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- / ISBN・EAN: 4988102051983
感想・レビュー・書評
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1944年、ナチス占領下のフランス。かつて、ナチスのランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)によって家族を皆殺しにされた少女ショシャナ(メラニー・ロラン)は、ただ一人逃げ延び、現在はパリで映画館主に身をやつしながら復讐の機会を窺っていた。
同じ頃、アルド・レイン中尉(ブラッド・ピット)率いる連合軍の極秘部隊“バスターズ”がナチスを次々と虐殺、ドイツ軍を震え上がらせていた。
そんな中、ショシャナの映画館でナチスのプロガパンダ映画のプレミア上映が決まり、ヒトラーはじめナチス高官が一堂に集結するのだったが…。
「キル・ビル」のクエンティン・タランティーノ監督が、第二次大戦下のパリを舞台に繰り広げられるナチス殲滅作戦の行方をスリリングに描くアクション・エンタテインメント大作。
最初のユダヤ人ハンター・ランダ大佐が隠れ家に潜んでいるユダヤ人を見つけて虐殺するシーンから、タランティーノお得意の会話の中でサスペンスを高める演出が冴え渡っています。
ブラピ演じるアルド中尉率いるバスターズ、クリストフ・ヴァルツ演じるランダ大佐、表向きは映画館主として振る舞いながらナチスに対する復讐を企むショシャーナなどの個性的なキャラクターがせめぎ合い、ショシャーナとランダ大佐の探りあいをしながら会話するシーンや居酒屋でバスターズと女優兼スパイとイギリス軍が密談している時にナチスのスパイに見つかって銃撃戦になるシーンや可燃性フィルムを武器にしたナチスのプロガタンダ映画を上映する映画館を舞台にした驚愕のクライマックスになだれ込むまでのサスペンスの盛り上げ方に、タランティーノの成熟した演出に驚かされます。
マイケル・ファズベンダー、クリストフ・ヴァルツ、メラニー・ロランの名演技に驚かされます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
DVD
ナチス占領下のフランス。
一家虐殺から唯一生き残ったショシャナは、ナチスへの復讐心に燃えながら名を変えて映画館を経営していた。
一方でバスターズと呼ばれる米国秘密部隊は、ナチス兵を次々と惨殺し、額にナイフで鉤十字を刻み込んでいく。
ある日、ナチスの英雄フレドリックに見初められたショシャナは、彼女の映画館でナチス要人も招いての映画上映会を開くというチャンスを得た。ショシャナは復讐のため、上映中に映画館を燃やす計画を立てる。
バイオレンスな痛快ブラックコメディ。ヒトラーは蜂の巣にされ、善人はどんどん死ぬ。 -
名画座で鑑賞、
本日3本立ての目玉。
またまたマカロニウェスタンの楽曲だね!?
題名が判らんけど、エンニョモリコーネ(多分)で始まるところがタランティーノらしい。
60~70年代サントラで固めていると思いきや突然流れるキャットピープル!
ナスターシャキンスキーが懐かしい、彼女は今何処に?
メランーロランが美しい、メラニーを見に来たのに、彼女がヒロインだと思ったのに、あっけなく死んでしまう、流石はタランティーノ、無茶苦茶です。
残酷シーンもてんこ盛り、パルプフィクション以来のタランティーノ好きには堪りませんね、100点です! -
ダラダラしてて面倒くさいところもあるんだけど、皮肉っぽくて好きだな~!俳優さんはブラピ以外は素晴らしかったけど、特にクリストフ・ヴァルツは名演!最近、映画はあんまり見てないけど、久々に役者の演技みてテンション上がった!!ほんと最高!!
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ナチスの要人が集まる上映会で要人達を一網打尽にしようと全く別の二つの破壊計画が進んでいく。
これはグラインドハウス的なB級映画を大作としてつくった映画なのだと思う。
ストーリーはダラダラしてて無茶苦茶ながら目が離せない魅力も持っている。登場人物がみんなキャラが立ってるのがいい。
まぁ、万人が面白いというような映画ではないかな。
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2009年、ユニバーサル。クエンティン・タランティーノ監督。
第二次世界大戦時、ナチス占領下のドイツを舞台にとったサスペンス・エンターテインメント。タランティーノらしいサービス精神過剰な部分と、ナチスとユダヤ人潜伏者や連合軍の潜入者たちとの息詰まる心理戦の部分とが交互に登場する感じで、もうお腹いっぱいという感じ。「ユダヤ・ハンター」と異名を取ったSS大佐役のクリスト・ヴァルツの怪演ぶりは、お見事のひとこと。
ユダヤ人女性が不敵に笑うフィルムが映写される映画館で、ナチのプロパガンダ映画もろともヒトラーやゲッペルスやゲーリングを葬り去っていく。この着想はとてつもなく皮肉だし(すべては所詮映画である、クソみたいな映画など映画館ごと焼き尽くしてしまえばよい)、同時に、映画というメディアに対するあられもない信仰告白でもある(映画はあらゆるものを、権力者たちさえも焼き尽くすことができる)。
しかし、映画は燃やすことができるが、人間の傷は消えない。ブラッド・ピットがクリストフ・ヴァルツの額に刻んだ鉤十字のマークは、映画というメディアの限界に対するタランティーノの自意識のあらわれ、と言えるのかもしれない。 -
地下の酒場のシーンといい、映画館の別室でのシーンといい、間の緊張感がすばらしい。タランティーノの初期に比べるとここらの表現の巧さは増しているように思う。
有名な歴史を下地とし、そのうえに架空の筋書きを乗せるスタイルは物語、ストーリーテリングとして登場人物の立場や描写の意味づけがわかりやすく、独自の演出なども活きていて面白い。
脚本は偶然の重なりが強く意識される。最後のクライマックスは暗殺計画が3つ重なっているのが面白い。
会話劇や演出上の小技も光る。
シンデレラのオマージュには唸った。全然ロマンチックではないシーンにその演出は非常に鮮烈に映る。
パリの映画館、という舞台を意識してか、フィルムを燃やすシーンなどにやたらとシックな芸術性が出ていて面白い。
役者としては、ヴァルツの演技が特にすばらしい。ジャンゴの善良な役柄と対照的でありどちらでも超一級品の演技。
暴力をただ人の残虐性を満足させるだけでなく、いかに工夫してショウにするかを徹底している。ただの暴力賛美ではなく暴力の醜さをよく理解して、それでも表現の対象たりうることを突き付けてくる、一流シェフによるゲテモノ料理、またはジャンクフードをもとにした創作料理。
好き勝手に表現しているようで悪役はきちんと歴史上のゆるがない悪役を選び物語の下地のセレクションは外さないところはちゃんと賢いつくり。あまり映画オタクではないふつうのアメリカ人にも受けのいいんじゃないかと思うストーリー。 -
ありえない内容だけど、それなりに面白かったかな?