暮しをしている父ウスバル(ハビエル)。幼い2人の子を抱え、ある日病魔に…余命2ヶ月という宣告を受ける。
    一緒に暮らせない精神疾患の妻に残されてしまう幼い2人の子供。子煩悩な優しいパパぶりや弱者;滞在者の中に対する彼の優しさ。父ウスバルにこれでもかと苦難が降りかかり可哀想になってしまいます。何とか彼を救えなかったのだろうか(泣)。。子供達の将来を案じ誰かに結局託す事もできずじまい。限られた時間の中で彼は必死に懸命に生きていた。嗚呼…説明し難いけど凄い映画を見ました。時折、映像に差込まれる天井人がホラー。。エクソシスト的「死」を暗示してるかのような。彼には死者との交信ができる特殊能力を持つ。

  • 自分の人生には降りかかることのないだろう不幸や考えたこともないような問題を、この世に生まれたときから、死ぬまで、一生背負って生きていく人達。人は環境に育てられる。何に対しても無関心な少年は、無関心なんじゃなくて、隣にいる友達とは全く別の、もっと別の問題を考えていた、私と同じように


    ただ生きるということに向き合うだけではなぜこんなにも社会から批判されるのかな。そこに夢とか思想がないと軽蔑されてしまう。知らないことは、悪いことじゃない。誰も何も可哀想ではない。自分を優先することに必死で、誰かを傷つけてしまうのは良くない。何においても。ああまた疲れてきた。

  • 死にたくない、とその男は言った。


    脆く優しく美しい男の人の映画。

  • やはりイニャリトゥ、情報が詰め込まれてる。裏社会、霊能力、家族愛。

    もう一回見てみるかなぁ。
    ハビエルバルデムが好演。

    音楽もかなり良かった。バルセロナが舞台。ノーカントリーでも見ようかな。

  • 「これは、父が生きた証」


    スペイン・バルセロナ。
    その華やかな大都市の片隅で、厳しい現実と日々対峙して生きているウスバル(ハビエル・バルデム)は、離婚した情緒不安定で薬物中毒の妻を支えながら、2人の幼い子供たちと暮らしている。
    決して裕福とはいえず、生活のためにあらゆる仕事を請け負っていたウスバルは、ときには麻薬取引、中国人移民への不法労働の手配など非合法な闇の仕事も厭わない。しかし、争いごとの絶えない日々のなか、ウスバルはしばしば罪の意識を覚えていた。
    ある日、ウスバルは末期がんであることがわかり、余命2ヶ月を宣告される。ウスバルは家族に打ち明けることもできず、死の恐怖と闘いながらも、残された時間を家族の愛を取り戻すために生きることを決意する。

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