人生、ここにあり! [DVD]

監督 : ジュリオ・マンフレドニア 
出演 : クラウディオ・ビジオ  ジュゼッペ・バッティストン  ジョルジョ・コランジェリ  アンドレア・ボスカ  ジョヴァンニ・カルカーニョ 
  • Happinet(SB)(D)
4.12
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感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953042384

感想・レビュー・書評

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  • 知人に勧められ視聴。
    イタリアでの精神科病院を廃止する法律、バザリア法をめぐっての実話を基にした映像作品。

    重いテーマを、真摯に丁寧に描いていると感じた。
    非常に考えさせられる内容で、そのためか自分は視聴になかなかエネルギーを要した。
    ただ、必ずしもとっつきやすい映画というわけではないのかもしれないが、全体として悲壮感はない。
    適当な言葉がなかなか見つからずもどかしいが、例えば社会的であったり問題提起するだけの作品ではなく、その上で「楽しむ」という映画の大前提が一貫して意識されているように感じ、また重いテーマであるからこそ、より受け手に伝わるように細部まで神経を配った作り手の熱のようなものが強く伝わってきた気がする。
    また、個人的には音楽や演出が過剰気味にかっこよくてそこも好みであった。
    よい作品である。

  • とってもいい映画。

    頭が固くなってくると、好奇心を、なんとなく無視してしまうことがあるけれど…

    忘れないように、見逃さないように、頭じゃなくて感情を大切にしたい、と思わせてくれる映画。

    心のためにお薬を飲む人たちが、わたしに「世界は広い!」と抜け出す勇気をくれました。

  • 真っ先に「あん」を思い出したね。

    あれはライ病だったけど、社会生活を営むことで生きる目的を取り戻していく感じは一緒。

    悪者を描かず、それぞれの立場を尊重して良い悪いも共に描いたところが秀作。

    重いテーマをコメディに仕立て、しっかりイタリア料理に仕上げた感じも文句なく。

    惜しむべきは中盤若干ダレたところかな…

    でも良作。

  • 面白かった。長いことうつ病を抱えつつ今では障害者枠ではあるがなんとか正社員で働きつつ、何をおもったかある時から、この映画の中で言えばネッロ的な立場の仕事を目指している夫を持つ身としては、ただただ、現実はこの映画の何倍も厳しく患っている人達を束ねるという事はその人たちの人生も引き受けるも等しいのだと、「夫、わかってるか??」と言いたかった映画でした

  • 1983年、活気溢れるミラノの労働組合員ネッロ(クラウディオ・ビジオ)は正義感が強く、労働の近代化や市場に対して情熱を傾けていた。
    しかし労働組合のために出した本が型破りだとされ、所属していた組合から異動を命じられる。
    ネッロが行き着いたのは、精神病院の患者たちを地域に戻し、一般の社会で暮らせるようにするというバザリア法によって閉鎖された病院の元患者たちによる協同組合だった。
    しかし彼らは病院を出て自由な社会生活を送るどころか、毎日を無気力に過ごしていた。
    持ち前の熱血ぶりを発揮せずにいられないネッロは彼らに、施しではなく、自ら働いてお金を稼ぐことを持ち掛ける。
    みんなを集めて会議を開くが、個性豊かなメンバーたちはバラバラで、会議はなかなかまとまらない。
    しかし何とか床貼りの仕事をすることが決まる。
    ネッロは彼らとともにこの無謀な挑戦を始めるが、元患者たちに自分の家の床を触らせようとする人はなかなかいない。
    そのうえ数少ない現場でも、組合員たちは次々に失敗する。
    そんなある日、仕事現場でのアクシデントをきっかけに、彼らの人生が180度変わるようなチャンスが訪れる。
    イタリアで法律によって精神病院が閉鎖された実話をもとに作られたヒューマンコメディ映画。

    ネッロは、熱血漢でも精神病に対する知識が無く組合員に対する接し方に失敗しながらも、組合員のやる気を起こさせるために、組合員の要求や意見を受け入れ話し合いをしたりなど工夫をしながらも、組合員に自信をつけさせるべく、組合員に過剰な保護的な姿勢をする医師や精神病に無理解な世間など戦いながら、少しずつ組合員の個性に合わせた仕事を割り当て、世間に認められていく展開がリアルに描いていて、日本の状況と比較して考えさせる内容です。
    精神科医が状態が良くなっている患者に対して、投薬を減らすことを渋る姿勢のある医師のせいで、普通の日常生活をおくり難い現実があることなどの実態もちゃんと描いていて、精神科医や作業所や精神病の当事者にも見てもらいたい内容のヒューマンコメディ映画。

  • 名作『カッコーの巣の上で』を思い出した。精神疾患患者の人生や人権について考えさせられるという点で、共通している。
    ただこちらは、イタリアの作品ということもあり、音楽含め陽気で明るい雰囲気が全体にエネルギーを与えている。もちろん悲しい場面もあるのだけれど。見て損はない、良作です。

  • 実話を基に。包括的社会の難しさと暖かさ。
    今はどうなっているのだろう。

  • 1980年代イタリア。協同組合の職員である主人公が赴任したのは、精神疾患の当事者たちが集まる組合だった。彼らの自主性を引き出して、収益に結びつく事業を主張したところ、意外にもクライアントの支持が集まった。また、先進的な考えを持つ医師の指導の元、服薬量を減らすなどの試みも行われたが、不幸な事件が起きてしまう。

  • 実話を元にしてるだけあって、ただの美化された綺麗事の話ではなかった。
    それだけにチョット辛い、悲しい気持ちにも。
    でもちゃんと救いもあるし、いい映画だと思った。
    合言葉は「やればできる!」だそう。
    しかし何でこれのジャンルがコメディなんだろう…?

    “バザーリア法の制定により、精神病院が廃止されたイタリアで起こった実話を映画化したヒューマンコメディー。本国イタリアでは動員数40万人超、54週ロングランの大ヒットを記録し、イタリア・ゴールデングローブ賞を受賞。これまでイタリアでも語られることのなかったトゥルーストーリーが、思慮深く細やかな感性のコメディーに仕上がっている。精神科病院や精神医療施設での研修を経たキャストたちによる、リアルな演技も見どころだ。
    1983年、ミラノ。正義感が強いが異端児扱いされる労働組合員のネッロ(クラウディオ・ビジオ)は、自著がきっかけで別の生活協同組合に異動させられてしまう。そこに集まっていたのは、法律の改定で廃止した精神病院を出され、行き場のない元患者たちだった。ネッロはしっかりと稼げるような仕事を彼らにさせようと思い立つが……。”

  • ・「人生ここにあり」
    https://www.youtube.com/watch?v=3AZleEjaiZw

    知人からの超~おすすめ作品。出回ってる本数が少ないのでそれなりな額になったが、やはりお勧めなだけはあった。邦画や洋画でもハリウッドの作品はしばらくすると飽きてくる。僕は真っ先にドイツ映画の面白さに感じ、いろんな国の作品に手を出すようになったが、これがまた面白い!

    本作は実話をもとにしたイタリア映画。「人は転んで、歩き出す」精神病患者たちが自立のために会社を作り、頑張っていく作品です。労働組合を追い出された熱血漢が薬で動けない精神病患者たちを少しずつ改善して寄木細工の内装の仕事をし始める。やはり山あり、谷ありなのだが、腹をくくって前を見て歩き出す人間の強さを改めて実感!心が温かくなる作品です。

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