バビロニア・ウェーブ (創元SF文庫) [Kindle]

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  • 東京創元社
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#SF

感想・レビュー・書評

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  • 読了。Kindle Unlimited。太陽系から3光日の位置に、直径1200万キロ、全長5380光年に及ぶレーザー光束が発見され、人類は「バビロニア・ウェーブ」と呼んで無尽蔵のエネルギー源として利用する。その正体はなんなのか、その謎に迫るが…というかつてないスケールの話。宇宙を股にかけるストーリーだけど、いわゆるスペースオペラではなく、むしろ地に足のついたハードSF。
    想像を絶するほどスケールの大きい話は大好物で、クラークの「宇宙のランデブー」とか野尻抱介の「太陽の簒奪者」みたいな話を頭の中で絵を想像しながら(完全には想像できずに)読むのが好きなんだけど、これはいい設定の割にそれほど興奮して読む感じでもなかった。
    ひとつには、書かれた時代のせいで登場するテクノロジーが古い(やたらと紙が使われていたり、通話システムが固定だったりする)というのはあるんだけど、それよりも、登場人物があまりにも勝手に行動しすぎるし、秘密にしすぎるし、それをそのまま受け入れすぎというのが大きい。宇宙にいったら一致団結しろとまではいわないが、いくらなんでも勝手すぎるだろう、というのが気になり、それを疑問に思わない主人公にも感情移入しにくいのだ。
    ラストシーンもなんで主人公がそこまでして出ていくのか、そもそもそのイシュタル計画は何を目的としているのかがいまひとつよくわからなかった。
    アイデアはよかったがそれを生かし切れなかった印象。

  • かなりハード、かつ地味なSF作品でした。でも不思議な吸引力がある作品で、最後まで楽しめました。
    宇宙が舞台ですが、物語の終盤までは閉塞感があったのが意外でした。宇宙は広いけれど、人間が生存可能なのは本当に限られた場所だけなんだなあと改めて思い知らされました。

  • 久々の宇宙ものSF。30年近く前の作品のため少し古い気がするのはしょうがないか。発想は面白いのだが、活かしきれずに終わった感じ。
    でも、このころから既にダークマターは論じられていたんだ。
    これを読了した今日、暗黒物質観測プロジェクト終了のニュースが流れた。日本人ノーベル賞受賞者が正に懸念している状況を政府自身が作り出している。残念だ。

  • 読みやすかった。

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著者プロフィール

1952年 山口県生まれ、画家
山口県下関と奄美大島とで絵画制作中

現代日本絵画展大賞 昭和会展優秀賞 モダンアート展協会賞 小林和作賞 山口県芸術文化振興奨励賞 損保ジャパン美術財団奨励賞受賞者展優秀賞 リキテックスビエンナーレ展受賞 安井賞展 明日への具象展 具象絵面ビエンナーレ 日本青年画家展 現代美術選抜展 両洋の眼・現代の絵画展 前田寛治大賞展 プサン青年ビエンナーレ テグアジア美術展 その他多数

個展:北九州市立美術館、下関市立美術館、日動画廊、日本橋三越本店、中宮画廊ほか多数
収蔵:下関市立美術館、大分市立美術館、東郷青児美術館ほか多数
出版:エッセイ集「波打ちぎわ」パステルスケッチ集「加計呂麻」

「2008年 『今夜も眠れないこの島で 奄美からの手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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