脳が冴える15の習慣 ―記憶・集中・思考力を高める 生活人新書 [Kindle]
- NHK出版 (2006年10月31日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (159ページ)
感想・レビュー・書評
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以前は「あーもう時間がなーい。もっと時間があれば…。」と思うことが多かった。そんなときは「誰にでも、何かをするための時間がたっぷり用意されているわけではないんだから。」と、自分に言い聞かせたりしていた。
実際、時間をかければ多くのことができるかと言えばそうではない。時間がたっぷりあると思うと、集中力がなくなってしまい、忙しい中で行ったことよりも、できたことの量は格段に少なくなってしまう。むしろ「時間の制約」が必要だということを痛感する。
ここには普段取り入れるとよい15の習慣が書かれている。一日の中にうまく取り入れていって、自分のやるべきこと、やりたいことをどんどんやっていこう、という前向きな気持ちにさせてくれる一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
職場(お付き合い残業が多い)の回覧で、この本の一部(集中力の部分)が紹介されており、なかなか興味深い内容だったので、購入して読んでみました。
この本では、脳神経外科専門医の築山節さんが、脳の機能的な制約・特性を考慮し、集中力・記憶力・思考力を高める為の習慣を提案しています。紹介されていた習慣は、時間的・経済的に負担にならないものばかりでした。
個人的に印象に残った内容は↓でした。
・脳の回転を上げる為には、脳がウォーミングアップされている必要がある。
・脳の回転は、それ自体を上げようと思って上げられるものではなく、作業量や勉強量とそれを行う時間の関係を認識する事で、それに応じて上がる(間接的にコントロール可)
・思考の整理(分類・整理)ができているかは、身の回りの物の整理に表れる。
・モニター・テレビばかり見ている生活を送っていると、脳が処理する情報が不足して脳の機能が低下、聴き取る能力が低下、人の話にパッと反応できなくなったり物忘れが増える。
非常に読みやすい本でしたが、脳の機能・特性に関してもう少し詳しく説明して欲しかった。
日によって頭の回転に波があると感じている方に、お薦めしたい本です。 -
感想
脳により習慣をわかりやすくまとめてあるので良かった。本全体の長さも手軽に見返しやすい長さなのもよい点に感じた。
各15項目の概要は以下となっている。
1: 生活にリズムをつける
(特に朝)散歩などの軽い運動、部屋の片づけ、料理、音読(10分以上)などをするのがよい
2: 集中力を高める
時間と仕事の量の関係を認識することが重要
3: 睡眠について
早寝早起きが重要
寝る前に余計なことをしない(スマホとか)
4: 脳の持続力について
家事、片付けなどの雑務をするのがよい。
(選択、判断、系列化のタスクが含まれているため)
5: 問題解決力
1日の行動予定表を作る。
仕事で自分なりのルールを作成する(整理法など)。
6: 思考の整理
他人にもわかるようにものの整理をする。
7: 注意力を高める
目を動かしたり、ラジオでどんな話題が話されているのかを聞き取る。
8: 記憶力を高める
新聞のコラムを書き写したり、音読したり、中に出てきた単語を思い出す。
他人に伝える前提でブログでまとめたりする。
9: 話す力を高める
メモや写真を元に長い話を組み立てる。
10: 表現を豊かにする
同じ話でも異なる表現(たとえ話など)で話してみる。
専門用語を使わずだれにでもわかりやすい表現にしてみる。
11: 食事
腹八分目、栄養バランス、運動が重要
12: 脳の健康診断
MRで脳機能の診断を受ける。
13: 脳の自己管理
失敗を記録する。記録から傾向を分析する。
14: 創造力を高める
興味を持ってなんでもやってみること。
15: 意欲を高める
小さな成長でも認めてほめること。 -
これから、ますます良い習慣を持っている人と、
そうではない人の格差が広がっていきます。
この著作の出版以降、「習慣ブーム」が起こりました。
いかに良い習慣を獲得するかのノウハウが一気に溢れ出るようになりました。
その中で、科学的に脳の機能を向上させる習慣が注目を集めました。
それが運動です。
毎日20分の有酸素運動で、脳のシナプスが増えるという画期的な発見です。
年齢を重ねれば、脳の細胞が死ぬと思われていましたが、
最近の知見では、運動をすることで増えることがわかっています。
つまり、運動は、老化を遅らせるキラーアイテムになりました。
あとは、いかに習慣を継続するかにかかっています。
「知っている」というだけでは、何も役立ちません。
また習慣を継続させる上での非常に役立つ知見も、
たくさん出てくるようになりました。
本当に便利な世の中になったと思います。
脳に関する、情報は莫大にありますが、
科学的にかなり説得力のある情報もあります。
それを見極めて、自分の人生に取り入れれば、
より、豊かに生きることができます。
脳機能を向上させる「知る」というだけでも、
多くの恩恵がありますが、これからは、より、
「伝える」ということも、重要になってくるでしょう。
著者も本書で似たようなことを言っています。 -
七つの習慣をなぞらえたプラスアルファを紹介したもの ストーリー形式になっていて読みやすい 読書習慣のない人にもこれなら薦めやすい 細かい根拠は他の本で補足すれば良いと思われる
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脳の性能を最大限引き出す習慣+αの紹介本。 脳の性能は短期的に上がらず、習慣によってベースを高める事が必要。 また全力疾走は続かないため、時間的にも内容的にも取捨選択する事が非常に重要。 更にタスクの判断・切替をするためには脳の体力が必要で、筋肉同様こつこつトレーニングでしかつかない。スマホなどの便利なモノに頼り過ぎると自分で決める習慣が無くなり現代人の脳を衰える要因の一つとなっている。