ナショナル ジオグラフィック日本版2022年8月号<特製付録付き>[雑誌]
- 日経ナショナル ジオグラフィック (2012年7月30日発売)
- Amazon.co.jp ・雑誌 (130ページ)
感想・レビュー・書評
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「イーストロンドン物語」
華やかで洗練された印象のウエストロンドン。
そして猥雑で秩序とはほど遠いイーストロンドン。
イギリスでもこんなにも貧富の差が広がっているのかと驚きました。
オリンピック開催で、今後どのように変わっていくのでしょうか。
「チベット高原の"金" 冬虫夏草」
ビックリ!蛾の幼虫に寄生するキノコ「冬虫夏草」。
漢方として重用されているようで(何ともウソくさいですが…笑)、
最高級の冬虫夏草は、500グラム当たり5万ドル(!)にもなるらしい。
チベットの人達は、高値で売れるから採る。採りまくる。
その結果乱獲により冬虫夏草が激減する。採集地を巡る争いが起こる。
以前、サイのツノの記事(密猟、サイの絶滅の恐れ)もあったけれど、
ほとんどが中国の巨大マーケットが関係している気がします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
イーストロンドン物語、稲妻発生の瞬間、米国先住民の苦悩と希望、冬虫夏草
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イースト・ロンドン、ネイテイブアメリカン、シロカツオドリ。おもしろかった。
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イギリスの貧困地域の話とか、アメリカの先住民の話とか、今まであまり知らなかったので、印象深かったです。
冬虫夏草の話は、…そのうち、採れなくなって終わりだな、と。このバブルはいつか弾けるだろうなという感じ。別にこんな虫、じゃなくてカビは滅んでもいいし。 -
印象に残った記事は次の3つ。
「イースト・ロンドン物語」
「追跡!稲妻発生の瞬間」
「チベット高原の”金”」
「イースト・ロンドン物語」
オリンピックは終わってしまったが、そのオリンピックが開催された都市の下町、イースト・ロンドンを紹介する記事。
イースト・ロンドンは金融街やIT企業の集まる地域がある一方で、貧困地域も同居する。
そして「国際化」も進み、様々な人種の人々が集まる地域でもある。
今回のオリンピックは、この貧困地域を解消するチャンスと捉えているようだが、オリンピックが終わった後、どのように変わっていくだろうか。
「追跡!稲妻発生の瞬間」
アメリカには竜巻を追いかける「ハンター」がいるが、それと同様に稲妻を追いかける「ハンター」も存在する。
そのハンター達が稲妻が発生する決定的瞬間を狙う様子が紹介される。
発生するタイミングが正確に分からないのは竜巻も稲妻も一緒だが、竜巻は持続時間があるのに対し、稲妻は一瞬で終わってしまう違いがある。
それでも撮影に賭けるのは、稲妻には「スプライト」などの「高高度発光現象」のような不可思議な現象があるため。
研究者を振り回す「カミナリ様」は、なかなか罪つくりだ。
「チベット高原の”金”」
”金”とは「冬虫夏草」のこと。
蛾の幼虫に菌類が寄生したもので、漢方では「万能薬」として珍重されている。その「冬虫夏草」がよく採れるのがチベット高原。
後は「お約束」とも言えるコース。
①冬虫夏草は高く売れる
↓
②ゴールドラッシュならぬ冬虫夏草ラッシュ
↓
③冬虫夏草が激減
↓
④①に戻る
ある専門化は既に持続可能な採集量を超えている、と指摘している。
しかも言われているほどに薬効があるかは疑問らしい。
「冬虫夏草経済」が壊滅する前に沈静化させた方がいいと思うが、もはや手遅れなのだろうか。