たび重なる自傷とODが原因で、18歳で死んでいったネットアイドル「南条あや」さんの本。
自殺直前の4編の詩、別冊宝島の記事には心が揺さぶられた。自分が苦しんでいた頃(ちょうど私も18歳の頃だった)の気持ちを思い出して、へんな動悸がしてきて、鬱に引きずられそうになった。
日記に関しては、あまりメンヘラを感じさせないというか、文才に恵まれている文章だと思った。読む前に想像していたよりも、読む側の人間のためを思っている文章だった。
自虐的で、求められている役割を必死でこなそうとしている、明るい「南条あや」。
彼女が生きるのに苦しんでしまった理由は、家庭環境(父親があまり・・・)や時代背景、ネットでの情報、薬出し過ぎの精神科医療などいろいろあると思うけど、死んじゃったら、それでおしまいなのだから、あれこれ考えても、仕方ない。
ただ、この本の中で「南条あや」を面白がって取り上げている雑誌社やテレビに良い印象をもつことができなかった。ネットアイドル「南条あや」に鈴木純があっという間に食いつぶされてしまって、それで死期が早まってしまったのなら、私は悲しい。読んでる私も同罪かもしれない。