WOWOW開局20周年記念番組 三谷幸喜「short cut」 [DVD]

監督 : 三谷幸喜 
出演 : 中井貴一  鈴木京香  梶原善 
  • 東宝 (2012年5月25日発売)
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レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104071606

感想・レビュー・書評

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  •  田舎道で車が故障したため山の中を歩いて国道に向かう羽目になった離婚寸前の夫婦……。
     近道を通るため、立ち入り禁止の木の柵を開けて侵入!

     
     そんなとこに入っちゃいかんて!
     以前観て以来トラウマになっている、ディアトロフ事件をテーマにした『ディアトロフ・インシデント』を思い出しました。
     もしもこの立ち入り禁止の山中に秘密の軍事施設があったとしたら……?
     銃声が聞こえたと思ったら警備員が現れて逮捕されたり。
     熊の舌が落ちていたり。
     廃墟化した山小屋の中に入ったら、そこは放棄された軍事研究所だったり。
     タイムカプセルを掘り出したら、軍事機密が入っていたりして。

     
     しかし舞台となる山道、いいですね。映画スタッフが1年がかりで見つけ出したとか。よく見つかったものです。

     
     映画はほとんど山中をさ迷う夫婦の言動の描写。これはこれで面白いのですが、もう一人登場して3人になると余計面白さが増します。
     漫才は二人で行うのが基本で、三人になるとどうしても一人が余ってしまう、という文章を大昔に読んだことあります。
     私は漫才はあまり見ないのでこの意見が妥当かどうかは分からないのですが、この映画に関しては、3人のシーンの方が圧倒的に面白いという印象を持ちました。
     もちろん1かける2は2以上の効果を出しているのですが、1かける3は3以上のもっと大きな相乗効果を出しています。
     やはり映画にすると、2人より3人の方がダイナミックな動きになるのでしょう。
     また、
    倦怠期の夫婦 + 今でも初恋の人に未練のある男 の三角関係
    という緊張感のある組み合わせの妙もあるのでしょう。

     
     しかしこの映画、「完全ワンシーン・ワンカット」で撮影されているとか。
     無駄に高品質。ビジネスでいうと、無駄にコストをかけ過ぎ、と言われるところではないでしょうか。
     ところが芸術作品ではそういう面が評価されたりします。
     ビジネスと芸術の違いを考える点でも面白い作品です。
       http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20180328/p1

  • 三谷幸喜初のテレビドラマ監督作品。2時間ドラマなのだが完全ワンシーン・ワンカットに挑戦している。葬式の帰りの夫婦中井貴一、鈴木京香は近道をしようと山の中に入っていく。short cutはその近道のことであり、長回し撮影に対するshort cutなのだろう。

    ドラマとしては普通の出来。山の中でクマのかぶりものをする男が登場するというのはいくら何でもムリがある。なのだが、山の中の自然を相手にNGが許されないワンシーン・ワンカット撮影というのはなんともスリリングだ。

    用意周到なのかそれとも何度かNGがあったのか。俳優もタイヘンだがカメラもミスは許されない緊張の現場であったことだろう。舞台というのもNGが許されない作品でその感覚をテレビドラマにとれ入れたと見るべきかもしれない。これがセット内の撮影ならまだカンタンなんだろうが、山の中に挑むのがすごい。これでもって2時間の枠に収まるとこまで計算されてるんですね。
    三谷幸喜の良さの一つはそのトリッキーさにある。アイデアとか仕掛けとか構成といった内容以前のところでユニークである。それに内容もあるので面白くなる。
    やはり三谷幸喜は天才です。タイヘンだろうが。

  • 40代の共働きの夫婦が、妻の実家に帰省した帰りに車が故障してしまい、山道を二人だけで下って助けを呼ぶまでをノーカットで撮影。出演者は夫婦と途中で現れる妻の同級生の3人のみ。
    やや中だるみ感はあるものの、年代がちょうど同じなだけに共感できるものがあった。
    結婚して時間が経つと、夫婦で会話することもほとんどなくなり、お互いにすれ違い、一緒に住んでいても別々の人生を歩み始めている気がしていた。最近は子供たちも大きくなり、子供中心の生活が終わろうとしてきたため、特にそう感じる時が多くなってきた。
    映画のようなシチュエーションになるのは難しいが、夫婦二人で会話をすることの大事さを思い出させてくれる作品であった。
    近いうちに、二人でゆっくり話をする時間を取るようにしよう。

  • Amazonプライムビデオで観ました。

    鈴木京香がはじけていた。
    中井貴一は、結局は鈴木京香のことが好きだったようだ。

    いくつになっても、夫婦としてお互いのことが尊敬できるような仲でいられたらよいですね。

  • なにも知らずに観はじめてびっくり、これワンカットなのね!!!!!ワンカットの長編映画を観たのははじめてだよ。
    舞台を観ているようだった。役者さんってすごいって思った。なかなかおもしろかった。

  • 三谷幸喜さんの作り出す世界観はやはり独特、面白い。
    こちらも、劇場で演劇を観劇をしているような気分に、、無性に舞台を見に行きたくなりました。

    まず、カメラが最初から最後までノーカット。
    山道をずっと歩きながら会話をしていくという設定。
    最初は仮面夫婦を装っていた2人が、山道での新たな一面をお互いに知りながら、山を降りるときにはその関係性が変化しているというストーリー展開。

    役者は3人だけなんだが、ついつい止められず見てしまった。

    それにしても、都会に生きる私たちにとって、自然の中で過ごすことは、結果はどうあれ特別な時間となるのかもしれないと思った。
    忘れている人間としての感覚や、心からの感動、楽しいという気持ちを呼び起こさせてくれるのかな、と。

  • 面白かったけど大空港よりは少し退屈。でもこれを制作した三谷幸喜は凄い。

  • 一発撮り。ビフォアサンセットもそうだったが、本作は感情とお互いの関係性の変化を、道程と共にうまく表現できていた。感動こそないけど、「うまい」作品であった。

  • ☆☆☆☆面白いよ。
    鈴木京香のチョツト無理した野性味と、中井貴一の板についたヘタレぶりが絶妙な間合いで展開されている。
    湯舟に浸かりながら楽しみました。

    三谷幸喜さんは、見た目どおり‘とぼけた顔して面白いことを語り、人を笑わせるのが好きな人なんだなぁ’とつくづく感じさせる作品。
    2017/04/15

  • 2時間ノンストップの長回しとは凄いなぁ。思いついても誰もやろうとしないアイデア。簡単に撮ったように見えて、綿密なロケーションとリハを繰り返しただろうし、人件費も相当なものだろうし、三谷幸喜にしか作れないというか、許されない作品でしょう。

    脚本的には可もなく不可もなくで、コメディとしては中井貴一のリアクション芸がすべてと言っていいでしょう。最後まで退屈しなかったのは、本当に最後まで切れ目なしに行くのか、ハラハラしたからかな。

    まぁとにかく、中井貴一と鈴木京香の演技も素晴らしさは言うまでもないですが、このムチャクチャなドラマに果敢に挑戦した2人のプロ魂がすごいな。

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著者プロフィール

1961年東京生。劇作家・脚本家・映画監督として幅広く活躍中。現在、2016年のNHK大河ドラマ「真田丸」執筆に加え、脚本・監督を担当した映画「ギャラクシー街道」公開を10月24日に控え、多忙な日々を送る。

「2015年 『ハリウッド黄金期の女優たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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