天地明察 上 (角川文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 数学に関する描写はさっぱりながら、読みやすく向学心に燃える登場人物たちの姿が小気味良い。話は下巻からが本番というあたりか。

  • ずっと読んでみたいと気になっていましたが、ようやく読むことが出来ました。
    上下巻ともに読了。
    春海の考え方はすごく好きですね。建部氏が亡くなったと分かった時は思わず涙が零れました。
    とてもよい作品だと思います。

  • 碁士の渋川春海はその才能を見い出され星の(ひいては暦の)測量の旅に出る。周囲に関わる人があってこその春海のひたむきさがひしひしと伝わってくる。熱い男、春海。儚く散ってしまう初恋や謎の算術の天才関はいったい何者なのか、うん、面白いよ。

  • 人類の欲望に、好奇心を満たすというのは、とてつもなく強力な欲求なのだな。知りたい、、知りたいのです。解きたい、解きたいのですよ!
    いや、純粋な探究心、まだ世界が今ほどせまくなかった時代の、刺激的な物語でした。下巻も楽しみ。
     あと、えんさん、、いい!逆さまにもった箒でおいかけられたい、、、

  • 徳川四代将軍家綱の時代に始まる渋川春海による改暦プロジェクト。それは、公家から武家へと統治を移行していくために必須となる国家事業であった。誤謬にへこたれても、その真摯さが人の胸を打つのか、次々に支える人が現れ、助けてくれる。えんとのやりとりには、一大プロジェクトを任される春海の、専門以外には抜けまくっている様が際立ってほほえましい。

    算学、暦学、知への追求、その集中力が痛いほどに感じられた。賢くなる気とやる気の出る一冊。

  • 歴史小説ではありますが、渋川春海のちょっと抜けた性格に引き込まれ、するする読めます。暦に関する知識が増えた。「天地明察」っていい響きですね!

  • 詳細は下巻に。

  • 冲方さんが描く時代劇ということで、どんな血の雨が降るのかな?と思ったが
    どっこい、こう来たか!ていう感じ。とても面白い。下巻も楽しみでしょうがない

  • 実在の人物である、江戸時代前期の囲碁棋士・天文暦学者の渋川春海が主人公。算術が重要なテーマで、和算家の関孝和がもう一人の主人公格。算術の図形が小説内で数回差し込まれ、それが測量に重要な意味を持つ。関と算術勝負をする中で、一度は解が存在しない問題を作成して失敗した春海。旅を経て見事な算術問題の作成に成功し、それが関に解かれ、「明察」を記したところで下巻に続く。

    序章
    第一章 一瞥即解
    第二章 算法勝負
    第三章 北極出地

  • 将軍にも御目見えを許された碁打衆の一人、春海には算術の才能もあった。
    算術の問題を絵馬にしたためた奉納絵馬を見るために訪れた神社で、運命的な出会いをする。算術の心の師と仰ぐ「関」と、心の支えとなる「えん」との出会いだ。
    からん ころん
    絵馬が風に揺れる音が、その後の転機の際に聞こえてくる。
    碁の才能よりも算術の才能をかわれ、知らず知らず大きなプロジェクトを担うことになる春海。
    それは、800年の伝統を打ち破るものだった。

    春海の天然さ加減とプロジェクトの巨大さが対照的で、「こいつで大丈夫かよ」と思いつつ読み進む。
    最初はプロジェクトの石のひとつだった春海も、沢山の挫折を乗り越えるうちに、困難にも盤石な布石を打ち、最後にはすべての石を動かす中心人物になっていく。
    碁と算術と暦のお話なんだけど、人の才能を見抜き、どう使っていくかというお話でもある。

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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