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感想・レビュー・書評
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加藤嘉一著『われ日本海の橋とならん』(ダイヤモンド社)、『中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか』(ディスカヴァー携書)読了。
仕事の資料として読んだもの。高卒後に単身北京に渡った日本人青年が、北京大学に入り、論客として遇され「中国でいちばん有名な日本人」になるまでを綴った自伝的エッセイである。「日中社会比較エッセイ」としても読める。
2冊とも、同じ著者による同テーマの本なのだから、素材はある程度共通である。しかし、読み比べてみれば、『われ日本海の橋とならん』のほうがはるかによくできている。
『中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか』は内容が未整理で雑然としているし、著者のスター気取りも鼻について、読んでいて不快になる。対照的に、『われ日本海の橋とならん』は大変読みやすく、面白く、読後にさわやかな印象が残る。
なぜそんなに違うかといえば、『われ日本海の橋とならん』のほうは優れたフリーライターが構成を担当しているからである(構成者が介在していることは奥付とあとがきに明記されているので、ゴーストライターではない)。
ライターは古賀史健という人で、本書を読めばすこぶる有能な書き手だとわかる。「これがプロのライターのワザというもんだよ!」と、無関係な私までが同業者として誇らしくなった。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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