7割は課長にさえなれません 終身雇用の幻想 (PHP新書) [Kindle]

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  • 7割は課長にさえなれません (PHP新書) 新書 – 2010/1/16

    従来の価値観を捨て去ることが急務
    2010年9月23日記述

    この本の筆者である城繁幸氏による若者向け本の3部作の最終版と位置づけられる本。
    2010年からは第二の就職氷河期世代が生まれることにも警鈴を鳴らしている。
    (この本が出たのは2010年1月であったが、実際は2010年5月頃に決まった国家公務員採用4割強削減でより厳しい状況になった)

    高齢者層にも悪意はないだろうが今の日本は若者が搾取される構造になってることがより深く分かる。
    また7割は課長にさえなれないと指摘しているのはバブル入社世代の事を指している。
    それより下の世代はもっと厳しい現実が待ち受けているかもしれない。

  • N国党の立花孝志が「NHKをぶっ壊す」なら、
    城繁幸は「日本型雇用をぶっ壊す」である。

    本書を読めばわかるが、日本型雇用とは、既得権なのである。

    2010年に出版された新書であり、今ではデータ等が時代遅れになっている部分はあるにせよ、10年経過して、果たして著者の望むような社会に「近づいているのか」考えものである。

    私があまり賢くないからかもしれないが、「雇用問題」は理解しようとすれば、中々高度な議論なのだと本書を読んで感じたものだ。

    どうやら、政治家のうちにもろくに理解できていない人間は多いようである(笑)。

    おそらく、「雇用問題の正しい捉え方」は本書によって基本的な部分は身に付く。

    切り離すことのできない「年功序列賃金制と終身雇用」(これこそ日本型雇用)であるが、今や、「年金問題(最近、老後2000万円問題でさらなる話題に)」と同様、高度成長、人口増大を前提に設計・運用されてきた上記の「日本型雇用」が破綻しかけているのである。

    目指すべきは、正規・非正規共に、「失敗の存在を前提に設計かれた社会」である。「派遣、パート、中小企業、女性(派遣、パートに多い)」に痛みを押し付ける社会では、誰も幸せになれないのである。

    余談だが、先日東京都知事選に立候補して、密です❤️でお馴染みの小池百合子に惨敗した宇都宮健児は「弱者に優しい社会は、皆にとって「も」優しい社会だ」というような思想を持っている。

    今や、低成長(デフレ)、少子高齢化に加え、コロナ禍を増大させる「だめだめ安倍政権」、さらには多発する自然災害と、多くの「状態変化」と「国難」が同時多発的に押し寄せている。

    大企業に勤めるにせよ、中小企業に勤めるにせよ、はたまた、起業するにせよ、その舞台が日本である以上は、見過ごせない問題が「終身雇用の幻想」なのである。

    そして、「既得権をぶっ壊す!」には、我々若者の「政治経済的インテリジェンス」とエネルギーが欠かせないのだ。

  • ・日本企業には、いまでも年齢給が存在し、年齢によって給料の相場が決まってしまう
    ・結果的に、フリーターや既卒などの人間は割高になってしまい、敬遠されることになる。この傾向は大手ほど強い。

    ・90年代、正社員の雇用を守り続けた結果、就職氷河期世代が生まれてしまった。
    ・判例により、企業はまず新卒採用を抑制す両義務付けられている。要するに就職氷河期世代を生み出したのは方であり、それをよしとした日本社会である。

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