ん―日本語最後の謎に挑む―(新潮新書) [Kindle]

著者 :
  • 新潮社
3.33
  • (0)
  • (1)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 12
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (190ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「ん」という文字が生まれ、広く使われるようになった経緯を紹介。
    関連して空海がもたらした阿吽の思想、濁音を嫌う日本文化、研究者譚などが織り込まれる。
    わかりやすく書いてあり、まったく素人の私でも親しみをもって読むことができた。

    面白くなってきたのは7章からだが、「ん」ついて色んな方面から話題を提供する代わりに、その奥深さを伝えきるにはページが足りていないように思う。

    特に「ん が意味する薄明の世界」は突然降ってわいたような印象。
    はいでもいいえでもない曖昧さ、日本語の清濁を繋ぐ役割、と興味深い内容だけに、さらに踏み込んだものが読みたかった。

    謎に挑むというよりは歴史概観と話題提供の趣が強い。

    読書メモ:
    http://haiiro-canvas.blogspot.jp/2015/01/blog-post_13.html

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1963年、長崎県佐世保市生まれ。大東文化大学文学部中国文学科教授。中国山東大学客員教授。博士(中国学)。大東文化大学文学部卒業後、同大学院、フランス国立高等研究院人文科学研究所大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経て、現職。専門は、文献学、書誌学、日本語史など。著書に『心とカラダを整える おとなのための1分音読』(自由国民社)『文豪の凄い語彙力』(さくら舎)ほか多数。

「2020年 『語感力事典 日常会話からネーミングまで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山口謠司の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×