悪い夏 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 1122716071002

感想・レビュー・書評

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  • 未読だった初期作品集の一つを古本屋さんで買って二年も寝かせてしまった。
    ようやく読了。

    表題作を含め、全7編。
    全集を手にしていないため、
    この作家の体系的な解説に触れたことがないので、印象だけで大雑把に言うと、
    〈桂子さん〉登場前が第一期、登場以後が第二期、
    1980年代半ばの「残酷童話」「怪奇掌編」以降、晩年までが第三期かな、と。
    第三期がエンタメ小説として最も親しみやすく、
    初期は実験的だったり観念的だったりして取っ付きにくい作品が多いのだが、
    暴力的で残酷なエピソードをあっけらかんと語って終了――みたいな、
    不条理な話も、読み手のこちらが年を経る毎に(苦笑)
    嫌悪感を抱かず愉しめるようになってきた。
    それにしても、若き日の著者は、いろいろなものを蔑み、憎悪していたのだなぁ。
    醜さ、愚かさ、老い……等々。

     殺意ですか?
     ああ、それなら生まれたときから殺意でいっぱい、
     わたしは他人への殺意だけで生きてきましたわ。
     (p.84「蠍たち」より)

  • 酔う。

  • (1974.01.05読了)(1973.05.31購入)
    *解説目録より*
    癌の宣告を受けた女流作家が、最後の原稿を書くべく孤島へ渡る。海浜のホテルでの美少女Mとの宿命的な再会。倒錯した恋を意識したとき、危険な夏が待っていた…。本書は、表題作の他に、「愛の陰画」「蠍たち」「犬と少年」等ほぼ著者二十代の時に書かれた六つの短編を含み、いずれもみずみずしい形で観念の表出に力が注がれている。

    ☆関連図書(既読)
    「聖少女」倉橋由美子著、新潮社、1965.09.05
    「妖女のように」倉橋由美子著、冬樹社、1966.01.20
    「スミヤキストQの冒険」倉橋由美子著、講談社、1969.04.24
    「婚約」倉橋由美子著、新潮文庫、1971.06.21
    「暗い旅」倉橋由美子著、新潮文庫、1971.11.30
    「ヴァージニア」倉橋由美子著、新潮文庫、1973.05.25
    「夢の浮橋」倉橋由美子著、中公文庫、1973.10.10

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