われ日本海の橋とならん [Kindle]

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  • ダイヤモンド社
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  •  加藤嘉一著『われ日本海の橋とならん』(ダイヤモンド社)、『中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか』(ディスカヴァー携書)読了。

     仕事の資料として読んだもの。高卒後に単身北京に渡った日本人青年が、北京大学に入り、論客として遇され「中国でいちばん有名な日本人」になるまでを綴った自伝的エッセイである。「日中社会比較エッセイ」としても読める。

     2冊とも、同じ著者による同テーマの本なのだから、素材はある程度共通である。しかし、読み比べてみれば、『われ日本海の橋とならん』のほうがはるかによくできている。
     『中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか』は内容が未整理で雑然としているし、著者のスター気取りも鼻について、読んでいて不快になる。対照的に、『われ日本海の橋とならん』は大変読みやすく、面白く、読後にさわやかな印象が残る。

     なぜそんなに違うかといえば、『われ日本海の橋とならん』のほうは優れたフリーライターが構成を担当しているからである(構成者が介在していることは奥付とあとがきに明記されているので、ゴーストライターではない)。

     ライターは古賀史健という人で、本書を読めばすこぶる有能な書き手だとわかる。「これがプロのライターのワザというもんだよ!」と、無関係な私までが同業者として誇らしくなった。

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著者プロフィール

1984年静岡県生まれ。2003年高校卒業後単身で北京大学留学、同大学国際関係学院大学院修士課程修了。英フィナンシャルタイムズ中国語版コラムニスト、北京大学研究員、慶応義塾大学SFC研究所上席所員、香港フェニックステレビコメンテーター。『従伊豆到北京有多遠』、『中国、我誤解イ尓了口馬?』など中国国内で著書多数。日本での著書に『中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。2010年、中国の発展に貢献した人に贈られる「時代騎士賞」受賞。 公式サイト:http://katoyoshikazu.com/

「2011年 『常識外日中論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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